AbstractClub - 英文技術専門誌の論文・記事の和文要約


[インデックス] [前の年] [次の年]

IEEE Intelligent Systems (IEEE) Vol.23, No.1


災害救助と避難ロジスティクスのための貪欲な近傍探索
Greedy Neighborhood Search for Disaster Relief and Evacuation Logistics

Linet Ozdamar, Yeditepe University Wei Yi, Nanyang Technological University

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 1, pp. 14-23 , January/February 2008

Keywords: emergency logistics, mixed-order simultaneous delivery and pickup, l-neighborhood heuristic

緊急時対応における救助活動と避難のコーディネート作業には、被害地の配給センターに日用品を配送したり、負傷者をメディカルセンターに移送することも含まれる。この問題の重要な特徴は、利用可能なサプライと車両が限られていること、日用品と負傷者の同時収集・配送、そして分配配送である。このロジスティクスは複雑な問題である。緊急事態とは本質的にダイナミックなものであり、ロジスティクス計画を情報更新のたびに効率的に変更するためには、効率的なアルゴリズムを必要する。本稿で提案する貪欲な構成的アルゴリズムは、部分解において車両の現在位置の周りの限られた近傍を探索し、次に2回停車する一部の運行表をそれぞれの車両の有効なルートに対して付与する。本稿で提案するアルゴリズムの性能を、いくつかのネットワークにおいて試験し、最適解と比較する。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


セマンティックデスクトップに向けて:seMouseアプローチ
Toward the Semantic Desktop: The seMouse Approach

Jon Iturrioz, University of the Basque Country Oscar Diaz, University of the Basque Country Sergio F. Anzuola, University of the Basque Country

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 1, pp. 24-31 , January/February 2008

Keywords: seMouse, intelligent Web services, Semantic Web, semantic mouse, document management, file management, knowledge management

メタデータを利用してPCのデスクトップを強化することは、セマンティックデスクトップに至るための有望なアプローチである。このアプローチではコンピュータ上のファイルをオントロジーのリソースとして扱う。このオントロジー利用することで、ユーザがどのようにしてファイルをコンセプト化するかを示すメンタルモデルを構築する。またこのオントロジーは、ユーザのファイル操作をセマンティックに再解釈する助けとなる。.docという拡張子は単にテキストファイルを意味するだけではなく、知識ベースのリソースを意味するようになるだろう。ユーザは最早そのようなファイルを作成せず、オントロジークラスのインスタンスを作成することになるだろう。同様にファイルを統合するzip処理はファイルを連続して選択することを必要とせず、代わりにセマンティックデスクトップが自動的に意味的なつながりを用いてリソースをzip処理するようになるだろう。seMouseアプローチはこの理想を具現化するものである。このシステムはファイル中心のツールと意味を考慮したリソース中心のアプリケーションのシームレスな統合を可能とする。このマウスは古典的なファイルとリソース世界の橋渡しを行うものである。古典的なツールは依然として利用可能だが、意味を考慮したマウスを利用することで、古典的なファイル操作を意味論的な観点から再解釈することができる。この観点により、リソースの編集、識別、コピー、そしてファイル統合処理を助けることができる。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


レジデンスゲートウェイの強化:セマンティックOSGiプラットフォーム
Enhancing Residential Gateways: A Semantic OSGi Platform

Rebeca P. Diaz Redondo, University of Vigo Ana Fernandez Vilas, University of Vigo Manuel Ramos Cabrer, University of Vigo Jose Juan Pazos Arias, University of Vigo Jorge Garcia Duque, University of Vigo Alberto Gil Solla, University of Vigo

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 1, pp. 32-40 , January/February 2008

Keywords: pervasive computing, semantic services, residential gateways, OSGi

レジデンスゲートウェイ構築の技術的問題に対する最も広く受け入れられているソリューションは、OSGiサービスプラットフォームに基づくものである。多くのサービス指向アーキテクチャ(Service Oriented Architecture: SOA)で見られるように、サービスレジストリはクライアントとサービスの連携を仲立ちすることでOSGiフレームワークをサポートする。しかしこのフレームワークは二つの大きな欠点がある。まずサービス検出(service discovery)はセマンティックなマッチメイクに基づいており、クライアントとなる可能性のあるシステムが、その必要とするサービスの具体的なインターフェースを知っている必要がある。次にサービスの発動はサービスのシグネチャに関する事前知識を前提としている。この両者ともに、smart homeなどの広範な種類の環境における重大な障害である。セマンティックOSGiプラットフォームでは、サービス検出及び発動のセマンティックな理由付けをサポートするサービスレジストリを通じてこの問題を扱う。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


知的システムのための匂い認識
Odor Recognition for Intelligent Systems

Amy Loutfi, Orebro University, Sweden Silvia Coradeschi, Orebro University, Sweden

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 1, pp. 41-48 , January/February 2008

Keywords: electronic noses, machine olfaction, mobile robots

電子的嗅覚はガスセンサーアレイを用いる知的センサーデバイスである。このガスセンサーアレイは重複する選択性を持つパターン認識コンポーネントからなるものであり、単純な匂いと複合的な匂いを区別する。今日に至るまで、電子的嗅覚装置(e-nose)は食品産業から医療目的の識別(medical diagnosis)まで、様々なアプリケーションおよびドメインで用いられてきた。E-nose開発の次のステップは、モバイルロボットや知的環境などの、より複雑なプラットフォームで他のセンサーと共働できるように、人工嗅覚を統合システムへ導入することである。ここで著者らは、この重要な人工嗅覚を知的システムに統合するという、より重要かつ困難な技術的課題を示す。Pippiと呼ばれる、様々な感覚モダリティ(視覚、聴覚、触覚、そしてe-nose)を用いるモバイルロボットについても議論する。この例では、いくつかの嗅覚に関連したタスクを行うために、様々な感覚モダリティを高次処理(計画者とシンボル理由付け)に沿って用いる。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


スマートアーキテクト:拡張性の高いオントロジーに基づいた古代中国の建築物のモデリング
The Smart Architect: Scalable Ontology-Based Modeling of Ancient Chinese Architectures

Yong Liu, Zhejiang University Congfu Xu, Zhejiang University Qiong Zhang, Alpine Electronics Research of America Yunhe Pan, Zhejiang University

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 1, pp. 49-56 , January/February 2008

Keywords: ontology modeling, specific domains, architecture domain, knowledge refinement

スマートアーキテクト(Smart Architect)は革新的な知的システムであり、類似の様式や構造を持つ古代中国の建造物を自動的に生成することができる。オントロジーに基づいたアプローチを用いることで、本システムは様々な様式を解析し、幾何的なプリミティブをセマンティックなアーキテクチャ部品に変換する。このモデリングはセマンティックレベルで行われ、対応するアーキテクチャドメインの限定された知識のみを必要とする。更に粒度に基づいた知識洗練方法により、特定のドメインに関するより厳密な知識を獲得する。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


医療資源の位置決めのためのヒューリスティックソリューション
Heuristic Solutions for Locating Health Resources

Joaquin A. Pacheco, University of Burgos Ada Alvarez, Universidad Autonoma de Nuevo Leon Silvia Casado, University of Burgos Jesus F. Alegre, University of Burgos

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 1, pp. 57-63 , January/February 2008

Keywords: Location, stochastic model, scatter search, tabu search, variable neighborhood search

本研究は、スペインのBurgos地方における糖尿病昏睡患者を処置するための医療資源(保健衛生に関わるリソース)の最良の配置を決めることを目的としている。著者らは、糖尿病昏睡状態に陥った後に、永久損傷を抱える患者の数を最小にするための施設の配置として本問題をモデル化した。この目的で、著者らは2つの確率変数を導入した。ひとつは糖尿病昏睡状態にある患者であり、他方は永久損傷を抱える糖尿病昏睡状態にある患者である。著者らは散乱探索、タブー探索、そして可変近傍探索の3つのメタヒューリスティック戦略について、適用、実装、そして比較を行った。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


CKCチャレンジ:協調的知識形成のためのツールの探索
The CKC Challenge: Exploring Tools for Collaborative Knowledge Construction

Natalya F. Noy, Stanford University Abhita Chugh, Yahoo! Harith Alani, University of Southampton

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 1, pp. 64-68 , January/February 2008

Keywords: collaborative knowledge construction, Web 2.0, Semantic Web

新世代ツールはウェブ2.0とセマンティックウェブアプローチとの統合をサポートするが、これらのツールの大半は依然初期開発段階にあり、協調的知識形成分野はその黎明期にある。これらのツールに対するユーザの期待、これらのツールで出来ること及び出来ないことに関しては、ごく少数の研究が触れているにすぎない。協調的知識形成チャレンジ(Collaborative Knowledge Construction Challenge: CKC Challenge)により、ユーザに様々なツールを試させることでフィードバックを得、これにより最新技術の査定を行う。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


GOLD:インテリジェントカ—のための画像処理アプリケーションを開発するためのフレームワーク
GOLD: A Framework for Developing Intelligent-Vehicle Vision Applications

Massimo Bertozzi, VisLab, Universita di Parma Luca Bombini, VisLab, Universita di Parma Alberto Broggi, VisLab, Universita di Parma Paolo Zani, VisLab, Universita di Parma Pietro Cerri, VisLab, Universita di Parma Paolo Grisleri, VisLab, Universita di Parma Paolo Medici, VisLab, Universita di Parma

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 1, pp. 69-71 , January/February 2008

Keywords: collision avoidance, computer vision, software frameworks

運送などの高度にダイナミックな環境で使用される実時間の画像処理アプリケーションを開発するためには、様々なセンサ及びシステムから、膨大な量の多岐にわたるデータを集める必要がある。この要求にこたえるために、人工視覚および知的システム研究所(The Artificial Vision and Intelligent System Laboratory: VisLab)では、GOLD(General Obstacle and Lane Detection)と呼ぶフレームワークを10年以上にわたり開発し続けている。このフレームワークでは、データ取り込み、同期、ログ取り、処理、そして可視化を実時間で行うソフトウェアが提供される。これは効率的なソフトウェア層であり、多くの自動車アプリケーションで利用できる処理エンジンとして利用できる。またこれは他の多くのアプリケーションドメインでも同じように利用可能である。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


