AbstractClub - 英文技術専門誌の論文・記事の和文要約


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IEEE Intelligent Systems (IEEE) Vol.22, No.1-4


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IEEE Intelligent Systems (IEEE) Vol.22, No.1


セマンティックウェブの暗黒面
The Dark Side of the Semantic Web

James Hendler, Rensselaer Polytechnic Institute

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 1, pp. 2-4 , January/February 2007

Keywords: artificial intelligence, Semantic Web, Sparql, Grddl, Web 2.0

セマンティックウェブ研究で起きている多くのエキサイティングで重要な事柄はウェブ技術からきており、実は人工知能研究からのものではない。それゆえ多くの人工知能研究者にとってセマンティックウェブのこ れらの事柄は未知のものであり、所謂“暗黒面”である。

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ゲーム用AIは既に死す:ゲーム用AI万歳!
Game AI is Dead. Long Live Game AI!

Alexander Nareyek, National University of Singapore

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 1, pp. 9-11 , January/February 2007

Keywords: game AI, automated storytelling, Interactive Intelligence Lab, National University of Singapore, automated content generation, virtual actors

ゲーム用AIに関する殆どの問題を産業界が独自に扱っている現状と、学術界がこれらの問題に積極的に取り組まないことから、ゲーム用AIとそれに対する学術界の貢献は、先の見えない長いトンネル の中にあるといえる。

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ユビキタスコミュニケーションによる知的空間へのドライブ
Driving into Intelligent Spaces with Pervasive Communications

Liuqing Yang, University of Florida Fei-Yue Wang, Chinese Academy of Sciences

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 1, pp. 12-15 , January/February 2007

Keywords: intelligent transportation systems, intelligent spaces, pervasive computing, wireless communications

コンピュータ科学、通信及びIC実装における空前の技術的発展に伴い、様々なシナリオ及びアプリケーションのための、知的空間の構築に関する研究が盛んになってきた。このような研究開発を利用し、 知的輸送システム(ITSP)はさらに知的輸送空間へと発展するものとして期待されている。ITSPは、安全で効率的、且つ楽しめる移動を助け、既存の輸送インフラとそのコンセプトに大きな影響を与え るだろう。本稿ではITSPの主な特徴、設計要求、そして基本的な要素について概要を述べる。

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フォードの車両製造工程における知的システム
Intelligent Systems for Manufacturing at Ford Motor Company

Nestor Rychtyckyj, Ford Motor Company

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 1, pp. 16-19 , January/February 2007

Keywords: controlled language, standard language, assembly plants, manufacturing, ergonomics, machine translation

自動車産業はAIなどの新しい技術を製造過程に導入するのが遅い、という考えは、よくある誤解である。実際には自動車産業は多くのAI技術を真っ先に導入した先駆者であった。このような技術を例 として挙げれば、エキスパートシステム、ニューラルネットワーク、遺伝アルゴリズム、そしてファジー理論などは、自動車産業が最初期の適用事例の一つであった。フォードは車両製造工程でAIと知識ベー スの技術を導入している。これにはAIに基づいた車両組み立て工程プラニング、エルゴノミクス解析へのAIの適用、そして非英語圏の組み立て工場での利用を目的とした、機械翻訳を用いた組み立て 工程インストラクションシステムなどが含まれる。更に自然言語処理、制御言語、そしてオントロジーなどの特定技術を、製造工程で広く利用されている構造化された知識やされていないものなどの様々 なタイプの知識と共に効果的に扱う。

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自然言語処理を用いた電子民主主義(E-democracy)におけるコミュニケーション促進
Improving Communication in E-democracy Using Natural Language Processing

Michele Carenini, University of Edinburgh Angus Whyte, Napier University Lorenzo Bertorello, City of Bologna Massimo Vanocchi, YANA Research

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 1, pp. 20-27 , January/February 2007

Keywords: e-democracy, natural language processing, parsing, human-computer interaction, public administrations

ヨーロッパ電子民主主義ネットワーク(the e-Democracy European Network: EDEN)では、自然言語処理技術を電子民主主義に適用することを調査した。EDENを利用することで 、情報アクセスが改善し、市民が正しい情報に基づいて意思決定することを助けることにより、行政と市民とのコミュニケーションが促進される。しかしEDENの主な目的は、特定の自然言語処理アプローチ (拡張語法構造文法)の利用と、電子民主主義環境において、このアプローチの早急な展開を助ける要因、及び妨げる要因の調査であった。言語上のリソースの再利用性は高いが、EDENプロジェクト では、プロジェクトの目的を達成するために自然言語処理ができること、及び自然言語処理がしなければならないことについて、共通の認識を得ることが難しかった。このような認識の必要性にパートナーが 気付いていても、実際に認識を共有しなければ、プロジェクトの遅延と失敗の可能性を増大させることになる。

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文字のn-gramに基づいた確率論モデルを利用した自動単語切り分け
Automatic Word Spacing Using Probabilistic Models Based on Character n-grams

Do-Gil Lee, Korea University Hae-Chang Rim, Korea University Dongsuk Yook, Korea University

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 1, pp. 28-35 , January/February 2007

Keywords: word spacing, probabilistic models, hidden Markov models, n-gram, machine learning

自動単語切り分けは、センテンス中の単語間の正しい境界を決定するものである。単語切り分けは韓国語で重要であるが、単語切り分けの誤りは良く見られる。これまでに提案された、いくつかの確率論 的単語切り分けモデルでは、以前の統計的アプローチを用いて問題を解いていた。これらのモデルは自動単語切り分けを、部分スピーチのタグ付けと同じような識別問題であるとみなしていた。隠れマルコ フモデルを一般化することで、これらのモデルよりも広範なコンテキストを考慮することができるようになり、これにより、より正確な確率分布を推定する。本稿で著者らはこれらのモデルを様々な条件下で他の 最新の方法と比較し、詳細なエラー解析を行った。

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ファジー理論を用いた自動車両制御
Using Fuzzy Logic in Automated Vehicle Control

Jos? E. Naranjo, Instituto de Autom?tica Industrial Miguel A. Sotelo, Universidad de Alcal? de Henares Carlos Gonz?lez, Instituto de Autom?tica Industrial Ricardo Garc?, Instituto de Autom?tica Industrial Teresa de Pedro, Instituto de Autom?tica Industrial

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 1, pp. 36-45 , January/February 2007

Keywords: fuzzy control, road vehicle control, autonomous vehicles, machine vision

DARPAのGrand Challengeで示されるように、近年、自動運転分野は多くの注目を集めている。2つのスペインの研究グループは、2つの市販車両を自動化することで、自動運転研究をさらに前 進させた。入力情報として、彼らのシステムはセンチメーターレベルのGPS情報、ワイヤレスLANサポート、そして人工視覚(artificial vision)を利用する。車両制御のために、ファジー理論に 基づいた技術を利用する。しかしこのファジー理論とは、複雑な数学モデルと不正確な線形化の両方に問題を抱えるものであった。ファジー理論のこの特徴により、人間の手続き的知識を車両制御アルゴ リズムに取り込ませた。本稿では、車両の操舵及び速度制御のためのアルゴリズムについて説明する。これら2つの制御により、経路制御を行う。追い越しのためのアルゴリズム、停止と発進(stop- and-go)機能による適応的クルーズコントロール、そして映像情報に基づいた車両検出のためのアルゴリズムについても説明し、実世界条件下での実験の結果についても議論する。

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CRMデータベースのデータマイニングのためのコストを考慮したデータ前処理
Cost-Sensitive-Data Preprocessing for Mining Customer Relationship Management Databases

Junfeng Pan, Hong Kong University of Science and Technology Qiang Yang, Hong Kong University of Science and Technology Yiming Yang, Sun Yat-sen University Lei Li, Sun Yat-sen University Frances Tianyi Li, Guangzhou E-DM Tech Corporation George Wenmin Li, Guangzhou E-DM Tech Corporation

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 1, pp. 46-51 , January/February 2007

Keywords: data mining, cost-sensitive-data preprocessing, ensemble of classifiers

通信会社と金融機関は、激化する競争に直面している。コストを考慮したデータ処理のための複数の処理段を持つ前処理フレームワークは、他社に乗り換えそうな顧客(もしくは頻繁に乗り換えている 顧客)を見つけ出すことで、これらの会社の助けとなる。このフレームワークでは、自己組織化マップを用いてデータ分布の直感的なアイディアを与え、次に、改良版の等深度分散化法(equidepth discretization method)とコスト行列を用いてこのデータの変換を助ける。この前処理データセットは、任意の識別器の入力データとなりうる。このフレームワークを、KDD Cup 1998データ セットで試験したところ、優勝したアプローチを上回る性能を示した。本手法は、ED-Moneyと呼ばれるソフトウェア製品にも実装されており、中国のモバイル通信データセットに対して適用されている。

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漸増的構文解析によるオンライン連続予測:動的LeZiアルゴリズム
Online Sequential Prediction via Incremental Parsing: The Active LeZi Algorithm

Karthik Gopalratnam, University of Texas at Arlington Diane J. Cook, Washington State University

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 1, pp. 52-58 , January/February 2007

Keywords: sequential prediction, smart environments, Active LeZi, MavHome

様々な分野で予測は重要な役割を持っている。将来のイベントを予測できる知的システムは、追加情報を与えることで、意思決定をより信頼性の高いものにする。動的LeZiはオンラインの連続予測ア ルゴリズムであり、推計学分野における未来予測の理由付けを行うものである。このアルゴリズムでは情報理論に基づいたアプローチにより、合成データ、UNIXコマンドデータ、そしてMvHomveスマートホ ーム環境から取得された連続データを解析する。

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人工知能研究にソフトウェア工学を適用する
Adopting Software Engineering Trends in AI

Dragan Djuri?, University of Belgrade Vladan Devedzic, University of Belgrade Dragan Gasevic, Simon Fraser University Surrey

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 1, pp. 59-66 , January/February 2007

Keywords: model-driven architecture, metamodeling, software engineering, ontology engineering, AI tools, Eclipse

過去数年、ソフトウェア工学では2つの主な技術トレンドの変化があった。1つはモデル駆動エンジニアリングがソフトウェア工学の主流になってきたこと、他方は、いくつかの最新の開発ツールがオープンソース になり、拡張可能となったことである。人工知能は新しいアイディアをソフトウェア工学に与えてきた。しかし人工知能の重要な技術や考え方は、まだ実験室レベルでとどまっており、限られた人工知能研究 者にのみ利用可能な状態である。人工知能ツールは、開発の主流となっているツールにインテグレーションされるべきか?そしてそれは可能か?我々の考えではこのインテグレーションは可能であり、人工知 能、ソフトウェア工学の両分野を利するものであると思われる。実際には、OMGなどの産業界での主な標準化団体と、学術界の両方から、いくつかの研究が既に始まっている。本稿で示される例は、人工 知能研究の成果を、開発の主流となっているツールにインテグレーションすることについて考えるためのアイディアを与えるだろう。

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メテオベイズ(MeteoBayes):天気予報のための対話システムにおける効果的な計画認識
MeteoBayes: Effective Plan Recognition in a Weather Dialogue System

Manolis Maragoudakis, University of Patras Aristomenis Thanopoulos, University of Patras Nikos Fakotakis, University of Patras

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 1, pp. 67-77 , January/February 2007

Keywords: information retrieval, Bayesian Networks, natural language processing, user modeling, plan recognition

自動化された電話応対などの情報検索のための音声案内では、システムはユーザに対して全ての可能なやり取りについて説明を行うことが多い。システムは恐らくこれによりユーザの目的を正確に把握す ることができるだろうが、そのためにはユーザは非常に多くの質問に答えねばならない。MeteoBayesは対話式の気象学情報システムであり、ユーザが自然言語を使って目的をシステムに伝えられるよう になっている。MeteoBayesはベイズネットワークに基づいた推論エンジンを用い、過去のユーザとの対話記録を参照することで、現在のユーザの意図を明らかにする。これまでに使用されなかった単語が 使われる可能性もあることから、MeteoBeyesの未知単語解明モジュールでは単語類似性を文書から学習し、不要なシステム照会を回避し、これによりプロセスの理解を高速化する。

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構成(Configuration)
Configuration

Carsten Sinz, University of T?bingen Albert Haag, SAP AG Nina Narodytska, National Information and Communications Technology Australia and University of New South Wales Toby Walsh, National Information and Communications Technology Australia and University of New South Wales Esther Gelle, Asea Brown Boveri Switzerland Mihaela Sabin, Rivier College Ulrich Junker, ILOG S.A. Barry O'Sullivan, University College Cork Rick Rabiser, Johannes Kepler University Linz Deepak Dhungana, Johannes Kepler University Linz Paul Gr?nbacher, Johannes Kepler University Linz Klaus Lehner, Siemens VAI Christian Federspiel, Siemens VAI Daniel Naus, e-Spline

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 1, pp. 78-90 , January/February 2007

Keywords: configuration, business process, product variability, constraint satisfaction,?decision explanation, product-line engineering

これまで幾年にもわたり、人工知能は分野を挙げて構成問題に取り組んできており、1996年からは、主な人工知能学会に併せて年次構成ワークショップを開催している。本稿はTrends & Controversiesの一部であり、このワークショップ(2006年8月開催分)からのエッセイを紹介する。同ワークショップはイタリアのRiva del Gardaで行われたECAIと共催されたものである。

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知的システムの開発におけるアンチパターン
Antipatterns in the Creation of Intelligent Systems

Phil Laplante, Pennsylvania State University Robert R. Hoffman, Institute for Human and Machine Cognition Gary Klein, Klein Associates Division of ARA

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 1, pp. 91-95 , January/February 2007

Keywords: human-centered computing, pattern, design pattern, antipattern

ソフトウェア工学でデザインパターンの概念が導入されてすぐに、デザインパターンで利用される問題と解法の対のなかで、解法が問題を悪化させた例についての議論が始まった。これらの例はアンチパターン として知られている。本稿で著者らは、2つの既知のアンチパターンクラスについて説明する。これらは人間中心コンピューティングのプログラミング開発とアーキテクチャに関するものである。

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IEEE Intelligent Systems (IEEE) Vol.22, No.2


先進の都市交通:自動化が進行中
Advanced Urban Transport: Automation Is on the Way

Michel Parent, INRIA

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 2, pp. 9-11 , March/April 2007

Keywords: automated driving, automated vehicles, cybercars, urban transport, intelligent transportation systems, ITS

20世紀に自動車は世界の主要な輸送手段となった。自動車による輸送への要望が増すにつれ、毒性排出物量の増大と事故の増加が問題となってきた。これらの問題を解決する方法の一つは、自動 車システムの制御ループから人間の運転者を除外してしまうことである。これは完全自動化された運転機能を導入することによりなされる。ヨーロッパ都市交通(European CityMobile)プロジェク トでは、このアプローチを例証するために、いくつかのヨーロッパの都市において、様々なソリューションを導入している。このプロジェクトには、カーシェアリング、バス、サイバーカー(cybercar)における様々 な形式の自動化が含まれる。

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CARA(Cultural-Reasoning Architecture):文化による理由付けのためのアーキテクチャ
CARA: A Cultural-Reasoning Architecture

V.S. Subrahmanian, University of Maryland Massimiliano Albanese, University of Maryland Mar?a Vanina Martinez, University of Maryland Dana Nau, University of Maryland Diego Reforgiato, University of Maryland Gerardo I. Simari, University of Maryland Amy Sliva, University of Maryland Octavian Udrea, University of Maryland Jonathan Wilkenfeld, University of Maryland

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 2, pp. 12-16 , March/April 2007

Keywords: cultural reasoning, opponent modeling, opinion extraction

相手の行動の背後にある理由を理解するための認知的アーキテクチャにより、様々な文化グループについてのデータを収集することができる。そしてこれらのグループの様々なトピックに対する意見の強さが 分かる。このアーキテクチャを利用することで、これらのグループの振る舞いモデルを抽出・構築し、また、共有された複数メンバーによる学習体験を通じて継続的にモデルを洗練させることができる。ある研究 者は、このアーキテクチャを文化による理由付けアプリケーションの開発に適用した。これは例えばアフガニスタンの村における文化を説明するための単語を、兵士に教えるためのゲームなどである。

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思考によって室内用車椅子を制御する
Controlling a Wheelchair Indoors Using Thought

Brice Rebsamen, National University of Singapore Etienne Burdet, Imperial College London Cuntai Guan, Institute for Infocomm Research Haihong Zhang, Institute for Infocomm Research Chee Leong Teo, National University of Singapore Qiang Zeng, National University of Singapore Christian Laugier, INRIA Rhone-Alpes Marcelo H. Ang Jr., National University of Singapore

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 2, pp. 18-24 , March/April 2007

Keywords: brain-machine interface, wheelchair

思考によって物や機械を制御するというアイディアはSFの世界から現実になりつつある。本稿では、思考による制御を行う車椅子の世界初の実稼働プロトタイプを紹介する。これは典型的なオフィスや病 院などの環境においてナビゲーションを行うことができる。このプロトタイプは、低速だが安全な、思考に基づいた制御インターフェースに基づいている。このインターフェースでは脳波記録法により検出された P300信号を利用している。このプロトタイプシステムの制御のための戦略を、インターフェースの観測性能に適用した。このインターフェースの低情報レートに起因する問題を回避するために、モーションガイ ダンス戦略を用いて、複雑なセンサーもしくはセンサー処理を必要としない、安全且つ効率的な制御を与える。実験の結果により、オフィスを模した環境で、健常者が訓練なしでこの車椅子を安全に制御 できることが示された。