調達問題を再考する
The Procurement Woes Revisited

Kelly Neville, Embry-Riddle Aeronautical University Robert R. Hoffman, Institute for Human and Machine Cognition Charlotte Linde, NASA Ames Research Center William C. Elm, Resilient Cognitive Solutions Jennifer Fowlkes, CHI Systems

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 1, pp. 72-75 , January/February 2008

Keywords: human-centered computing, human-centering, procurement, intelligent technology, Joseph Goguen, human-system integration

認知システムエンジニア、民族学者、およびその他の人間中心コンピューティングを推奨する人々は、人間とインタラクションを持つように設計された知的技術、及び、社会工学的システムで行われる認知的タスクにおいて相応の役割を持つ知的技術が、可用であり、有用であり、そして理解可能であることを示さねばならない。道徳上、方法論的、そして経済的に必要とされるだけの高い追跡性をもって、技術が人間社会に与えるインパクトを予想し論じることが、如何に難しいかについてはJoseph Goguenにより述べられている。本稿の著者らは、Goguenの著書に洗練されるべき多くの論点とトピックを見つけた。本稿で著者らは、彼らの好きなGoguenの著書からの引用により、読者にGoguenを理解してもらおうとしている。これらのいくつかは、人間中心のシステム開発の現状に寄与する様々な要素、この現状に影響を受ける様々な要素に光を当てる。これらの引用が、技術開発に対するデザイナー中心のアプローチ、および要素還元論的アプローチの限界を克服する必要に関するGoguenの情熱を読者に示すことを著者らは期待している。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


セマンティック技術のための近接語予想
Near-Term Prospects for Semantic Technologies

V. Richard Benjamins, Telefonica R&D John Davies, BT Group Ricardo Baeza-Yates, Yahoo! Research Peter Mika, Yahoo! Research Hugo Zaragoza, Yahoo! Research Mark Greaves, Vulcan Jose Manuel Gomez-Perez, Intelligent Software Components Jesus Contreras, Intelligent Software Components John Domingue, Knowledge Media Institute Dieter Fensel, University of Innsbruck

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 1, pp. 76-88 , January/February 2008

Keywords: Semantic Web, semantic technologies, Web 2.0

近年セマンティックウェブは研究、新興企業、そして商業プロジェクトにおいて潤沢な資力を享受している。この連載、技術トレンド&論戦では、近い将来のセマンティック技術の成果への希望について、数名のエキスパートによる議論をお届けする。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.

IEEE Intelligent Systems (IEEE) Vol.23, No.2


エージェントシステムの視点でウェブサービスを見る
Web Services from an Agent Perspective

Terry R. Payne, University of Southampton

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 2, pp. 12-14 , March/April 2008

Keywords: agents, Web services, multiagent systems

ウェブ上の自動化されたサービスの隆盛により、新しいソフトウェア開発パラダイムが生まれようとしている。このパラダイムでは、異なるサービスを組み合わせることにより、様々な分野における大規模かつ再利用可能なソリューションを構築する。オブジェクト指向ソフトウェア工学とマルチエージェントシステムの研究の成果に基づき、ウェブサービスパラダイムは、オープンな異種環境における粒度の低いソフトウェアサービスの、構築、発行、提供、インテグレーション、そして実際の使用をサポートする。本稿ではこのウェブサービスパラダイムをオープンなマルチエージェントシステムの視点で検討する。これにより、エージェント技術に対する、理論的背景のしっかりした知識中心的な視点と、ウェブサービスで採用される、実際的、説明的、且つボトムアップアプローチとを比較する。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


環境知能(Ambient Intelligence):人工知能の次のステップ
Ambient Intelligence?the Next Step for Artificial Intelligence

Carlos Ramos, Polytechnic of Porto Juan Carlos Augusto, University of Ulster Daniel Shapiro, Institute for the Study of Learning and Expertise

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 2, pp. 15-18 , March/April 2008

Keywords: ambient intelligence, artificial intelligence, computer vision, data mining, human-computer interaction, incompleteness and uncertainty, intelligent agents, knowledge-based systems, knowledge representation, machine learning, multiagent systems, natural language processing, neural networks, planning, robots, speech recognition

環境知能(Ambient intelligence: AmI)はユビキタスコンピューティングデバイスの新しい世界を開く。そこでは人々が、物理的な環境と、知的かつ邪魔にならない方法でやり取りすることができる。このような環境は、人々のニーズ、カスタマイズに関する要求、そして物事を予測したいと願う人々の振る舞いについて理解するべきである。AmI環境は様々な場所にありうる。たとえば、家、オフィス、会議室、学校、病院、制御室、車、旅行客向けアトラクション、お店、スポーツ施設、そしてミュージックデバイスなど。人工知能研究はAmI環境により多くの知識をもたらすことを目的としている。これにより人々により良いサービスを提供することができ、人々は、この環境とのやり取りでより良い意思決定をするための本質的な知識情報に対してアクセスすることができる。AmIの特集号である本稿では、この技術領域を人工知能の視点から検討する。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


GerAmi:高齢者へのより良いヘルスケアの提供
GerAmi: Improving Healthcare Delivery in Geriatric Residences

Juan M. Corchado, University of Salamanca Javier Bajo, University of Salamanca Ajith Abraham, Norwegian University of Science and Technology

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 2, pp. 19-25 , March/April 2008

Keywords: ambient intelligence, multiagent systems, RFID, health monitoring, geriatric residences

高齢者向け環境知能(Geriatric Ambient Intelligence)はエージェント技術に基づいた知的環境であり、高齢者向けのヘルスケアの向上に役立つ。GerAmiはマルチエージェントシステムとRFID、WiFi技術、そして手持ちサイズ(ハンドヘルド)デバイスを統合するものである。この技術のコアとなるのは、高齢者エージェント(Geriatric Agent: GerAg)であり、これは自律判断可能なケースベースのエージェントであり、ナースの労働スケジュールを動的に計画し、ナースの活動に関する標準的な労働報告を管理することで、患者が適切な処置を受けることを保証することができる。GerAgsはワイヤレスデバイス上で稼働し、補完エージェントと統合されることで、高齢者マルチエージェントシステムアーキテクチャを構成する。スペインのサラマンサ(Salamanca)のアルツハイマー症(Alzheimer)サンティシマ・トリニダード(Santisima Trinidad)居留地におけるプロトタイプシステムの実装は成功裏に終わった。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


リソース拘束デバイスにおけるセマンティクスを意識したコーディングスキーム
Encoding Semantic Awareness in Resource-Constrained Devices

Davy Preuveneers, Katholieke Universiteit Leuven Yolande Berbers, Katholieke Universiteit Leuven

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 2, pp. 26-33 , March/April 2008

Keywords: algorithms for data and knowledge management, ontology languages, pervasive computing

オンラインのコンピュータが解釈可能な情報を構築するために、セマンティックウェブ技術がオントロジーに依存していることは、インターネットを、セマンティクスを意識した計算パラダイムに変化させ、これにより知識の発見とそのためのリソースが得やすくなる。環境知能(Ambient Intelligence)は、知識を我々の生活環境に埋め込むことで、ユーザの日常の活動を邪魔にならずにサポートし、これにより、インターネットを超えたより高度なユーザとのやり取りを実現することを目指している。これらの目的を達成するために、ユーザのコンテキストを理解すること、そしてその目的でオントロジーとセマンティクスを意識することは極めて重要である。セマンティックウェブ技術に対する関心が、大規模なセマンティックグリッドアーキテクチャの開発に拍車をかけているが、セマンティックウェブ技術を拡張することで、計算機科学の新たな地平を開くのは複雑な問題である。セマンティックウェブをサポートする技術とツールは、リソース拘束なデバイスの利用を想定して設計されてはいないが、このようなデバイスはambient intelligence環境では頻出する。本稿で提案するオントロジーコーディングスキーマにより、セマンティクスに対する意識をメモリ量や処理能力が限られているデバイスに埋め込む。このようなデバイスとしては、センサー機器類やスマートフォンがある。このスキーマはオントロジーのコンパクトな表現を与える。またこれは、多くのオントロジー推論器における包含テストに類似した、効率的かつ効果的なセマンティクスマッチングアルゴリズムにより向上される。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


DALICA:文化遺産シナリオのためのエージェントに基づいた環境知能
DALICA: Agent-Based Ambient Intelligence for Cultural-Heritage Scenarios

Stefania Costantini, University of L'Aquila Leonardo Mostarda, University of L'Aquila Arianna Tocchio, University of L'Aquila Panagiota Tsintza, University of L'Aquila

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 2, pp. 34-41 , March/April 2008

Keywords: collaborative computing, pervasive computing, DALI, ambient intelligence, cultural assets, intelligent logical agents, multiagent systems

エージェント技術は環境知能シナリオをサポートすることができる。このシナリオとしては文化遺産を人々が体験することを助けたり、文化遺産の運送の監視があげられる。あるシナリオでは、イタリア・チボリの遺跡Villa Adreanaへの訪問を扱っている。エージェントはユーザの動きをガリレオ衛星システムからの信号により検出する。この、DALIプログラム言語で開発されたエージェントは、ユーザプロファイルを事前に学習し、さらに向上させる。これにより訪問時に有効なサポートを行う。このエージェントはユーザの癖や能力を抽出し、学習されたプロファイルに従って文化遺産を提案する。別のシナリオではエージェントがVilla Adrianaの美術館からローマの美術館へ移送される絵画のセキュリティを監視している。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


先見的ファジー制御とスマートホームへの適用方法
Proactive Fuzzy Control and Adaptation Methods for Smart Homes

Antti-Matti Vainio, Tampere University of Technology Miika Valtonen, Tampere University of Technology Jukka Vanhala, Tampere University of Technology