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科学博物館のためのインタラクティブなヒト型ロボット
Interactive Humanoid Robots for a Science Museum

Masahiro Shiomi, Advanced Telecommunications Research Institute International-Intelligent Robotics and Communication Laboratories Takayuki Kanda, Advanced Telecommunications Research Institute International-Intelligent Robotics and Communication Laboratories Hiroshi Ishiguro, Advanced Telecommunications Research Institute International-Intelligent Robotics and Communication Laboratories Norihiro Hagita, Advanced Telecommunications Research Institute International-Intelligent Robotics and Communication Laboratories

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 2, pp. 25-32 , March/April 2007

Keywords: robotics, field trial, interactive robot, intelligent systems, science museum

本稿では、科学博物館における4体のインタラクティブなヒト型ロボットを用いたフィールドテストについて報告する。このような博物館は、訪問者の学習と科学への興味を醸成することを目的としている。本 テストに参加する訪問者はRFIDタグを身につけ、博物館の展覧を見て回る。試験システムはこのRFIDタグから得られた情報を用いて、ヒト型ロボットが自律的に訪問者とやり取りすることを助ける。この やり取りには、子供の自由な活動(フリープレイ)を模したジェスチャーと会話を含む。このロボットはいくつかの展示について訪問者をガイドし、センサー情報に基づいて、それらの展示について説明を行うこと もできる。2ヶ月間の試験では、訪問者から良い評価を得た。3つの運用条件下における展覧ガイドと自由な活動によるやり取りの詳細な効果を比較するためのフィールドテストも行った。これらの結果に より自由な活動によるやり取りと展覧ガイドの組み合わせは、訪問者の科学博物館における体験を助けることが示された。本稿は自律システムとのインタラクションの特別号の一部である。

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知的な車椅子プラットフォームにおいて、人間からの入力情報を自律システムの振る舞いと統合する
Integrating Human Inputs with Autonomous Behaviors on an Intelligent Wheelchair Platform

Sarangi P. Parikh, US Naval Academy and York College of Pennsylvania Valdir Grassi Jr., University of Pennsylvania and University of S?o Paulo Vijay Kumar, University of Pennsylvania Jun Okamoto Jr., University of S?o Paulo

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 2, pp. 33-41 , March/April 2007

Keywords: wheelchair navigation, smart wheelchairs, user evaluations, experimental tests, shared motion control

Smart Chairと呼ばれるコンピュータ制御の車椅子を開発し評価した。共通化された制御フレームワークには様々な自律性のレベルがあり、ユーザの安全性を確保した上で、オペレータに対して各レ ベルにおける完全な運用制御性を与える。この半自律的システムでは、動作計画もしくは制御、反応的挙動、そしてユーザからの入力を利用する。全時間において、3つの情報源からの制御入力を統 合し、目的への安全な経路を継続して与えてくれる。50人の被験者による実験により、手動、自律的、及び半自動的の3つの運用モードにおけるヒト—ロボット関係の高度化の利益を定量的及び定性 的に示す。本稿は自律システムとのインタラクションの特別号の一部である。

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ヒト—ロボットのインタラクションにおける自律性と共通基盤:フィールドスタディ
Autonomy and Common Ground in Human-Robot Interaction: A Field Study

Kristen Stubbs, Carnegie Mellon University Pamela J. Hinds, Stanford University David Wettergreen, Carnegie Mellon University

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 2, pp. 42-50 , March/April 2007

Keywords: human-robot interaction, robot autonomy, common ground, grounding, exploration robotics

ヒト—ロボットの協調的システムの2年にわたる研究では、ピッツバーグの研究チームと、南米チリで稼働するロボットを観測した。このシステムは、地球の砂漠を利用した調査による情報を、惑星探査にフィ ードバックするための研究の一部である。2年にわたり、ロボットがある特定の環境下で一連の指示を実行し、機器の展開とデータ収集に関する意思決定を自律的に行うように、このロボットの自律性を 向上させた。観測結果とプロジェクト成果物データの解析により、正確性、ロボットのおかれたコンテキストに関する共通認識、計画と実行に関して、リモートロボットとユーザが共通認識に辿り着く方法に、 ロボットの自律性レベルの向上が持つ影響について述べる。これらの知見は、ロボットの自律性が向上するに従い、ユーザがロボットの行動の理由を理解できなくなり、これが前記の共通認識の醸成を妨 げる結果になることを暗に示している。このヒト—ロボットシステムの設計に関する研究の重要性を示す。本稿は自律システムとのインタラクションの特集号の一部である。

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無人飛行機のスケジューリングにおけるオペレータの能力と知的サポート
Operator Performance and Intelligent Aiding in Unmanned Aerial Vehicle Scheduling

Mary L. Cummings, Massachusetts Institute of Technology Amy S. Brzezinski, Massachusetts Institute of Technology John D. Lee, University of Iowa

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 2, pp. 52-59 , March/April 2007

Keywords: visualization, interactive systems, intelligent aiding, unmanned aerial vehicle, UAV

現在、1台の無人車両の制御のためには複数のオペレータが必要だが、これを逆転させ、一人のオペレータが複数台の無人車両を制御できるようにするための設計システムは興味深いものである。今日の 無人車両チームが行うような低レベルのタスクにではなく、将来のオペレータは高次の監督的な制御に集中できるようになるだろう。単一オペレータシステムを設計するための重要な点は、複数台の無人車 両に同時にクリティカルなタスクが生じた場合の過大負荷期間を最小化することである。そのため、オペレータが、複数台の無人車両のミッションスケジュールに対する様々な行動の選択肢を実時間で評価 することを助ける意思決定サポートが必要である。2つの意思決定サポートのための実験により、無人飛行機のオペレータに多変数スケジューリングに関するサポートを試みた。これらの自動化された意思 決定サポートツールでは、大域的情報ではなく、局所的な情報を、視覚を通じたレコメンデーションにより与える方がより良い性能を示す。この結果はメタ情報の提示は、オペレータに対する過負荷となり、 結果としてパフォーマンスを低下させることを暗に示している。本稿は自律システムとのインタラクションの特集号の一部である。

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自律エージェントに対する人間の責任
Human Responsibility for Autonomous Agents

Ben Shneiderman, University of Maryland, College Park

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 2, pp. 60-61 , March/April 2007

Keywords: autonomous systems, robots, human-computer interaction

自動化されたシステムもしくは自律システムは、影響の少ない形でダウンすることもあるが、データを破壊し、プライバシーを漏えいし、通信帯域やサーバの容量などのリソースを浪費することもありうる。最も 大きな問題となるのは、基幹システムに埋め込まれた自動化システムであり、これがダウンすることは、経済上の損失、資産の破壊、そして人命損害の原因となりうる。これらの危険を制御することは、シス テムにより広範な用途と高い安全性を与え、信頼性を向上させるのに役立つ。だれの目にも明らかな脅威は、設計ミスとソフトウェアのバグに起因することが多いが、設計者の誤った前提や、ユーザの予期 せぬ行動、そして他のコンピュータ制御されたシステムからの干渉を全て予見することは不可能である。本稿は自律システムとのインタラクションの特集号の一部である。

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コンシューマ向けグラフィクス用ハードウェアにおける進化的な計算方法
Evolutionary Computing on Consumer Graphics Hardware

Ka-Ling Fok, Chinese University of Hong Kong Tien-Tsin Wong, Chinese University of Hong Kong Man-Leung Wong, Lingnan University

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 2, pp. 69-78 , March/April 2007

Keywords: evolutionary algorithms, ubiquitous computing, pervasive computing, scientific computing on graphics-processing units, parallel algorithm

進化的アルゴリズム(Evolutionary algorithm: EA)は、特徴選択、電子回路合成、そしてデータマイニングなどの多くの実際的な問題を解くための効果的かつ頑健な方法である。しかし 、いくつかの適合性評価を実行する必要があるため、特定の問題に対しては非常に計算時間がかかる。これらのアルゴリズムを並列化することは、この制約を克服するための有望な方法である。本稿で 著者らは並列EAをコンシューマ向けグラフィックカードで実装することを提案する。実験結果により、この並列EAは、通常のEAよりもはるかに効果的であり、現行世代のグラフィックカードを用いることで 1.25倍ないし5倍のスピードアップを実現する。殆どのPCはグラフィックカードを備えており、また管理も楽であることから、本手法を利用することでより多くのユーザが実世界問題を解くために並列アルゴリ ズムを利用することができるようになる。

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社会的コンピューティング:社会情報学から社会知識へ
Social Computing: From Social Informatics to Social Intelligence

Fei-Yue Wang, Chinese Academy of Sciences and University of Arizona Kathleen M. Carley, Carnegie Mellon University Daniel Zeng, Chinese Academy of Sciences and University of Arizona Wenji Mao, University of Southern California

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 2, pp. 79-83 , March/April 2007

Keywords: social computing, social informatics, social intelligence, Web 2.0, online communities, interactive entertainment, business forecasting, intelligent agents

社会的コンピューティング(Social Computing: 参照:http://en.wikipedia.org/wiki/Social_computing)は、研究者のみならず、科学技術者、ソフトウェアベンダー 、オンラインゲームベンダー、ウェブ型会社、ビジネス戦略考案者、政治アナリスト、そして電子政府実務者などからの注目を集める、いわゆるホットトピックになっている。本稿では社会的コンピューティング の理論的、方法論的、そして技術的な知識について議論し、主な応用分野についてレビューし、そしていくつかの重要な研究課題を挙げる。

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論理に関する流行と誤謬
Fads and Fallacies about Logic

John F. Sowa, VivoMind Intelligence Inc.

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 2, pp. 84-87 , March/April 2007

Keywords: artificial intelligence, formal logic, natural languages, user interfaces

論理の本質及び、論理と言語、理由付け、及び計算方法との関係に関する誤った認識は、黎明期の人工知能研究を苦しめてきた。本稿で著者らは、6つの主な課題と、設計決定との関連について 解析する。その目的とするところは、より可読性の高いユーザインターフェースと、ソフトウェアの設計と開発のためのより統合されたツールを与えることである。

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人間の全経費(TCO):労働環境における安上がりで愚かな原則
Human Total Cost of Ownership: The Penny Foolish Principle at Work

Wayne Zachary, CHI Systems Robert R. Hoffman, Institute for Human and Machine Cognition Kelly Neville, CHI Systems Jennifer Fowlkes, CHI Systems

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 2, pp. 88-93 , March/April 2007

Keywords: procurement, R&D cost, human-centered technology, total cost of ownership, human total cost of ownership

典型的な購買プロセスが、知的な人間中心の技術により構成されていることは殆どない。殆どの場合、複雑な認知システムの安上がりで愚かな原則(Penny Foolish Principle):“新しい 情報技術の導入のための主なモティベーションとして、短期的なコスト低減にフォーカスすることは、常に、結果として非常に重いコストを伴う。これはまさにユーザの肩に最も重くのしかかるコストなのである” 。プログラム管理者、システム設計者、そして認知システム技術者の多くは、短期コスト要因に拘束される技術の高度化のためのプロジェクトに参加した経験を持つ。人間中心に構成することを考慮する ことが求められる知的システムの導入では、これにかかる人間の全経費(Total Cost of Ownership: TCO)を何とかして推定するべきである。これは、実際上のデータ、経験上のデータ、各 コンポーネント導入のための様々なパラメタ、そして他のあらゆる利用価値のある直接関連データを用いてなされるべきものである。技術の研究開発における、人間中心の考え方、及び認知システム工学 の視点が、どの程度のコストで実現可能かを考えることにより、マン—マシンインタラクションの課題を軽減し、トレーニングコストとメンテナンスコストを低減し、これによりサービスもしくはシステムの所有者を、そ の技術寿命の限り助けることになるだろう。

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セマンティックウェブ2.0
Semantic Web 2.0

Mark Greaves, Vulcan Inc.

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 2, pp. 94-96 , March/April 2007

Keywords: Semantic Web, Web 2.0, RDF, OWL

ウェブ2.0現象(参照:http://ja.wikipedia.org/wiki/Web_2.0)は、この数年、ソフトウェア開発に創造的な雰囲気を与えてきており、ついには技術の潮流になった。セマンティック ウェブはこれに追い付こうとするものである。

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IEEE Intelligent Systems (IEEE) Vol.22, No.3


エネルギーと運輸:中国におけるケーススタディ
Energy and Transportation: A Case Study in China

Rui Chen, Chinese Academy of Sciences Jian Wang, Chinese Academy of Sciences

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 3, pp. 10-12 , May/June 2007

Keywords: cointegration analysis, economics, energy conservation, transportation

中国政府は、持続性があり資源とエネルギー効率の良い社会を作ることを優先して検討することを決めた。中国経済において運輸分野は、エネルギー消費の大きな分野のひとつである。この消費パターンの共集積解析(cointegration analysis)により、エネルギー資源間の相互影響と依存性を明らかにする。本解析結果は、知的運送システムなどの効率向上のための大きなチャンスがある経済分野で、政策と計画を最適化するのに役立つ。

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セマンティックモデリングを用いた公衆衛生情報ネットワークの向上
Improving the Public Health Information Network through Semantic Modeling

Parsa Mirhaji, University of Texas Health Science Center at Houston Dean Allemang, TopQuadrant, Inc. Robert Coyne, TopQuadrant, Inc. S. Ward Casscells, University of Texas Health Science Center at Houston

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 3, pp. 13-17 , May/June 2007

Keywords: CDC, PHIN, Public Health Information Network, healthcare, semantic Web, reference architecture

米国疾病管理予防センター(The US Centers for Disease Control and Prevention)は、公衆衛生部門に、公衆衛生情報ネットワーク(Public Health Information Network: PHIN)を設立した。PHINは、公衆衛生情報システムのための機能要求、能力、性能指標、および運用特性を与えるものである。証明プロセスは試験を受ける組織にとっては重要だが、PHINがその要求を満たすことはまれである。セマンティックモデリングを用いることで、いくつもの方法でPHINを改良することができる。これには、情報の組織化、証明プロセスの合理化、そして関連する連邦政府フレームワーク及び産業界のフレームワークとの相互運用性の向上が含まれる。

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批判に基づいたモバイルレコメンデーションシステムにおけるプリファレンスの獲得と更新
Acquiring and Revising Preferences in a Critique-Based Mobile Recommender System

Francesco Ricci, Free University of Bozen-Bolzano Quang Nhat Nguyen, Free University of Bozen-Bolzano

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 3, pp. 22-29 , May/June 2007

Keywords: critiquing, mobile recommender systems, user study, user modeling

eコマース(電子商取引)レコメンデーションシステムとして一般化される、パーソナライズされた製品レコメンデーションは、代替製品が多数ある場合にユーザにとって有益な情報を与え、意思決定の支援となりうる。インターネット技術に基づいたレコメンデーションシステムは多数開発されてきたが、その中でモバイルユーザ向けにデザインされたものはまれである。Bozen-Bolzano自由大学の研究者により、批判に基づいたレコメンデーション方法論が開発され、モバイルレコメンデーションシステムのユーザプリファレンスの獲得と更新のためのアプリケーションとして適用された。このアプローチは出先で旅行計画を練るような忙しい旅行者(on-the-go traveler)が旅行商品を選ぶのを手助けするシステムに既に実装されている。ユーザ環境における実験の結果により、このシステムの機能性とユーザビリティを検証した。本稿はレコメンデーションシステム特集号の一部である。

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二つの情報ソースを用いた協調フィルタリング
Collaborative Filtering Using Dual Information Sources

Jinhyung Cho, Seoul National University Kwiseok Kwon, Seoul National University Yongtae Park, Seoul National University

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 3, pp. 30-38 , May/June 2007

Keywords: recommender system, collaborative filtering, information source, group influence, e-learning content

ウェブ上のeコマース(電子商取引)の増加と共に、eコマースプロバイダは、競争力をキープするためにレコメンデーションシステムを提供することが必要となるだろう。協調フィルタリングは、最も成功しているレコメンデーション方法のひとつである。レコメンデーションを与えるために、従来の協調フィルタリング法は単一のレコメンデーショングループ(つまり単一の情報ソース)のみを用いていた。結果としてこの方法には多くの制約があり、e-learningなどの知識集約的な製品ドメインには適さない。これらの制約を克服することを目的として、カスタマ心理から導出された、グループの挙動に基づいた新しい協調フィルタリング法理論が開発された。協調フィルタリングをウェブベースのe-learningコンテンツサービスに適用するために、この方法では2つのレコメンデーショングループ、すなわち、類似ユーザーグループとエキスパートユーザグループを形成する。実験ではこの方法を利用したレコメンデーションシステムは、製品ドメインとデータの希薄性に変動がある場合に、従来の協調フィルタリング法を上回る性能を持つことが示された。

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情報に基づくレコメンデーション:コンシューマによる製品レビューに基づいたレコメンデーション
Informed Recommender: Basing Recommendations on Consumer Product Reviews

Silvana Aciar, University of Girona, Spain Debbie Zhang, University of Technology, Sydney Simeon Simoff, University of Technology, Sydney John Debenham, University of Technology, Sydney

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 3, pp. 39-47 , May/June 2007