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 2, pp. 42-49 , March/April 2008

Keywords: ambient intelligence, context awareness, adaptive fuzzy control, reinforcement learning

一般家庭における先見的かつユビキタスな計算システムは、人々の邪魔にならないように運用される必要がある。本稿では自律的ホームコントロールシステムを示す。このシステムはファジー理論、連続時間制御、オンライン適応、そしてコンテキストを意識した知的環境を用いている。この制御法及び学習法により、邪魔にならずに、かつスムースに、ユーザが頻繁に行う作業に家の環境を適合することができる。この適合は、人間の行動パターンの認識に基づいている。人間の行動パターンは時間の経過に従って変化しうる。本稿で著者らは、これらの方法をスマートホーム研究環境におけるファジー制御された照明システムに適用した。機能テスト及び長期間の実際の使用によるテストからの結果を示す。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


スマートホスピタルのための活動認識
Activity Recognition for the Smart Hospital

Dairazalia Sanchez, Cicese Monica Tentori, Cicese Jesus Favela, Cicese

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 2, pp. 50-57 , March/April 2008

Keywords: activity recognition, ambient intelligence, pervasive healthcare

環境知能環境を開発することの主な課題はコンテキスト認識である。位置などのいくつかの種類のコンテキスト変数については簡単に認識できるが、活動認識ははるかに複雑である。本稿で著者らは労働環境における活動推定のためのアプローチを説明する。病院の労働者を196時間にわたり詳細に観察したデータを用いて、隠れマルコフモデルの訓練とテストを行う。隠れマルコフモデルによりユーザの活動を92.6パーセント時間で正確に推測することができた。この結果はニューラルネットによるシステムの性能、そしてこの種の仕事をよく知る人間の観察者の能力をも凌ぐ。これらの結果は病院における環境知能技術の利用に関する議論を助けるものである。本稿は環境知能技術特集号の一部である。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


潜在単語ウェイトを用いたクラスタに基づいたFAQ検索
Cluster-Based FAQ Retrieval Using Latent Term Weights

Harksoo Kim, Kangwon National University Jungyun Seo, Sogang University

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 2, pp. 58-65 , March/April 2008

Keywords: lexical disagreement problem, latent semantic analysis, query log clustering, FAQ smoothing, cluster-based FAQ retrieval

FAQ検索におけるLexical disagreement問題(語彙の不一致問題)を解消するために、クエリのログをクラスタ化する高性能なFAQ検索システムを提案する。このシステムは2つのサブシステムからなる。ひとつはクエリのログをクラスタ化するシステムであり、他方はクラスタに基づいた検索システムである。インデクス付けに際してクエリのログをクラスタ化するシステムにより、ユーザのクエリを予め決められたFAQカテゴリに分類する。これには潜在セマンティクス解析と呼ばれる次元性削減手法を用いている。次にクエリのログをこの識別結果に基づいてグループ化する。検索に際しては、クエリのログクラスタを用いることで、クラスタベースの検索を行うサブシステムがFAQの平準化を行う。そして、ユーザのクエリと、平準化されたFAQの間の類似性を計算する。クラスタベースの検索技法を用いることで、本稿で提案するシステムは、ユーザのクエリとFAQの間の語彙のギャップ(lexical chasm)を部分的に埋めることが可能となる。FAQ検索において、提案システムは典型的な情報検索システムを上回る性能を発揮する。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


自動運転車両とUrban Challenge(無人カーレース)
Self-Driving Cars and the Urban Challenge

Chris Urmson, Carnegie Mellon University William "Red" Whittaker, Carnegie Mellon University

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 2, pp. 66-68 , March/April 2008

Keywords: autonomous vehicles, Urban Challenge, robotics

本稿では自律車両の利点と、2007年DARPA Urban Challenge(無人カーレース)で優勝したBossと呼ばれる自律車両の簡単な概略を述べる。自律車両を導入することで、交通安全と燃費を向上させ、そして高齢者と障害者を再度社会的活動に復帰させることができるだろう。自律車両に関する研究は過去20年にわたり活発であった。近年のUrban Challengeにより、過去の成功を大幅に上乗せしている。Bossはオンボードセンサー及び、予め与えられた道路環境地図を用いて安全且つ効果的にナビゲーションを行う。Urban Challengeは成功裏に終わったが、この技術を更に商用化するためにはいまだ多くの課題がある。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


メトリクス、メトリクス、メトリクス:マイナスの快楽
Metrics, Metrics, Metrics: Negative Hedonicity

Robert R. Hoffman, Institute for Human and Machine Cognition Peter Hancock, University of Central Florida Morris Marx, Institute for Human and Machine Cognition

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 2, pp. 69-73 , March/April 2008

Keywords: performance measurement, human-computer interaction, hedonic measures, cognitive work, negative hedonicity, user frustration, work-arounds

ヒューマンコンピュータインタラクション研究における大きな課題は、新しい技術はcognitive work systemのコンポーネントとしての効果を自ら評価しなければならないことである。本エッセイでは“マイナスの快楽”を測定できる可能性について論じる。このアイディアは2004年のIEEE Intelligent Systemsに掲載されたエッセイから派生したものである。2004年のエッセイでは、HCC(Human-Centered Computing)における快楽の法則:“良いツールはユーザに直接操作している感覚を与える。また同時に滑らかな動作と困難な動作についての感覚も与える”を示した。ヒューマンコンピュータインタラクションにおける快楽の要素は、正の作用とゴールに向かった動機付けを含む。マイナスの快楽は、労働経験によりマイナスのインパクトを受けた影響と動機付けの評価である。この次元は欲求不満、混乱、メンタル(もしくはデータの)過負荷、自動化の驚き、そして正攻法ではない問題解決法などを反映する。本稿で著者らはcognitive workの評価における快楽の計測法とデータ解析アプローチについて概略を示している。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


Cheek to Chip:ダンスロボットと人工知能の未来
Cheek to Chip: Dancing Robots and AI's Future

Jean-Julien Aucouturier, University of Tokyo Katsushi Ikeuchi, University of Tokyo Hirohisa Hirukawa, National Institute of Advanced Industrial Science and Technology Shin'ichiro Nakaoka, National Institute of Advanced Industrial Science and Technology Takaaki Shiratori, University of Tokyo Shunsuke Kudoh, University of Tokyo Fumio Kanehiro, National Institute of Advanced Industrial Science and Technology Tetsuya Ogata, Kyoto University Hideki Kozima, National Institute of Information and Communications Technology Hiroshi G. Okuno, Kyoto University Marek P. Michalowski, Carnegie Mellon University Yuta Ogai, University of Tokyo Takashi Ikegami, University of Tokyo Kazuhiro Kosuge, Tohoku University Takahiro Takeda, Tohoku University Yasuhisa Hirata, Tohoku University

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 2, pp. 74-84 , March/April 2008

Keywords: robotics, autonomous behavior, chaotic itinerancy, Dance Partner Robot, humanoid robots, intermodal mapping, Keepon, neural mapping, rhythmic intelligence, situated knowledge, social intelligence, symbol grounding, synesthesia, task models

多くの人工知能研究者がロボットに音楽に合わせてダンスさせようとしている。本TC実装例では、5つのエッセイによりこの研究がどのようにロボットダンスの中心的課題に取り組んでいるかを示す。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.

IEEE Intelligent Systems (IEEE) Vol.23, No.3


新世代セマンティックウェブアプリに向けて
Toward a New Generation of Semantic Web Applications

Mathieu d'Aquin, Open University Enrico Motta, Open University Marta Sabou, Open University Sofia Angeletou, Open University Laurian Gridinoc, Open University Vanessa Lopez, Open University Davide Guidi, Open University

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 3, pp. 20-28 , May/June 2008

Keywords: Semantic Web, Semantic Web applications, Semantic Web gateway

第一世代のセマンティックウェブアプリは、一つのオントロジー、もしくは多くても数個のオントロジーを利用するだけのものだった。しかもこのオントロジーはアプリ設計時にエンジニアが作り、選択し、統合したものである。これと対照的に、次世代のセマンティックウェブアプリは、セマンティックウェブを大規模な分散型知識ベースとしてダイナミックに利用することになるだろう。本稿で著者らはいくつかの次世代アプリケーションを実装し、その過程でセマンティックウェブの現状と強み、そして限界についての深い知見を得た。これらの初期解析の結果も、セマンティックウェブの近未来の方向性と課題、そして更に発展するための機会を示している。本稿はセマンティックウェブ特集号の一部である。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


ソーシャルウェブをセマンティクスとリンクさせる
Interlinking the Social Web with Semantics

Uldis Boj?rs, DERI, National University of Ireland, Galway John G. Breslin, DERI, National University of Ireland, Galway Vassilios Peristeras, DERI, National University of Ireland, Galway Giovanni Tummarello, DERI, National University of Ireland, Galway Stefan Decker, DERI, National University of Ireland, Galway

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 3, pp. 29-40 , May/June 2008

Keywords: Semantic Web, social software, the Web, enterprise applications, Social Web, social media, Web 2.0, FOAF, SIOC, ontologies, semantic technologies

最近のウェブ分野における最も顕著なトレンドの一つにソーシャルウェブサイトの出現がある。ソーシャルウェブサイトは、ユーザのコミュニティへの貢献を簡単にすることで、知識の生成や収集を助ける。コミュニティへの貢献の方法は多岐にわたり、ブログ、タグ付け、フォクソノミー、ウィキ、ポッドキャスト、そしてオンラインソーシャルネットワークなどがある。ただし、現在のオンラインコミュニティは海に浮かぶ島々のごとくに隔絶されている。様々な議論は相補的な知識を含みうるし、他の人が捜し求めている答えの一部となることもあるだろう。しかし残念なことに現状では、ある議論に参加している人々は、他の場所で行われている関連する議論についての情報に簡単にアクセスすることはできない。多数のサイト間、コミュニティ間、サービス間の潜在的な相乗効果を利用するには高いコストがかかり、これらのデータは難解でリンクするのも再利用するのも面倒である。このような相互運用の欠落の原因は、ソーシャルウェブのほとんどの処理で、知識と情報の交換及び相互運用に関する共通規格がないことである。セマンティックウェブは、上記目的のための、高い拡張性を持つ柔軟な標準を定義するために必要となるツールを提供することを目指している。セマンティックウェブ技術群は高度に定義されており、メタデータと関連語彙の生成を可能とする。この意味において、セマンティックウェブはソーシャルウェブサイトを相互運用可能にするための最良の選択肢である。ソーシャルウェブに対して、SIOC(Semantically Interlinked Online Communities)とFOAF(Friend-of-a-Friend)を含むセマンティックウェブフレームワークを適用することにより、ソーシャルセマンティックウェブを作る。そしてソーシャルセマンティックウェブにより、相互にリンクされ、意味情報により修飾された知識を生成することができる。本稿はセマンティックウェブ特集号の一部である。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


セマンティックウェブ:アノテーションは神聖視されている。しかしその意味するところは?
The Semantic Web: Apotheosis of Annotation, but What Are Its Semantics?

Yorick Wilks, University of Sheffield

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 3, pp. 41-49 , May/June 2008

Keywords: Semantic Web, artificial Intelligence, natural language processing, World Wide Web, meaning, biological databases, language models, corpora, n-grams

本稿では、主に自然言語構造と知識表現(knowledge representation:KR)との関係を参照することにより、現在提案されているセマンティックウェブ(Semantic Web:SW)の本質とは何かを議論する。SWに対しては全く異なる3つの意見がある。第一の意見は、SWは基本的に古典的な人工知能における知識表現問題の焼き直しに過ぎない、というもの。これにはSWにおける問題や技術課題も含む。第二は、SWは、少なくとも、その構成要素たるドキュメントを含むWWW (World Wide Web)にはなるだろう、というもの。ここで言うドキュメントはコンテンツもしくは意味構造をよりダイレクトに生成するようにアノテーションが付与されているものである。この意見では、自然言語処理をテキスト情報から知識表現への手続き上のブリッジとしてとらえている。これは通常の場合、自動情報抽出過程を伴う。第三の意見は、SWは、ウェブにおける処理とサービスのシステムの基盤として信頼のおけるデータベースとして機能しうるというもの。第四の意見もあるが、更に定義や議論が難しいものである。この意見は要するに、もしSWが発展を続け、且つ、多少運が良ければ、致命的な問題は生じないだろう、とするものである。本稿はセマンティックウェブ特集号の一部である。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


セマンティックウェブのための目的も持つオンラインゲーム
Games with a Purpose for the Semantic Web

Katharina Siorpaes, Semantic Technology Institute, University of Innsbruck Martin Hepp, Bundeswehr University Munich and Semantic Technology Institute, University of Innsbruck

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 3, pp. 50-60 , May/June 2008

Keywords: Semantic Web, games with a purpose, incentives, online games, ontologies, alignment, collaboration

セマンティックウェブを組み上げるには、人間による実作業及び、形式知構造の拡張および更新に関する判断が必要である。現状のウェブをセマンティックウェブとして拡張するための鍵となる作業には、複数のオントロジー間、アノテーションテキストもしくはマルチメディア情報間の意味的な関係を見つけ特定することも含まれる。しかしウェブ2.0がウェブユーザからの前例のないほどの貢献により支えられているのに対して、より面倒なセマンティックウェブはユーザからの実作業による貢献が決定的に欠けている。この原因のひとつは、適切なインセンティブ構造の欠如である。オンラインのマルチプレーヤーゲームに、セマンティックウェブ構築のための仕組みを、楽しく知的欲求をそそるエンターテイメントとして組み込む。OntoGameプロトタイプ群は、セマンティックウェブを実現するすべての過程をサポートする。これらのゲームはLuis von Ahnの“目的を持つゲーム”コンセプトを適用したものであり、これにより、多くのユーザの実作業による貢献を、コストをかけずに得ることができる。予備試験の結果は、多くのユーザが相当な時間喜んでOntoGameをプレイしていることを示している。更にこのゲームでは、コンセプトモデリングに対する解をユーザ自身が提案しなければならない設定になっており、これにより高品質のセマンティックデータを得ることができる。多くの場合、ユーザはお互いに知らないままこのタスクを行う事になるであろう。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


実際的なセマンティックウェブを構築する
Building a Pragmatic Semantic Web

Harith Alani, University of Southampton Peter Chandler, CA Technology Wendy Hall, University of Southampton Kieron O'Hara, University of Southampton Nigel Shadbolt, University of Southampton Martin Szomszor, University of Southampton

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 3, pp. 61-68 , May/June 2008

Keywords: Semantic Web, ontology design, RDF, knowledge reuse, integrating data, mashups, user requirements

セマンティックウェブ技術は、分散したデータソースの大規模なインテグレーションと共有を助けるものである。この技術は現在、実験的環境で用いられている段階だが、これを実世界で利用可能なレベルに発展させるには、セマンティックウェブ技術により、コスト効率の良い実際的なサービスが提供し続けられるように、慎重な計画が必要である。本稿で著者らはセマンティックウェブ技術を産業界および政府組織に推奨するためのアプローチ示す。彼らは2つのセマンティックウェブアプリケーションを提唱する。ひとつは複数の政府機関とパブリックセクターを巻き込むものであり、他方は航空産業をターゲットとしたものである。本研究のゴールは、これらの組織に、彼らのデータを広め、共有し、用いるために、如何にセマンティックウェブ技術を実際的に、且つ比較的安価に適用するかを示すことである。これらのアプリケーションは、“即座に得られる利益”の例を示している。本稿はセマンティックウェブ特集号の一部である。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


AI開発者:応募しよう!
AI Developers: Stand Up and Be Counted!

Richard Ellis, Stratum Management Ltd.

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 3, pp. 69-71 , May/June 2008

Keywords: machine intelligence, Machine Intelligence Prize, Loebner Prize, turing test, robotics competition, DARPA Urban Challenge, SGAI

英国コンピュータ学会人工知能専門家会議人工知能賞は、人工知能アプリケーションの全ての領域の、様々な種類の研究からの応募を得てきた。これは航空管制から芸術まで、そしてニューラルネットからロボティクスまで多岐にわたる。本稿では、これまでに応募された研究のうちのいくつかを紹介する。昨年の受賞者はPainting Foolと呼ばれるものであり、魅力的で人目を引くポートレートを生成するものだった。本稿で紹介する他の3つの人工知能コンペと同じように、この人工知能賞は、多くの革新的な人工知能のアイディアが湧き出す泉である。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


知識システムのための、脳−コンピュータインターフェース
Brain-Computer Interfacing for Intelligent Systems

Anton Nijholt, University of Twente Desney Tan, Microsoft Research Gert Pfurtscheller, Graz University of Technology Clemens Brunner, Graz University of Technology Jose del R. Millan, Swiss Federal Institute of Technology in Lausanne (EPFL) Brendan Allison, University of Bremen Bernhard Graimann, University of Bremen Florin Popescu, University of Bremen Benjamin Blankertz, Fraunhofer First Klaus-R. Muller, Berlin Institute of Technology

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 3, pp. 72-79 , May/June 2008

Keywords: brain-computer interface, BCI, electroencephalography, EEG, medical computing, neuroprosthetics, robot kinematics

認知神経科学の発展と脳イメージング技術により、これまで不可能だった、脳活動からの直接インターフェース能力が得られる。これらの技術により、思考のある特定の形態と対応する、脳における物理的過程を監視することが可能になる。この分野の研究者は既にこれらの技術を、脳−コンピュータインターフェース(brain-computer interfaces:BCIs)の構築のために利用し始めている。BCIは通常の末梢神経と筋肉の出力パスを経ないでコミュニケーションをとるシステムである。4つの短論文により、BCI技術の経緯、現状、そして将来について俯瞰する。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


協調的セマンティックオーサリング
Collaborative Semantic Authoring

Mathieu d'Aquin, Open University Enrico Motta, Open University Martin Dzbor, Open University Laurian Gridinoc, Open University Tom Heath, Open University Marta Sabou, Open University

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 3, pp. 80-83 , May/June 2008

Keywords: semantic authoring, collaboration, Web 2.0, Web 3.0, Watson, PowerMagpie, Revyu.com

セマンティックウェブのコンテキストにおいては、コラボレーション、相互運用、そして再利用は、本質的に相互に関係する。相互運用は再利用を暗に含むし、これはまたコラボレーションの一形態とみなすこともできる。このコンテキストでは、古典的なウェブ2.0の世界から、セマンティックコンテンツが中心的な役割を果たすシナリオに移行するに従って、透明性とウェブの解放性と整合性を確保したまま、知識の生成と交換を可能にするように、技術を変化させねばならない。本稿で著者らは、ウェブにおける協調的セマンティックオーサリングのための様々なモダリティについて検討する。この目的のために、著者らは3つの新しいツールを紹介する。これらはユーザと、作り出されたリソースの間の様々なレベルのインタラクションに対応するものであり、また同時に、セマンティックウェブ上の様々なリソース間の様々なレベルの相互運用に対応するものである。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


ナレッジマネジメントを再評価する
Knowledge Management Revisited

Robert R. Hoffman, Institute for Human and Machine Cognition David Ziebell, Electric Power Research Institute Stephen M. Fiore, University of Central Florida Irma Becerra-Fernandez, Florida International University

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 3, pp. 84-88 , May/June 2008

Keywords: workforce issues, expertise, knowledge management, knowledge-based organization, knowledge elicitation, knowledge capture, tacit knowledge, mentoring, sociometry, expert locator systems, knowledge management software systems

最近の、多くの社会的、経済的、技術的、科学的な発展により、知識に基づく組織というアイディアを拠り所とする実践的コミュニティが生まれた。労働力の流動性と、専門知識の伝達に関する流動性により、ナレッジマネジメント(Knowledge Management: KM)は、人間中心コンピューティング(Human-Centered-Computing: HCC)が議論されて以来のホットトピックになった。本稿で著者らは、KM分野のソフトウェアソリューションと知識ネットワークに専門性を持つ会社が、今後探索するであろう新しいアプリケーション領域を指摘する。さらに知識抽出の方法論の科学的基盤を、適用範囲と能力の意味で拡張しなければならない。知識発見、知識抽出、知的業務の指導、そしてコストの議論に関して、著者らは、これらが知的技術を構築するために、もしくは技術を知的に用いるために重要かどうかを問う。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.