Keywords: ontology, reviews acquisition, recommender systems, text mining

コンシューマのレビュー、意見、及びある製品を使用する中で共有された経験は、レコメンデーションシステムが利用できる強力な情報源である。このような重要性と高い価値にもかかわらず、意見の選択、検索、そして利用を定式化できる総合的なシステムは存在しない。これはテキストデータからの情報抽出の難しさに原因がある。本稿で提案する新しいレコメンデーションシステムでは、ある製品の使用における熟練度に基づいてコンシューマの製品レビューを順位付けする。このシステムはテキストマイニング手法を用いて、各レビューコメントの各部をオントロジーにマッピングする。コンシューマレビューを利用することにより、従来の方法で問題となっていたコールドスタート問題(訳者注:レコメンデーションとして提示すべきコンテンツが無い、もしくは極端に少ない状態からシステムの運用を開始しなければならない問題。)を解消するのにも役立つ。本稿はレコメンデーションシステム特集号の一部である。

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複数基準による評価付けシステムのための新しいレコメンデーション法
New Recommendation Techniques for Multicriteria Rating Systems

Gediminas Adomavicius, University of Minnesota YoungOk Kwon, University of Minnesota

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 3, pp. 48-55 , May/June 2007

Keywords: personalization, recommender systems, collaborative filtering, multicriteria ratings, rating estimation

従来の単一の評価系によるレコメンデーションシステムは、多くのパーソナライズアプリケーションで成功を収めている。しかし、複数基準によるレコメンデーションシステムの研究は殆どなされていない。様々なアプリケーションで複数基準による評価付けの利点をフルに生かすには、新しいレコメンデーション法が必要である。本稿で著者らは2つの新しいアプローチを提案する。ひとつは類似性に基づいたアプローチであり、他方は集合関数に基づいたアプローチである。これらは複数基準による評価付け情報をレコメンデーションシステムに取り入れ、利用するためのものである。また著者らは提案手法それぞれの複数の派生的方法について議論し、実世界データセットを用いた実験的解析の結果についても報告する。この実験結果により、レコメンデーションシステムにおいて複数基準の評価付けが利用可能であること、また従来の単一の評価付けレコメンデーション法に比べ、レコメンデーションの精度を向上させられることが示される。

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協調的レコメンデーションにおける攻撃と救済策
Attacks and Remedies in Collaborative Recommendation

Bamshad Mobasher, DePaul University Robin Burke, DePaul University Runa Bhaumik, DePaul University J.J. Sandvig, DePaul University

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 3, pp. 56-63 , May/June 2007

Keywords: collaborative recommendation, trust, user-adaptive systems, security

レコメンデーションシステムに対するユーザからの信頼を維持することは、客観的でバイアスのかかっていない、そして正確なシステムとして認知されるか否かにかかっている。しかし協調的レコメンデーションシステムのような、一般ユーザが利用できるユーザ適応的なシステムには、セキュリティの問題がある。攻撃者は、通常のユーザに酷似した振る舞いをし、また、対象となるシステムが彼らに都合のよい振る舞いをするように、バイアスのかかったプロファイルを利用するかもしれない。本稿で著者らはセキュアなレコメンデーションシステムを構築するための重要な点のいくつかについて議論を行う。この議論には、いくつかの最も効率的な攻撃と、これらが様々なレコメンデーションアルゴリズムに与えるインパクトを含む。これらの攻撃に対する対応策には、より頑健なレコメンデーションシステムを設計するためのアルゴリズム上の工夫から、怪しいプロファイルを検出して削除するための効果的な方法まで、様々なものがある。

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レコメンデーションシステムへの攻撃:費用対効果解析
Attacking Recommender Systems: A Cost-Benefit Analysis

Neil J. Hurley, University College Dublin Michael P. O'Mahony, University College Dublin Guenole C.M. Silvestre, University College Dublin

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 3, pp. 64-68 , May/June 2007

Keywords: recommender systems, cost-benefit analysis

協調的レコメンデーションシステムは、特定のアイテムに対するレコメンデーションを操作することを目的とした攻撃に対して脆弱である。本稿で著者らはこのような攻撃を、攻撃サイズが攻撃成功の可否に与える影響に注目してコストの観点から検討した。ここで攻撃サイズとは、1回の攻撃中に行われた評価の回数のことである。著者らは費用対効果解析を行い、評価の書き込みに金銭的なコストがかかったとしても、攻撃により利益を得ることができることが示される。

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ビジネスにおけるレコメンデーション戦略比較
Comparing Recommendation Strategies in a Commercial Context

Markus Zanker, University Klagenfurt Markus Jessenitschnig, eTourism Competence Center Austria Dietmar Jannach, University Klagenfurt Sergiu Gordea, University Klagenfurt

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 3, pp. 69-73 , May/June 2007

Keywords: Recommender Systems, Personalization, Evaluation

レコメンデーションシステムは、ユーザプリファレンスに基づいてアイテムを提案することで、ユーザの情報検索コストを低減し、他のユーザに関する情報を獲得するということを長らく続けてきた。eコマース(電子商取引)を考えた場合、様々なタイプのユーザプリファレンスが利用可能である。これには、アイテムの評価として暗に収集されたものや、要求として明示的に定式化されたものまで含む。本稿では、様々なレコメンデーション手法の比較評価を行う。これには実際のビジネスで取得されたデータセットを用いた、知識に基づいたセールスアドバイザリーや協調フィルタリングを含む。このデータセットを一般公開することで、著者らはショッピングプラットフォームの特定の要求に対する研究のための労力の軽減を期待している。

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MarCol;市場に基づいたレコメンデーションシステム
MarCol: A Market-Based Recommender System

Dan Melamed, Ben-Gurion University of the Negev Bracha Shapira, Ben-Gurion University of the Negev Yuval Elovici, Ben-Gurion University of the Negev

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 3, pp. 74-78 , May/June 2007

Keywords: information filtering, performance judgment, relevance feedback

協調的情報フィルタリングシステムは、ユーザの共通の興味に基づいて、関連するアイテムのレコメンデーションを行ってきた。ユーザはアイテムに関する関連フィードバックをあたえることで、彼らの興味を表現する。ユーザの好みを学習し、正確なレコメンデーションを推測する能力は、ユーザから得られる判断の数に依存する。しかしユーザとは、自らは何も提供せず、他のユーザの判断を利用する“ただ乗り”をしたがるものである。この問題を解消するために、システムはユーザが判断を提供するためのインセンティブを与えなければならない。ユーザの判断を値付けする、市場に基づいた新しいモデルでは、レコメンデーションをシステムから受け取る前に、ユーザが自らの評価をシステムに与えなければならないようにすることで、ユーザに評価提出のモティベーションを与えている。MarColと呼ばれる市場に基づいた協調IFシステムを利用することで、ユーザからのフィードバック提出、ユーザ満足、およびレコメンデーション品質に対するこのモデルの影響を試験する。この試験の結果により、フィードバック数を増加させ、レコメンデーション品質を向上させることが示された。

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知覚的(再)学習:人間中心コンピューティングのためのテコ入れ
Perceptual (Re)learning: A Leverage Point for Human-Centered Computing

Robert R. Hoffman, Institute for Human and Machine Cognition Stephen M. Fiore, University of Central Florida

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 3, pp. 79-83 , May/June 2007

Keywords: Perceptual learning, perceptual relearning, human-centered computing

本コラムでは、以下の2つの事実を統合的に利用することを検討する。(1)初心者が全く感知できないことを熟練者は感知することができる。(2)殆どの大きな技術分野では、その道で熟練者になるために、10年もしくはそれ以上の時間を要する。これらを統合的に利用することは、知的システムがテコ入れするべきポイントを示している。これはヒトの能力を模倣する工作機械のチューリングテストの視点に基づくものではなく、人間の能力を増幅し拡張する、人間中心コンピューティングの視点に基づくものである。

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構造がセマンティックウェブへの道を拓く
Structure Paves the Way to the Semantic Web

Michael K. Bergman

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 3, pp. 84-86 , May/June 2007

Keywords: hypermedia, Semantic Web, text analysis

セマンティックウェブをアメリカの州間高速自動車道システムと比較すると、我々はまだ経済と文化を再構築する過程のほんの初期段階にあることが分かる。セマンティックウェブという出口に至るまでの道には多くの凸凹がある。だれの目にも実施が必要な課題は、既存の構造をRDFに変換することである。他の重要な課題は、理解しやすい方法で、特徴付けされていないコンテンツから構造と意味ある情報を取り出すためのツールを改良することである。

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IEEE Intelligent Systems (IEEE) Vol.22, No.4


Mexar2:作戦計画問題を解くための人工知能
Mexar2: AI Solves Mission Planner Problems

Amedeo Cesta, Italian National Research Council Gabriella Cortellessa, Italian National Research Council Michel Denis, European Space Agency Alessandro Donati, European Space Agency Simone Fratini, Italian National Research Council Angelo Oddi, Italian National Research Council Nicola Policella, European Space Agency Erhard Rabenau, European Space Agency Jonathan Schulster, European Space Agency

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 4, pp. 12-19 , July/August 2007

Keywords: artificial intelligence, AI, extraterrestrial exploration, space vehicle communication

マーズエクスプレス(Mars-Express)は欧州宇宙機関(European Space Agency)が行う最初の他天体探査ミッションである。このミッションはシングルポイントシステムを採用している。これは通常のオペレーションにおいて、探査機は探査オペレーションのために火星方向を向くか、取得したデータをダウンロードするために地球を向くかのいずれかを選択する、というものである。マーズエクスプレスのスケジュール管理アーキテクチャ(Mars-Express Scheduling Architecture: Mexar2)は、欧州宇宙オペレーションセンター(European Space Operation Center)のミッション計画者を助けるための人工知能に基づいたツールである。このツールはマーズエクスプレスのミッションと統合されており、これにより実現可能なダウンリンクプランを作るための計画チームの作業量を従来の方法に比べ半分に削減できた。

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機械学習を用いて問題解決トレースから高次挙動を導出する
Inducing High-Level Behaviors from Problem-Solving Traces Using Machine-Learning Tools

Vivien Robinet, TIMC-IMAG Laboratory Gilles Bisson, TIMC-IMAG Laboratory Mirta B. Gordon, TIMC-IMAG Laboratory Beno?t Lemaire, TIMC-IMAG Laboratory

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 4, pp. 22-30 , July/August 2007

Keywords: computer-assisted instruction, machine learning, education, data mining

本稿では、機械学習を学生のモデル化に適用し、学習環境における問題解決行動に対応する低次トレースの大規模セットから、学生の高次の挙動を発見する手法を示す。このシステムは基本的な行動を、ドメイン依存の特性値パターン(attribute-value patterns)の組みとして符号化する。次にドメイン非依存の階層的クラスタリングにより、教師のための自然言語による診断を与え、高次能力を同定する。この方法は各個の学生もしくは、クラスなどのグループ全体に対して適用可能である。代数変換分野(ドメイン)の数千の学生の行動に対して本システムを適用した。本稿は知的教育システム特集号の一部である。

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三次元バーチャル教育環境のための適応的ハイパーメディア手法
Adaptive Hypermedia Techniques for 3D Educational Virtual Environments

Luca Chittaro, University of Udine, Italy Roberto Ranon, University of Udine, Italy

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 4, pp. 31-37 , July/August 2007

Keywords: adaptive hypermedia, e-learning, educational virtual environments, 3D virtual environments, personalization, X3D

高度にインタラクティブな学習環境、例えば三次元バーチャル教育環境(3D Educational Virtual Environments: EVEs)は、コンセプトを可視化し、実世界シミュレーション環境もしくは全くのフィクション環境において、ユーザにタスクを行わせることで、ユーザの直接経験による学習を助けるものである。これらのアプリケーションでは、学習プロセス効果とインターフェースのユーザビリティの両面を向上させるために、適応性が重要な役割を担う。本稿で著者らは、よく知られたAHA!システムで用いられた適応的ハイパーメディア手法を利用し、三次元EVEsにおいてユーザ毎にパーソナライズされた学習コンテンツを与えるシステムを提案する。このシステムの設計についても議論し、また適応的な三次元アプリケーションのケーススタディについても紹介する。このケーススタディでは拡張可能な三次元言語(Extensible 3D language)を利用し、インタラクティブな三次元グラフィックコンテンツを作成する方法を学生に教える。本稿では知的教育システム特集号の一部である。

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万人のための知的指導システム:拘束条件に基づいたアプローチ
Intelligent Tutors for All: The Constraint-Based Approach

Antonija Mitrovic, University of Canterbury Brent Martin, University of Canterbury Pramuditha Suraweera, University of Canterbury

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 4, pp. 38-45 , July/August 2007

Keywords: artificial intelligence, education, knowledge representation formalisms and methods, knowledge modeling, computer-assisted instruction, intelligent tutoring systems

知的指導システム(intelligent tutoring systems)は、学生毎にパーソナライズされた解説を利用するオンライン教育分野に大変革をもたらした。拘束条件に基づいた指導システムは、解説するドメインを抽象レベルでモデル化するものであり、知的指導システムの開発を簡単化する新しいアプローチである。過去10年間、カンタベリー大学の知的コンピュータ指導グループ(the University of Canterbury’s Intelligent Computer Tutoring Group: ICTG)は、様々な解説ドメインのための、効果的な拘束条件に基づいた指導システムを開発してきた。これらのシステムの内のいくつかは商業的に成功を収めている。拘束条件に基づいた指導システムは、適応的学習環境を与える成熟した優秀なアプローチである。ICTGが開発した編集支援ツールはこの技術を教師や学生が広く利用可能な状態にすることを目的としている。本稿は知的教育システム特集号の一部である。

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自己査定に基づく学生の能力向上
Improving Student Performance Using Self-Assessment Tests

Eduardo Guzm?n, University of M?laga Ricardo Conejo, University of M?laga Jos?-Luis P?rez-de-la-Cruz, University of M?laga

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 4, pp. 46-52 , July/August 2007

Keywords: adaptive testing, personalized content delivery and generation, user-modeling techniques, system evaluation, adaptive hypermedia

大学環境で行われた2つの実証実験によりSietteを評価する。これはインターネットを通じて適応的な試験を構築し管理するためのツールセットである。これらの試験は信頼性のある高精度な学生の知識診断を保証するものである。この適応的な試験構築は、質問選択プロセス(上記試験中に動的に行われる)及び試験内容の脱稿決定(これは必要とされる診断精度に依存する)に依存する。これらの実証実験により、自己診断試験がどのように学生の最終的な学位に影響するかを探索する。本稿は知的教育システム特集号の一部である。

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心理状態を考慮した自動指導システム
Toward an Affect-Sensitive AutoTutor

Sidney D'Mello, University of Memphis Rosalind W. Picard, MIT Media Laboratory Arthur Graesser, University of Memphis

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 4, pp. 53-61 , July/August 2007

Keywords: affect detection, emotion detection, affect-sensitive ITS, facial features, body posture, dialogue features, AutoTutor

学習プロセスと感情(心理状態)とは不可分なほどに強く影響しあう。これは認知、モティベーション、対話、行動、そして環境として影響を受ける。知的指導システムが、これらの心理状態を教育方針に取り入れられるようにすることで、学習プロセスを向上させることができる。本稿で説明する最初の2つの検証では、観察上及び“感情を見せる”プロトコルを用いることにより、学習者の心理状態をAutoTutorシステムとのやり取りとして同定する。第三の検証ではAutoTutorセッション中の学習者の会話キュー、顕著なボディランゲッジ、そして顔の表情を通じて訓練及び検証データを収集する。このシステムの学習導入戦略を適用することで、心理状態を考慮したAutoTutorにより学習を促進することができる。本稿は知的教育システム特集号の一部である。

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感情知的な学習補助システムの開発のための性別を考慮したアプローチ
Gender-Specific Approaches to Developing Emotionally Intelligent Learning Companions

Winslow Burleson, Arizona State University Rosalind W. Picard, MIT Media Lab

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 4, pp. 62-69 , July/August 2007

Keywords: affective learning companion, intelligent tutoring system, agent, gender, metacognition, emotional intelligence

A2x2実験では、11歳から13歳の間の76の参加者に困難な問題解決活動を行ってもらい、その中で感情学習補助システムの感情知能(emotional intelligence)の要素の効果について検証した。この実験はセンサー駆動の非言語的ミラーリングを示すエージェントを利用した場合と、予め録音された非言語的インタラクションを示すエージェントを利用した場合についての比較を行った。更に別途、心理的サポートとタスクへのサポートの干渉について試験した。この試験では、被験者の経験における能動的リスニング、適切な会話への割り込み、そして非言語インタラクションの類に関する感情知能の効果について試験した。これにはフラストレーション、忍耐、内的モティベーション、そしてメタ心理スキルが含まれる。本実験の結果は、心理及びタスクに基づいた干渉と、被験者の少年少女の心理状態に関する非言語的ミラーリングの関係を適切に調整することの重要性を示すものである。本稿は知的教育システム特集号の一部である。

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COMET:医療分野の課題に基づく学習のための協働的指導システム
COMET: A Collaborative Tutoring System for Medical Problem-Based Learning

Siriwan Suebnukarn, Thammasat University Dental School Peter Haddawy, Asian Institute of Technology

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 4, pp. 70-77 , July/August 2007

Keywords: intelligent tutoring systems, computer-supported collaborative learning, Bayesian networks, medicine, problem-based learning, empirical evaluation