IEEE Intelligent Systems (IEEE) Vol.23, No.4


受け入れられざる預言者、もしくは不幸を叫ぶことにすら失敗した占い師:人工知能ロボットと戦争
Cassandra or False Prophet of Doom: AI Robots and War

Sharkey, N.

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 4, pp. 14-17 , July/August 2008

Keywords: artificial intelligence discrimination ethics military robotics

アメリカ軍は最近4000を超える地上ロボットをイラクで展開している。これらのほとんどは爆弾処理のためのものであるが、武装したものもいくつかある。これらのロボットに加え、ヘルファイアミサイルを装備した半自律の無人飛行機が配備されている。現在のところ、これらすべてのシステムは、対人攻撃に関しては人間が行動決定に介在する形を取っている。しかしこの状況は変わり始めている。遠からぬ将来にアメリカ軍は、彼らの自律無人システムが、自ら対人攻撃の決定をできるようにするかもしれない。本稿では、既に公開されているアメリカ軍の計画を調べ、現代戦争において戦闘員と非戦闘員の区別に人工知能を使うことに関して疑義を呈する。戦時国際法という意味における道徳上の問題を指摘し、軍のプロジェクトに関係している人工知能研究者の責任を議論する。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


コンピュータ文化のダイナミクス
Computational Cultural Dynamics

Nau, D.; Wilkenfeld, J.

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 4, pp. 18-19 , July/August 2008

Keywords: International Conference on Computational Cultural Dynamics artificial intelligence computational cultural dynamics computational cultural modeling computational social and behavioral modeling

コンピュータ文化のダイナミクスとは行動科学および社会科学と、科学技術の混成的なものである。ここでいう社会科学とは例えば政治学、心理学、ジャーナリズム、人類学、そして社会学などであり、技術分野としてはコンピュータサイエンス、コンピュータ言語学、ゲーム理論、統計モデリング、そしてオペレーションズリサーチなどがある。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


学際的研究事例としての社会学的モデリング
Social Modeling as an Interdisciplinary Research Practice

Resnyansky, L.

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 4, pp. 20-27 , July/August 2008

Keywords: simulation sociology

社会学的モデリングでは、数理的方法と社会プロセスと人間の行動を解析するための手法を適用する。国家および社会の安全、政治的安定性、法と秩序、社会文化的変化などに関連した分野における、解析と意思決定を助けるためのコンセプトおよび技術的なツールを提供することが、社会モデリングには期待されている。社会的および文化的なプロセスは、社会科学分野の知識に基づいてモデル化される必要がある。ここでいう社会科学には、コンセプトモデル、文化的な洞察、そして経験上得られたデータなどを含む。しかし社会科学的知識をモデリングにどう活かすかはいまだ研究課題として残されたままである。本稿で著者は、政治的暴動、社会的衝突、そして文化の変化についての社会学的研究に対してモデリング法が有効な理由を、社会科学者の視点で論ずる。著者は学際研究事例としてInteractionistアプローチを開発する。また、このアプローチがどのように社会科学的知識とモデリングの統合に関する課題を見つけるために役立つかを検証する。この検証では、政治的暴動とこれに関連する社会文化的なプロセスの研究に絞って議論する。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


エチケットのためのコンピュータシステムを用いたアプローチ:BrownとLevinsonの礼節モデルを実使用可能にする
A Computational Approach to Etiquette: Operationalizing Brown and Levinson's Politeness Model

Miller, Christopher A.; Wu, Peggy; Funk, Harry B.

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 4, pp. 28-35 , July/August 2008

Keywords: culture modeling etiquette familiarity imposition politeness power social interaction urgency

文化的相違の主たる要因は礼節に関するコミュニケーションであり、これは人々の受ける印象や行動に強く影響を与える。人間の礼節に関する一般的理論(Brown and Levinson, 1987)をコンピュータシステムに適応した我々のアプローチでは、礼儀正しい行動、礼を失する行動のそれぞれに対する期待を生成、評価、解釈、そして推薦するために、文化に特有の複数の社会コンテキスト的視点を組み合わせる。試験の結果は、モジュラー構造と異文化間エチケットライブラリを利用することで、このアプローチによりソフトウェア開発のコストを減らし、知的エージェントの行動レパートリーを増やすことができることを示している。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


エージェントに基づくモデルにおける、ダイナミックな多重スケール社会プロセスのモデル化
Modeling Dynamic Multiscale Social Processes in Agent-Based Models

Ozik, J.; Sallach, D.L.; Macal, C.M.

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 4, pp. 36-42 , July/August 2008

Keywords: Intelligent agents social and behavioral sciences

アイデンティティに関係する議論は、派閥政治、派閥抗争、部族衝突など今日の多くの出来事で中心的な役割を担っている。コンピュータ社会科学(Computational-Social-Science: CSS)の文献にある2つの有名なモデル、すなわち、脅威予想プログラムモデル(threat anticipation program)とSharedIDモデルでは、(個人および集団の)アイデンティティそのもの、及びアイデンティティの形成過程を取りこんでいる。これらのモデルのアイディアを拡張する多重スケールのコンセプトフレームワークは、政治的アイデンティティの形成過程のモデリングに有効である。またこのフレームワークでは、他の多くのCSS研究で検討・開発された機能も利用することが可能である。社会のアイデンティティを形成し変換する、ダイナミック且つ多重スケールのアイデンティティ形成過程を、このフレームワークの表現構造に対応付けることができる。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


AVA:感情解析のための形容詞(Adjective)—動詞(Verb)—副詞(Adverb)の組み合わせ
AVA: Adjective-Verb-Adverb Combinations for Sentiment Analysis

Subrahmanian, V.S.; Reforgiato, Diego

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 4, pp. 43-50 , July/August 2008

Keywords: computational cultural dynamics opinion analysis sentiment analysis

センテンスもしくは文書における主観表現の強みを明らかにするための研究の多くは、形容詞、副詞、そして動詞のような、単一且つ特定の品詞を用いている。今日に至るまで、上記3つの品詞全てを用いた感情解析ができるような、単一且つ包括的なフレームワークの開発のための研究は殆どなかった。本稿で著者らは、あらゆるトピックに関する意見を明らかにするためのAVA(Adjective verb adverb)フレームワークを提案する。この手法では、ユーザは興味ある、あらゆるトピックtおよびドキュメントdを選ぶことができ、AVAはこの選択に対してtを表現するdのスコアを返す。このスコアは‐1から+1の間の値を取る。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


CONVEX:グループの行動を予測するための類似性に基づいたアルゴリズム
CONVEX: Similarity-Based Algorithms for Forecasting Group Behavior

Martinez, V.; Simari, G.I.; Sliva, A.; Subrahmanian, V.S.

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 4, pp. 51-57 , July/August 2008

Keywords: behavioral modeling case-based reasoning predictive reasoning

提案手法では、グループの行動を予測するために、2つのベクトルを解析対象のグループに関連付ける。その内の一つ、コンテキストベクトルにより、対象グループが活動している環境についての情報を表現し、もう一つのベクトルである、アクションベクトルにより、そのグループの以前の活動を表す。これらのベクトルの組みにより表される過去の行動と、クエリとなるコンテキストベクトルが与えられた時に、これに関連するアクションベクトルを予測することが本技術の目的である。この目的のため2つのアルゴリズム群によりベクトルの類似性を利用する。CONVEXk_NNアルゴリズムでは、高次元尺度空間におけるk個の最近傍を用い、CONV EXMergeアルゴリズムでは、コンテキストベクトルから得られたクエリベクトルの距離の線形結合を利用する。従来の推測アルゴリズムに比べ、本稿で提案するアルゴリズムは非常に高速に動作する。さらに実世界データを用いた実験により、本アルゴリズムが95%を優に超える高い精度を持つことが示される。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


文化、モデル、そしてゲーム:戦争における人間的要素を考えに入れる
Culture, Models, and Games: Incorporating Warfare's Human Dimension

Numrich, S.K.

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 4, pp. 58-61 , July/August 2008

Keywords: Bayesian inference agent-based models culture gaming human dimension systems dynamics models tools utility function warfare

現代の紛争や軍事活動では、兵士たちは異文化環境でミッションを行わざるを得ない。このような場合、戦場よりも、民間人のいる環境が活動の中心となる。このため、司令官から路上の兵士に至るまで、作戦が行われている地域の社会の価値および、その社会の中に存在するグループのモティベーションを理解する必要がある。この種の新しいタイプの紛争のために、ゲーム理論を用いて兵士を訓練することができる。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


異文化間の行動のインターフェース:文化を探る視点として携帯電話を利用する
Behavioral Inference across Cultures: Using Telephones as a Cultural Lens

Eagle, N.

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 4, pp. 62-64 , July/August 2008

Keywords: call graphs data mining privacy social networks telecommunications

今日、多くの人は携帯電話を持ち歩いている。携帯は行動学的データを自動的に収集し、世界中のサービスプロバイダーのデータベースに蓄積する。様々なタイプの収集データから、人間の文化についての洞察を得ることができる。多数の文化および無数の個人の携帯利用から得られたデータにより、携帯が文化を検討するための視点としてどのように機能し、また、どのように社会ネットワーク、例外的イベント、そして文化のライフサイクルの理解向上に役立つかが分かる。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


組織間の知識交換
Interorganizational Knowledge Exchanges

Apostolou, D.; Mentzas, G.; Klein, B.; Abecker, A.; Maass, W.