協働的医療指導システム(Collaborative Medical Tutor: COMET)は、医療分野における、問題に基づいた学習(problem-based learning: PBL)のための知的指導システムである。COMETは、実世界の人間による医療分野のPBLセッションを可能な限り評価し、学生が様々な場所から協働的に参加することを促進するものである。COMETはベイズネットワークを用いて学生各人及びグループの知識と活動をモデル化する。生成的なドメイン非依存の指導アルゴリズムにより、これらの学生モデルとグループモデルを用いて、指導のためのヒントを生成する。COMETはマルチモーダルインターフェースを採用している。これは学生とシステムの間、及び学生間のリッチなコミュニケーションチャネルにおけるテキストとグラフィックスを統合するものである。学習結果の比較によりCOMETを用いた学生が、人間に指導された学生に比べ、臨床理由付けにおいて有意に高い点数増を得たことが示される。本稿は知的教育システム特集号の一部である。

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直ぐにビジネス展開できるドメイン駆動型の知識発見手法
Domain-Driven, Actionable Knowledge Discovery

Longbing Cao, University of Technology, Sydney Chengqi Zhang, University of Technology, Sydney Qiang Yang, Hong Kong University of Science and Technology David Bell, Queen's University Belfast Michail Vlachos, IBM T.J. Watson Research Center Bahar Taneri, Scripps Genome Center Eamonn Keogh, University of California, Riverside Philip S. Yu, IBM Thomas J. Watson Research Center Ning Zhong, Maebashi Institute of Technology Mafruz Zaman Ashrafi, Institute for Infocomm Research David Taniar, Monash University Eugene Dubossarsky, Ernst & Young Warwick Graco, Australian Taxation Office

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 4, pp. 78-88 , July/August 2007

Keywords: data mining, data models, database searching, knowledge engineering, visualization

既存の知識発見及びデータマイニング(knowledge discovery and data mining: KDD)分野では、直ぐにビジネス展開できる結果が得られることは稀である。本稿では、“トレンドと討論”として7つの短い論説を示す。これらは様々な視点からドメイン駆動型KDDについてレポートする。このドメイン駆動型KDDとは、与えられたドメイン、特にビジネスドメインについて、直ぐにビジネス展開可能な知識を得るための効果的な方法論と技術を開発するための研究開発領域である。

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IEEE Intelligent Systems (IEEE) Vol.22, No.5


コンテキストを意識したいつでもどこでもソーシャルネットワーク用ミドルウエア
Context-Aware Middleware for Anytime, Anywhere Social Networks

Dario Bottazzi, University of Bologna Rebecca Montanari, University of Bologna Alessandra Toninelli, University of Bologna

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 5, September/October 2007

Keywords: social networking, middleware, context modeling, matching algorithms

最近の無線技術とモバイルデバイスの進歩により近距離に存在するユーザー間のソーシャルネットワークの機会をもたらす。しかしながら、いつでも、どこでも、というソーシャルネットワークについては、ユーザーのロケーションの検出、ユーザー特性のモデリングと分析、そしてソーシャルネットワークのダイナミックな抽出などいくつかの技術的な課題が存在する。セマンテックとコンテキストを意識したミドルウエアーであるSAMOA (semantec context aware)により物理的に近接したユーザー間のいつでも、どこでものソーシャルネットワークを可能とする。SAMOAは、さまざまなソーシャルアプリケーションシナリオをサポートする再利用可能なミドルウエアを提供することで、アプリケーションからソーシャルネットワーク管理を分離することが出来る。さらにSAMOAはソーシャルネットワーク抽出のためにセマンテックベースのコンテキストモデルとマッチングのアルゴリズムを利用する。本稿はソーシャルコンピューティングに関する特別号の一部である。(Na)


認知アーキテクチャを用いた認知ソーシャルシミュレーション
Cognitive Social Simulation Incorporating Cognitive Architectures

Ron Sun, Rensselaer Polytechnic Institute

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 5, September/October 2007

Keywords: social simulation, cognition, cognitive architecture, organization, society, social computing

マルチエージェントシステムを持つエージェントベースのソーシャルシミュレーション(ソーシャルコンピューティングの重要な一側面である)は、認知アーキテクチャと組み合わせることで、個々のエージェントをモデリングし、さらにそれらエージェント間のソーシャルな相互作用をモデリングするための現実的なベースを提供する。認知アーキテクチャはドメインに依存しない計算認知モデルで、個々のエージェントの行動を幅広く(マルチドメイン)分析するために用いられる。本稿ではClarionと呼ぶ認知アーキテクチャについて紹介し、さらにソーシャルシミュレーションにおける3つのケーススタディを紹介している。本稿はソーシャルコンピューティングに関する特別号の一部である。(Na)


ソーシャル的、地理空間的な次元でテロリストネットワークをモデル化しシミュレートする
Modeling and Simulating Terrorist Networks in Social and Geospatial Dimensions

Il-Chul Moon, Carnegie Mellon University Kathleen M. Carley, Carnegie Mellon University

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 5, September/October 2007

Keywords: distributed artificial intelligence, coherence and coordination, multiagent systems, social networks

時間の流れと共に人々が付き合う相手やその場所も変化する。一般的な社会的変化から、麻薬対策やテロ対策にいたる、社会的および地理空間的な関係の変化がいくつかの分野で決定的であることを理解しなければならない。例えばテロリストが異なる作戦を計画する場合、彼らは新しい地域に移動し、異なるグループと協力しあう。本稿はエージェント間の相互作用と地理的、ソーシャル空間の変化が同時に起きる場合のエージェントとそのロケーション間の重要性を推論する単純な理論的マルチエージェントモデルを紹介している。本モデルは相互作用するエージェントと空間的な移動に関するソーシャルな変化を学習とソーシャルネットワークの変化の関数としてシミュレートする。分析によるとテロリストは特定の場所に集まるというよりは世界中に分散すると思われる。しかしながらソーシャルネットワークの中心にいるテロリストは同じ場所にとどまる。本モデルはソーシャル的および地理空間的次元が同時に変化する組織の複雑さについての理解を助けることが出来る。本稿はソーシャルコンピューティングに関する特別号の一部である。(Na)


両方狙いの組織のエージェントベースモデリング: 競合戦略のバーチャル化
Agent-Based Modeling of Ambidextrous Organizations: Virtualizing Competitive Strategy

Nicholas S.P. Tay, University of San Francisco Robert F. Lusch, University of Arizona

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 5, September/October 2007

Keywords: agent-based model, ambidextrous, competitive strategy, genetic algorithms, fuzzy logic

エージェントベースモデリング(ABM)は市場、社会、その他のマクロ構造が、活動、相互作用、実生命を持つ経済エージェントを模倣するねようなデジタル生命体の増殖などから展開するとするコンピュータシミュレーションである。競合的な市場は進化の過程であり複雑で適応的なシステム、と見られる傾向が強まっているために、ABMは経済、市場、マネージメントの考えなどの発展の中で適切な時期に登場したと考えられる。企業同士がバイヤーを取り合うバーチャル市場においてABMの豊富な競合戦略機能が有効である。混乱した環境にいる両方狙いの企業(現在の強みに加え新しい強みを探す企業)はより革新的で消費者の目覚しい好みの変化にも対応力がある、それゆえ、利益も高い。しかしながら安定した環境においては、両方狙いでない企業(現在の強みは活かすが新しい強みを探さない企業)がよりうまく経営する。本稿はソーシャルコンピューティングに関する特別号の一部である(Na)


不合理な投資家は生き残れるか? ソーシャルコンピューティングの観点から
Can Irrational Investors Survive? A Social-Computing Perspective

Yongjie Zhang, Tianjin University Wei Zhang, Tianjin University and Tianjin University of Finance & Economics

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 5, September/October 2007

Keywords: financial computing, agent-based computing, artificial intelligence, computing methodologies, social computing, social and behavioral sciences, computer applications

エージェントベースのコンピュータ手法による財務理論の拡張は2つの目的がある。第一は、行動的財務研究の厄介な問題の解決に貢献する。二番目は、エージェントベース手法をアプリケーションドメインにまで拡張させる。著者らはエージェントベースコンピューティングを用いて行動的財務を拡張する研究について記述し、次に人工的ストックマーケット設計のメジャーな課題について調査している。彼らの実験によるとエージェントベースモデリングは財務経済理論の拡張に有意の改善が出来ることを示している。本稿はソーシャルコンピューティングに関する特別号の一部である。(Na)

IEEE Intelligent Systems (IEEE) Vol.22, No.6


客員編集者によるコンピュータ議論システムの解説
GuestEditors’Introduction. Argumentation Technology

Iyad Rahwan, University of Edinburgh and British University in Dubai Peter McBurney, University of Liverpool

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 6, November/December 2007

Keywords: computing methodologies, artificial intelligence, knowledge representation formalisms and methods, distributed artificial intelligence, argumentat