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 4, pp. 65-74 , July/August 2008

Keywords: information search and retrieval knowledge management

INKASS(intelligent knowledge assets sharing and trading)知識交換システムは、case based reasoningとオントロジーを組み合わせ、組織間の、知識の需要と供給のマッチメイクを行うためのシステムである。このシステムを中心としたツールセットにより、システム管理者に知識交換のメンテナンスおよび改善を行わせることができる。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


事例に基づいた計画適応:解析とレビュー
Case-Based Plan Adaptation: An Analysis and Review

Munoz-Avila, H.; Cox, M.T.

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 4, pp. 75-81 , July/August 2008

Keywords: analogy case-based reasoning plan adaptation planning

事例に基づいた計画法(Case-based planning:CBP)は、事例ライブラリを用いた問題解決法である。各事例は、過去の問題および解法の記述と、この解法により問題を解決するためのプランとを関連付けている。新たな問題が与えられると、CBPシステムは類似の問題を解く事例を1つもしくは複数検索し、この結果から得られた計画を新しい解法として適用する。事例検索には、事例ライブラリにおける知的検索も含まれる。計画適応は検索の結果得られた計画のコピーや、第一原理計画法などの他の方法により得られた計画を含みうる。事例検索で類似性を測量するための技術と、事例の再利用において効率的に適用を行うための技術との間には、非常に重要な関係がある。しかし本稿では適用プロセスに集中して議論を行う。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


セマンティックウェブエージェントは知的エージェントか?
Is a Semantic Web Agent a Knowledge-Savvy Agent?

Tamma, V.; Payne, T.R.

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 4, pp. 82-85 , July/August 2008

Keywords: Semantic Web distributed knowledge knowledge-based decision making ontologies

分散型人工知能、特にその後継たるマルチエージェントシステムの分野において、知識共有の問題はよく知られている。単一の中央管理された知識ベースを必要としない知識表現および知識共有の問題に対して、長年にわたり多くの研究と技術的な努力が積み重ねられてきた。本稿で提案する解法は、統計、共有オントロジーモデル、そして参加者が知識を共有するための“黒板を共有する環境”(もしくは“Linda Space”)などの厳密な仮説に基づいたものである。WWWの広がりと、分散型計算やオープンシステムなどの現代的な計算パラダイムの出現により、分散型の異種知識の共有の重要性が脚光を浴びている。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


激甚災害のための人工的な緊急輸送計画システム
An Artificial Emergency-Logistics-Planning System for Severe Disasters

Lefei Li; Shuming Tang

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 4, pp. 86-88 , July/August 2008

Keywords: Aelps Artificial Emergency-Logistics-Planning System agents artificial societies coalition management disaster relief emergency-logistics planning

激甚災害に対する備えと対策に関して、政府および災害救助を担当する組織を助けるために、本稿の著者らは人工的な緊急輸送計画システム(Artificial emergency-logistics-planning system: Aelps)を提案する。Aelpsは人工的社会理論に基づき、天候、地質、疫病学などを扱う様々なサブシステムからの情報を統合し、検討する。Aelpsは複雑な計算機プラットフォーム基盤を構築することができる。このプラットフォームは、災害救助時における輸送活動を管理し、緊急輸送計画を立てるために利用可能な、直感的に理解できる情報を与える。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.

IEEE Intelligent Systems (IEEE) Vol.23, No.5


一般家庭に導入された風力発電設備を管理する
Managing Household Wind-Energy Generation

James, Geoff; Peng, Wei; Deng, Ke

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 5, pp. 9-12 , September/October 2008

Keywords: coordination distributed control multi-agent system renewable energy scalability virtual generator

インテリジェントエージェント技術を用いることで、多数の一般家庭の風力発電設備により“仮想発電機”を構成し、これにより発電された電力を集約することができる。同時に蓄電のためのバッテリーも導入することができるが、これは一般家庭発電機と同じ家屋にある必要はない。集中型発電と比較した場合、この仮想発電機は、より小さな単位で配電網上に構成することができる。このような形で電力を集める目的は、再生可能エネルギーをその真価に見合う価格で電力ネットワークと電力市場に提供することである。もし再生可能エネルギーがより良い投資対効果をもたらすならば、多くの一般家庭がこのような発電機を購入し、温室効果ガスの排出を減らすために貢献する道を選ぶモティベーションになるだろう。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


鉄道従業員満足度向上のためのIT戦略
IT Strategies for Increased Rail Employee Satisfaction

Jackson, Peter; Chen, Yanbin; Farhangi, Ramin; Li, Xiang; Mansion, David A. Pilo; Markel, Evan; Morris, Ryan; Podgurny, Len; Randall, Al; Hofmann, Paul

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 5, pp. 13-15 , September/October 2008

Keywords: assignment algorithms heuristic rules transportation modeling utility functions

毎週7500名のカナダ国鉄の従業員が、その働きと年功に応じて仕事を割り振られている。カナダ国鉄はSAPエンタープライズシステムを導入し、仕事の割り振りに関する従業員満足度を向上させようとしている。コーネル大学の学生チームは、従業員満足度の予想、仕事の割り振りアルゴリズムの改良、そして、同僚を選択できるようにし、自宅通勤の夜間従業員の数を減らすための戦略について検討した。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


自然言語処理とウェブ
Natural Language Processing and the Web

Radev, Dragomir; Lapata, Mirella

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 5, pp. 16-17 , September/October 2008

Keywords: Wikipedia World Wide Web glossary creation keyword extraction named entity recognition natural language processing sentiment analysis word sense disambiguation

本稿では、有用なリソースの生成、もしくはエンドユーザのウェブ上のナビゲーションをより簡単にするためのアプリケーションを作成するために、ウェブおよびウェブ上のドキュメントコレクションを革新的な方法で利用するアプリケーションに焦点を当てて検討する。本稿は、“自然言語処理とウェブ”特集号の一部である。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


特殊グロッサリーを生成するためのウェブマイニング
Mining the Web to Create Specialized Glossaries

Velardi, Paola; Navigli, Roberto; D'Amadio, Pierluigi

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 5, pp. 18-25 , September/October 2008

Keywords: Web text analysis artificial intelligence knowledge acquisition knowledge management natural language processing

グロッサリーは、情報を統合し、意味上の不均一性を減らし、情報システム間の通信を促進するために有効である。出版社は特定の辞書編集者にグロッサリーを作らせているが、これは対象分野のセマンティクスが事前に特徴づけられておらず、常に発展しているような場合には適当ではない。この例としては、現在広がりつつあるウェブコミュニティや利益集団などがある。新興のドメインでは、グロッサリー作成は、ドメインエキスパートのチームによる共同作業となる。これにはドメイン関連の専門用語の同定、各用語の定義、そしてこれらの結果の統合などのいくつかのステップを含む。これは時間を食う作業であり、また、意思決定とその検証のために他の協働プラットフォームからのサポートをたびたび必要とする、非常にコストのかかる処理でもある。TermExtractorとGlossExtractorはウェブマイニングに基づいたウェブアプリであり、上記のグロッサリー生成の全工程をサポートする。これらのツールは、常に発展し続けるというウェブの性質を生かしており、これにより新興のコミュニティでさえ、語彙を常にアップデートされた状態で保つことができる。これまでにTermExtractorとGlossExtractorは、ヨーロッパのプロジェクトInteropで利用され、現在自由に利用可能であり、また世界中の様々なドメインでの実験に利用されている。本稿は“自然言語処理とウェブ”特集号の一部である。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


タグ付けのための学習と、学習のためのタグ付け:ウィキペディアにおけるケーススタディ
Learning to Tag and Tagging to Learn: A Case Study on Wikipedia

Mika, Peter; Ciaramita, Massimiliano; Zaragoza, Hugo; Atserias, Jordi

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 5, pp. 26-33 , September/October 2008

Keywords: Wikipedia named entity recognition natural language processing

自然言語処理技術は、セマンティックウェブの開発で中心的な役割を担うことが長年にわたり渇望されてきた技術である。Web 2.0および、多くのユーザがコンテンツ生成に貢献するスタイルの隆盛と共に、ウェブ上のテキストコンテンツの重要性が増してきている。だがしかし、自然言語処理技術でウェブコンテンツの不均一性を扱うことには大きな課題がいくつもある。これらの課題に共通するのは、ドメイン適応とタスク適応である。これらの課題に取り組むため本稿の著者らはウィキペディアに対してセマンティックアノテーションを付与する問題を検討する。特にパラレルテキスト(parallel text:本文と対応付けられている翻訳文)とメタデータが利用可能な場合における、セマンティックタグ付けのドメイン適応とタスク適応を扱うための方法について調査する。2つの情報ソース(ウィキペディアと独自に作成したアノテーション付きのコーパス)からそれぞれ得た語彙間のセマンティックな対応付けを作成することで、ウィキペディアに対するタグ付けを改善する。更にこのタグ付け及び前記対応付けを適用することで、現在利用可能なDBpediaコレクションのメタデータを大幅に拡大する。本稿は“自然言語処理とウェブ”特集号の一部である。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


ドキュメントを百科全書的知識にリンクする
Linking Documents to Encyclopedic Knowledge

Csomai, Andras; Mihalcea, Rada

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 5, pp. 34-41 , September/October 2008

Keywords: Word-sense disambiguation computers in education keyword extraction text annotation

ウィキペディアは、キーワード抽出と語意の明確化のための自動手法を開発する助けとなりうる。Wikifyシステムはこれらの2つの方法を組み合わせ、与えられたテキストに対して自動的にウィキペディア上のコンテンツへのリンクを付与する。このシステムは、与えられたドキュメントにおける重要なコンセプトを同定し、これらのコンセプトに対して、対応するウィキペディアページへのリンクを自動的に付与する。チューリングテストに似た評価試験により、人間が与えたアノテーションと殆ど区別のつかないレベルのアノテーションを自動的に付与できることが示される。教育分野における第二の評価試験では、教育用資料に上記アノテーションを与えることにより、学習プロセスを改善することができることが示される。これは背景知識へのより早いアクセスによるものである。本稿は“自然言語処理とウェブ”特集号の一部である。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


格付けを重み付けする:知的電子商取引アプリのためにオンラインの製品レビューを統合する
Weighing Stars: Aggregating Online Product Reviews for Intelligent E-commerce Applications

Zhang, Zhu

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 5, pp. 42-49 , September/October 2008

Keywords: Information Search and Retrieval Machine learning Text mining Web mining Web text analysis

本稿で著者は文章感情解析分野の新しい課題を見つける。それは傾向および意見の抽出と有用性スコアという2つの直行する次元を鑑みてオンライン製品レビューを統合することである。この研究のモティベーションは、将来のレビュー統合システムやランキングサービスを構築することであり、これらによりオンラインショッピングを行うユーザとベンダー両方が、そのビジネスに関してより良い情報を複数ソースから得ることができるようにすることである。有用性スコアは回帰問題とみなされる。本研究では、レビュー文書から計算された広範な特徴セットを取り入れることで、サポートベクトル回帰モデル(support-vector-regression model)を構築する。この特徴セットは、4つのAmazonの製品レビューコレクションにおいて非常に有望な性能を示している。この結果はまた、製品レビューからユーザの受ける有用性の印象が、文章のスタイルに大きく依存することを示している。更に、上記Amazonのデータに対する順位相関係数解析により、特定の製品に対する市場の反応の予想する場合の、本稿で提案するレビュー統合フレームワークの実現可能性と利点が例証される。本稿は“自然言語処理とウェブ”特集号の一部である。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


緊急医療サービスのために救急車を手配するマルチエージェントシステム
A Multiagent System for Coordinating Ambulances for Emergency Medical Services

Lopez, Beatriz; Innocenti, Bianca; Busquets, Didac

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 5, pp. 50-57 , September/October 2008

Keywords: coherence and coordination healthcare. multiagent systems

緊急医療サービスとして救急車を手配するために、本稿で提案するマルチエージェントシステムは信頼に基づいたオークション機構を用いる。実データを用いた試験の結果は、このシステムにより効率的に救急車を患者のもとへ手配でき、これにより患者の配送時間を短縮することができることを示している。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


要素シーンの統合による複雑な構成の認識
Recognition of Complex Settings by Aggregating Atomic Scenes

Dargie, Waltenegus; Tersch, Tobias

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 5, pp. 58-65 , September/October 2008

Keywords: audio-signal processing context awareness context reasoning context recognition smart devices smart systems.

人間の複雑な構成を取り込むために、音声特徴を用いることはこれまでに広く行われてきた。殆どのアプローチでは複雑な構成を単一構成のシーンとしてモデル化しており、音声信号の統計的特徴を、構成全体を表すものとしてとらえ、別個のシーンの集合とはとらえていない。そのため、訓練データのいくつかのアスペクトが欠落している場合や、訓練データがテスト信号の中に不明瞭に表現されている場合、従来の方法で構成を認識するよう訓練されている認識スキームは往々にして間違った結論を出す。さらにこれらのアプローチでは、新しい構成をシーンの組み合わせで定義することが困難である。提案する概念アーキテクチャにより、シーンを組み合わせることによる複雑な構成の認識が可能になる。これに関連するアーキテクチャとモデリングのためのアプローチにより、人間に近い理由付けおよび認識精度の向上が見込まれる。7つの日常の構成を27の要素シーンによりモデル化することで、このアプローチを例証する。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


代替となるソフトウェアアーキテクチャ設計の探索:計画立案の側面
Exploring Alternative Software Architecture Designs: A Planning Perspective

Diaz-Pace, J. Andres; Campo, Marcelo R.

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 5, pp. 66-77 , September/October 2008

Keywords: AI planning architectural design framework quality attributes tool support

ソフトウェアアーキテクチャとは、システムの主な設計の決定事項を表現するためのものである。アーキテクチャを設計するとき、アーキテクトは通常複数の解を検討し、アーキテクチャパターン間のバランスを取るようにする。これはいくつかの品質特性(例えば性能、更新性、その他)に影響を与える。ここで行う設計の探索では、充分良い解を見つけるための検索にアーキテクチャに関する知識が役に立つ。最終的な決定は依然アーキテクトの経験に依存しているが、新しいアーキテクチャ設計理論が既に開発されており、よりシステマティックに品質特性からアーキテクチャ決定に移行することができるようになった。本稿では、DesignBotsと呼ばれるフレームワークについて説明する。これは代替となる設計を検索するためのものであり、上記理論のコンセプトが階層的、混合イニシアティブ計画モデルとして実現されている。本質的に品質特性シナリオは、この計画エンジンにより生成されたパターンの組み合わせにより達成可能なゴールとして想定されている。本アプローチは、アーキテクチャ設計業務をサポートするための先見的アシスタントシステムを開発する助けとなる。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


影響を与えるデザイン対情報を与えるデザイン:Part 1: ギャップ解析
Influencing versus Informing Design, Part 1: A Gap Analysis

Hoffman, Robert R.; Deal, Steven V.

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 5, pp. 78-81 , September/October 2008

Keywords: Cognitive task analysis abstraction-decomposition human-system integration interface design naval systems requirements analysis software engineering

認知システムエンジニアとシステムエンジニアのコラボレーションは、人間中心のシステムを作り出すという目的からモティベーションを受けている。しかしこのコラボレーションにはギャップがある。認知システム開発プロジェクトの専門会議におけるプレゼンテーションでは、設計に関する情報を共有するために、ある特定の認知タスク解析法を用いるということをよく聞く。しかしソフトウェア開発者が必要としているのはソフトウェアの設計そのものである。本稿は、認知タスク解析のための製品と、ソフトウェア開発者が求めるものの間のギャップについての二部構成のエッセイの第一部である。大規模システムのための認知システム開発の成功事例及び、納期にプレッシャーがある場合や、システム構成要素を事前に完全に定義することが難しい場合に、想定されたシステムを設計するのが困難であるなどの、現実的な制約を取り扱う製品の認知システム開発の成功事例について議論する。このプロジェクトでは認知タスク解析からの特定の製品、ソフトウェア設計のニーズとゴールの対応付けを行う言語としてのアブストラクト‐分解行列に依存する。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


クラウドコンピューティングにおけるウェブセマンティクス
Web Semantics in the Clouds

Mika, Peter; Tummarello, Giovanni

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 5, pp. 82-87 , September/October 2008

Keywords: cloud computing distributed systems scalability semantic search semantic web

クラウドコンピューティングでは、低コストのハードウェアとネットワーク機器により構成される大規模な計算機クラスタを利用することがある。このようなクラスタでは、計算機リソースが各ユーザに対して動的に割り当てられる。このパラダイムは全く新しいものではないが、最近になってクラウドコンピューティングのためのソフトウェアフレームワークが発展したことにより、複雑なデータ処理タスクを並列化し、大規模化することが非常に簡単にできるようになった。本稿ではこのトレンドがどのようにセマンティックウェブ分野に影響を与えるかについて検討し、セマンティック検索エンジンで扱う大量のメタデータにより、クラウドコンピューティングをどのように解析できるか、そしてクエリ生成及び理由づけに用いることができるか示す。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.

IEEE Intelligent Systems (IEEE) Vol.23, No.6


中国における知的商取引に関する調査
Intelligent-Commerce Research in China

Daniel Zeng, University of Arizona Fei-Yue Wang, Chinese Academy of Sciences Xiaolong Zheng, Chinese Academy of Sciences Yong Yuan, Chinese Academy of Sciences Guoqing Chen, Tsinghua University Jian Chen, Tsinghua University

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 6, pp. 14-18 , November/December 2008

Keywords: e-commerce, artificial intelligence, multiagent systems, keyword advertising, social networks, recommender systems, information retrieval, Semantic Web

実世界の電子商取引の課題を解決するための、人工知能技術を用いたアプリケーションが近年増えてきている。本稿では中国人研究者による代表的な研究事例の概要を示す。これにはマルチエージェント意思決定システム、キーワード広告、ソーシャルネットワーク、レコメンデーション(推薦)システム、情報検索、セマンティックウェブ、そして計算機科学における諸実験が含まれる。本稿は中国における人工知能研究特集号の一部である。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


DynaCAS: ITSのための計算機実験及び意思決定サポート
DynaCAS: Computational Experiments and Decision Support for ITS

Nan Zhang, Chinese Academy of Sciences Fei-Yue Wang, Chinese Academy of Sciences Fenghua Zhu, Chinese Academy of Sciences Dongbin Zhao, Chinese Academy of Sciences Shuming Tang, Shandong University of Science and Technology

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 6, pp. 19-23 , November/December 2008

Keywords: traffic estimation and prediction system, TrEPS, dynamic route assignment, dynamic traffic assignment, computational experiments, approximate dynamic programming

DynaCAS及びDynaChinaは実時間交通推定と予測のためのシステムであり、中国の都市交通で利用される知的輸送システムの展開を助けるために開発された。本稿は中国における人工知能研究特集号の一部である。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


中国における人工知能の研究開発
Artificial Intelligence in China

Fei-Yue Wang, Chinese Academy of Sciences Ruqian Lu, Chinese Academy of Sciences Daniel Zeng, University of Arizona

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 6, pp. 24-25 , November/December 2008

Keywords: artificial intelligence, China, machine learning, calligraphy, imagery thinking, image processing, pattern recognition, natural language technology, commerce research, intelligent transportation

ゲストエディターによるIEEE Intelligent Systems特集号“中国における人工知能の研究開発”の紹介。この特集号では、中国の人工知能研究者による最新の研究開発の成果を紹介する。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


中国における人工知能研究:サーベイ
AI in China: A Survey

Xiao-shan Gao, Chinese Academy of Sciences Dan-tong Ouyang, Jilin University Ji-gui Sun, Jilin University San-jiang Li, Tsinghua University Tian-shun Yao, Northeastern University, China Ru-zhan Lu, Shanghai Jiao Tong University Chun-yi Shi, Tsinghua University Zhan-gang Han, Beijing Normal University Jue Wang, Chinese Academy of Sciences Cun-gen Cao, Chinese Academy of Sciences Ruqian Lu, Chinese Academy of Sciences

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 6, pp. 26-32 , November/December 2008

Keywords: artificial intelligence, China, mechanization of mathematics, automated reasoning, temporal knowledge, spatial knowledge, representation, reasoning, natural language understanding, intelligent diagnosis, multiagent systems, computational intelligence, large-scale knowledge processing

本稿は9本の短編エッセイにより構成される。中国の人工知能研究者が探求している研究について議論し、また、いくつかの分野の人工知能研究についての彼ら自身の見通しを述べる。本稿ではまず、数学的知識を実際のシステムで利用可能にする手段について紹介する。この分野では中国の科学者がこれまでに顕著な業績を残している。次に、理由付けの自動化、時空間知識表現及び理由付け、自然言語理解、知的診断、マルチエージェントシステム、コンピュータインテリジェンス、大規模知識処理、及び、人工知能技術と他の分野で開発された方法とを統合した研究の系列について議論する。最後に本稿では中国における将来の人工知能研究に関して提案を行う。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


中国における画像処理とパターン認識の50年
50 Years of Image Processing and Pattern Recognition in China

Nanning Zheng, Xi'an Jiaotong University Qubo You, Xi'an Jiaotong University Gaofeng Meng, Xi'an Jiaotong University Jihua Zhu, Xi'an Jiaotong University. Shaoyi Du, Xi'an Jiaotong University Jianyi Liu, Xi'an Jiaotong University

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 6, pp. 33-41 , November/December 2008

Keywords: image recognition, China, cognitive science, face recognition, biometrics, artificial neural networks, ANNs, intelligent transportation systems, ITS, optical character recognition, OCR, automatic target recognition, ATR

本稿では中国内外の画像認識に関する簡単なレビューを与える。このレビューでは、理論的研究の成果、応用研究、及び中国におけるいくつかの典型的な画像認識アプリについて述べる。最後に、認知科学と統合された画像認識の将来のトレンドについて議論する。本稿は中国における人工知能研究開発特集号の一部である。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


自然言語処理分野における中国の研究開発
Chinese R&D in Natural Language Technology

Chengqing Zong, Chinese Academy of Sciences Qingshi Gao, Beijing University of Science and Technology

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 6, pp. 42-48 , November/December 2008

Keywords: natural language processing, natural language technology, human language technology, computational linguistics, Chinese language processing

1950年代に機械翻訳に関する研究が始められて以来、中国の研究者は自然言語処理技術の開発を続けている。これまでにこの技術分野では様々な有用な成果が得られたが、それでもまだ多くの課題がある。本稿では中国における自然言語処理の開発の歴史を俯瞰し、成果をまとめ、問題を解析し、自然言語処理分野の研究開発へのサポートに関する中国の問題を紹介する。本稿は中国における人工知能研究開発特集号の一部である。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


機械学習:最新動向
Machine Learning: The State of the Art

Jue Wang, Chinese Academy of Sciences Qing Tao, Chinese Academy of Sciences

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 6, pp. 49-55 , November/December 2008

Keywords: machine learning, Rashomon effect, perceptron, nonlinear backpropagation, statistical analysis, algorithm design, feature selection, supervised learning, unsupervised learning, semisupervised learning, structural learning, symbolic learning methods, statistical learning methods, manifold learning, relational learning, learning to rank, rule + exception learning, metric learning, multi-instance learning

機械学習に関する2つの基本的な課題は、統計処理とアルゴリズム設計である。前者は、観測データから生成された数学モデルの原理原則を示すものであり、後者は、使用するデータモデル及びデータセットが依存する条件を定義している。Rashomon効果は機械学習分野で新たに見つかった課題である。この効果は、機械学習で用いるデータが異種データソースの混合として生成された可能性を考慮するものである。簡単な識別指標を導入することにより、機械学習の新たな形態に光を当てることが可能である。本稿は中国における人工知能研究開発特集号の一部である。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


中国の書(calligraphy)の生成過程と画像的思考のエミュレーション
The Creation Process of Chinese Calligraphy and Emulation of Imagery Thinking

Jun Dong, East China Normal University Miao Xu, East China Normal University Xian-jun Zhang, University of Science and Technology of China Yan-qing Gao, Chinese Academy of Sciences, Yun-he Pan, Zhejiang University

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 6, pp. 56-62 , November/December 2008

Keywords: calligraphy, imagery thinking, contour smoothing, reform, statistical model

中国の書道は芸術であると同時に画像的思考の具体的表現でもある。書(calligraphy)の生成過程には、書字板及び文書の学習、内容の記憶、記憶をもとにした書道的表現による新しい芸術の作成が含まれる。これらすべての過程は知識シミュレーション、思考パターン、そして認知モデルに関係している。長い歴史を経た書字板は人間の手で触れられることによりダメージを受けており、環境侵食も受けている。それゆえ元々の外観に比べ顕著に劣化している。このような書字板に書かれた文字は、これまでは経験豊かな専門家の手によって再構成されてきた。自動化された文字再構成処理は、書道における芸術活動の画像的思考法をシミュレートするために必要な前処理段である。再構成に続き、統計モデルに基づいた字画(ストローク)修正アプローチにより新しい書のスタイルを生成する。このアプローチの結果を示し現在の課題について議論する。本稿は中国における人工知能研究開発特集号の一部である。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


知識グリッド環境
The Knowledge Grid Environment

Hai Zhuge, Chinese Academy of Science

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 6, pp. 63-71 , November/December 2008

Keywords: adaptive systems, grid computing, knowledge based systems, memex extension

知識グリッド環境とは科学、技術、文化そして社会と共に発展する、自律的な人間−機械環境である。この環境は自律した個人、自己組織的セマンティックコミュニティ、適応的ネットワーク機構、そして発展するセマンティックネットワーク機構からなる。Memex拡張(Memex extension: ME)により、この環境における自律した個人のための一般モデルが得られる。MEは構成変更が可能であり、適応的であり、そしてコンテキストアウェアなデジタル有機体である。MEは、様々なタイプのネットワークリソースをモデル化し、分散したネットワークソフトウェアとデバイスを統合管理する。MEは、社会的、経済的な原則に従ってタスクをこなすように、自らを組織化する。MEを用いた発展する環境では、新しいMEの生成は継承機能によりサポートされる。MEモデルは、能動的に問題を検出し、他ユーザの知識を融合・継承し、これにより好適な知識サービスを提供することが可能な知識モデルである。MEモデルは知識グリッド環境において、情報と知識をアドバイスする。本稿は中国における人工知能研究開発特集号の一部である。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


オントロジーに語らせる:セマンティックウェブにおける知識の相互運用性
Making Ontologies Talk: Knowledge Interoperability in the Semantic Web

Monika Lanzenberger, Vienna University of Technology Jennifer Sampson, Epsis Horst Kargl, Vienna University of Technology Manuel Wimmer, Vienna University of Technology Colm Conroy, Trinity College Dublin Declan O'Sullivan, Trinity College Dublin David Lewis, Trinity College Dublin Rob Brennan, Trinity College Dublin Jose Angel Ramos-Gargantilla, Universidad Politecnica de Madrid Asuncion Gomez-Perez, Universidad Politecnica de Madrid Frederic Furst, University of Picardie Francky Trichet, University of Nantes Jerome Euzenat, INRIA Grenoble Rhone-Alpes and Laboratoire d'Informatique de Grenoble Axel Polleres, National Unviersity of Ireland, Galway Fran Scharffe, Semantic Technology Institute Konstantinos Kotis, University of the Aegean

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 6, pp. 72-85 , November/December 2008

Keywords: brain-computer interface, BCI, electroencephalography, EEG, medical computing, neuroprosthetics, robot kinematics

認知神経科学と脳イメージング技術の発展により、これまでは不可能だった、脳活動からの直接インターフェース能力が得られる。これらの技術により、特定の形態の思考に対応する脳の物理的な処理をモニターすることが可能である。既に研究者はこれらの技術を、脳‐コンピュータインターフェース(Brain-Computer Interface: BCI)通信システムの構築に利用し始めている。このBCIは、脳の通常のアウトプット経路である末梢神経と筋肉に依存しない。4本の短い論文によりBCIの過去、現在、そして未来についての概要を示す。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


影響を与えるデザイン対情報を与えるデザイン:Part 2:マクロ認知的モデリング
Influencing versus Informing Design, Part 2: Macrocognitive Modeling

Robert R. Hoffman, Institute for Human and Machine Cognition

IEEE Intelligent Systems, Vol. 23, No. 6, pp. 86-c3 , November/December 2008

Keywords: macrocognitive models, expert reasoning, work analysis, cognitive-systems engineering, weather forecasting

認知科学技術者は、社会技術的コンテキストにおいて認知的な仕事について調査し、この理解に基づいてソフトウェア技術者にガイドとなる情報を与える。前回のエッセイでは、両者の間にどのようにギャップが存在するのかについて議論した。このギャップとは即ち、認知システム技術者のガイドにより、ソフトウェア開発者が設計に対して情報を付与することは可能だが、ソフトウェア開発者が実際に求めるのはソフトウェア設計そのものであることである。このギャップは一方向に限っては成功裏に閉じることができた。重要機能とその理由付けというソフトウェア開発者のニーズに沿って、認知システム技術者が設計に関する要求を説明することにより、このギャップは埋められた。本エッセイでは、逆の方向、すなわちソフトウェア開発者が簡単に利用できる方法、つまりマクロ認知的モデリング手法を提供する。これにより、認知的な仕事に関する彼らの理解を向上させることができるだろう。この手法には、対象分野の従業員の理由付けモデルの生成と検証を含む。この方法は簡単に用いることができ、エンドユーザの認知的な仕事について、ソフトウェア開発者の理解を向上させることができる。

TS

Copyright (c) 2008 Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. All rights reserved.


[インデックス] [前の年] [次の年]