ライプニッツやバベッジの時代から1950年代末までコンピュータとは計算または数値処理をするものと理解されていた。次の十年間を通してコンピュータは情報またはデータを処理するものと理解されるようになった(今日でも多くの人はそのように理解している)。AI、論理プログラムやエキスパートシステムなどの出現でコンピュータは認知処理や概念処理という考え方が、そしてインターネットやWWWの急激な成長でコンピュータは人間やエージェントなどの独立した要素間でインタラクションをするもの、協調処理や協調行動をするもの、という考え方が出てきた。自律型でインテリジェントなエージェントの場合には互いに相手を説得したり交渉する必要性がある。これらの活動が議論システムの例である。 議論システム技術を紹介する本号では、現代のコンピュータにおける議論の役割について紹介する。さらに議論システム技術が広く普及する前にコミュニティが準備しなければならない課題についても考察する。(Na)


前提ベースの議論システムにおけるコンピュータ議論と反論
Computing Arguments and Attacks in Assumption-Based Argumentation

Dorian Gaertner, Imperial College London Francesca Toni, Imperial College London

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 6, November/December 2007

Keywords: argumentation, implemented systems, dialectical struct

CaSAPI(Credulous and Skeptical Argumentation: Prolog Implementation) 3.0は、汎用目的の前提ベース議論システムフレームワークを用いて、許容拡張クレームの意味論に基づき、受容が可能かどうかを決定する。本フレームワークはこれらの議論の前提となるコンピュータ前提が取り扱うコンピュータ議論のいくつもの問題を低減する。従来の前提ベースコンピュータ議論システムの計算モデルと異なり、CaSAPI 3.0では議論と反対議論の基本となる弁証法的構造を明示的に提供する。それゆえ、本システムは議論構造全体として明示的な正当性を要求する議論におけるアプリケーションを開発する場合にメリットがある。本稿はコンピュータ議論システム技術の特別号の一部である。(Na)


医療の観点における、議論システムベースの推測と意思決定
Argumentation-Based Inference and Decision Making--A Medical Perspective

John Fox, Oxford University David Glasspool, Edinburgh University Dan Grecu, Cancer Research UK Sanjay Modgil, Oxford University Matthew South, Cancer Research UK Vivek Patkar, Royal Free Hospital London

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 6, November/December 2007

Keywords: health care, knowledge modeling, knowledge management, artificial intelligence

医療の観点における、議論システムベースの推測と意思決定 リスクアセスメントや治療計画などの生体臨床医学における議論システムアプリケーションの研究は、証拠を元にした推論の形の総合的な議論システムの考え方へ導いた。これにより、推論と意思決定のための議論システムの形式化が進められ、医療と医療支援における意思決定とワークフローシステムのモデリングとサポートシステムのためのいくつかのツールの基礎となった。最近のアプローチで反意的モデルと非単調ロジックの議論システムとを組み合わせた。議論システムのさまざまなアプローチは、議論の理論的コンセンサスを開発し、このコンセンサス結果を実用的な標準とツールに応用するための、EUが資金をだす議論システムサービスプラットフォーム(ASPIC: Argumentation Services Platform with Integrated Components)プロジェクトが発足した。本稿はコンピュータ議論システム技術の特別号の一部である。(Na)


Portia: 健康的食習慣分野におけるユーザー適応説得システム
Portia: A User-Adapted Persuasion System in the Healthy-Eating Domain

Irene Mazzotta, University of Bari Fiorella de Rosis, University of Bari Valeria Carofiglio, University of Bari

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 6, November/December 2007

Keywords: user-centered design, natural language user interface, probabilistic reasoning, healthcare application

食習慣は感情的な要素に影響される。それで悪い習慣を変えるよう説得するには理性面と感情面の両面からの方法を適切に組み合わせる必要がある。本稿は健康的な食習慣に関するユーザー適応型説得対話をシミュレーションすることを目的とするプロトタイプについて記述している。著者等は、どのように、関係する分野のメッセージに含まれるコーパスを収集して分析したか、本コーパスの中での異なる手法との説得力を比較した。彼らのプロトタイプシステムは実験参加者が、与えられた文脈でどのように適切な手法を選んだかを推論し、選定された手法を自然語で修辞的に一貫したテキストに翻訳する。本稿はコンピュータ議論システム技術の特別号の一部である。(Na)


議論システムベースのオントロジーエンジニアリング
Argumentation-Based Ontology Engineering

Christoph Tempich, University of Karlsruhe Elena Simperl, Free University of Berlin Markus Luczak, Free University of Berlin Rudi Studer, University of Karlsruhe H. Sofia Pinto, Technical University of Lisbon

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 6, November/December 2007

Keywords: argumentation technology, ontologies, Semantic Web, ontology engineering

本稿は議論システム理論のオントロジーエンジニアリングへの応用について記述している。最近のオントロジーエンジニアリングの研究は一般的に合意され広範に受け入れられるオントロジーを作るために管理されたディスカッションの重要性にフォーカスしている。本稿はオントロジー開発という文脈の中でどのように合意に至ったかを修辞的構造理論を用いて分析し、最も頻繁に用いられた議論の種類を探し出した。ケーススタディによる調査ににより、議論参加者が彼らの立場を説明する表現方法を限定することで、特に容易に合意に至ることを示している。プロセス、フォーマルモデルと支援ツールで構成されるDILIGENTという議論システムフレームワークがこれらの経験的な所見をベースに構築された。このフォーマルモデルはオントロジー固有の要求に適応するIBIS手法に適合している。これはオントロジーエンジニアリングの設計審議の経過を記録出来、合意形成の作業をより効率化し、非専門家に対する詳細なガイドラインを提供する。著者らはいくつかのケーススタディにおいて本フレームワークの有効性を検証した。本稿はコンピュータ議論システム技術の特別号の一部である。(Na)


複雑な討論のインターフェースとしての対話型議論システム
Dialogical Argument as an Interface to Complex Debates

Chris Reed, University of Dundee Simon Wells, University of Dundee

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 6, November/December 2007

Keywords: theory and models of group and organizational interfaces, distributed representations of knowledge, discourse, multiagent systems, knowledge modeling, argumentation, debate

Magtalo (Multiagent Argumentation, Logic, and Opinion)と呼ぶプロトタイプは自然的な対話をサポートする討論環境である。Magtaloは2つの目的のためにどのように対話の手続きを役立てるかを実証した、一つは複雑な討論分野で柔軟で直感的に対応することで理解と同化を促進することを支援し、二つ目は、これらの分野のリソースの展開を可能とするために構造的知識を引き出すことをサポートする。本稿はコンピュータ議論システム技術の特別号の一部である。(Na)


セマンテックWebにおける議論システム
Argumentation in the Semantic Web

Paolo Torroni, University of Bologna Marco Gavanelli, University of Ferrara Federico Chesani, University of Bologna

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 6, November/December 2007

Keywords: argumentation frameworks, logic programming, Semantic Web

本稿はセマンテックWeb発展の観点から議論システムが果たすべき重要な役割について記述している。ここではハイレベルの推論と議論システムドリブンのセマンテックWebサービス間の相互作用を支援する、ArgSCIFFアーキテクチャを提案している。ArgSCIFFは確立され、実装された運用モデルを基にしている。著者らは、本アーキテクチャのアイディアと機能を動作事例で実証している。本稿はコンピュータ議論システム技術の特別号の一部である。(Na)


Webサービスコミュニティのための議論システムフレームワーク
An Argumentation Framework for Communities of Web Services

Jamal Bentahar, Concordia University, Canada Zakaria Maamar, Zayed University Djamal Benslimane, Claude Bernard Lyon 1 University, France Philippe Thiran, University of Namur

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 6, November/December 2007

Keywords: Argumentation, Dialogue game, Community, Computational complexity, Web services

議論システム理論はWebサービス機能を改善し、Webサービスが関与する構成シナリオの記録を支援する。著者等は議論と説得の観点でWebサービスを推論するソフトウエアエージェントを用いて議論システム理論を実践した。Webサービスは各々のコミュニティに入り込んだり、出たりして構成シナリオに参加する。これは説得と交渉フェーズにより構成される柔軟なポリシーと組み合わせた、フォーマルな対話-ゲーム手順により実現する。エージェントによるWebサービスの推論はホーン理論を用いて行われる。著者等は、これらのタイプの推論技術は実現可能で理論的に扱いやすいことを実証している。本稿はコンピュータ議論システム技術の特別号の一部である。(Na)


Ambient-Intelligence(環境知能)の観点での議論システムベースの対話エージェント
Argumentation-Based Agent Interaction in an Ambient-Intelligence Context

Pavlos Moraitis, Paris Descartes University Nikolaos Spanoudakis, Paris Descartes University and Technical University of Crete

IEEE Intelligent Systems, Vol. 22, No. 6, November/December 2007

Keywords: multiagent systems, intelligent agents, argumentation, ambient intelligence, agent dialogues, distributed decision making

マルチエージェントシステムは、議論システムベースの対話技術により、アンビエントインテリジェンス観点でサービスを提供する。ユーザーのモバイルコンピューティングデバイス上の複数の知的エージェントがサーバーサイドの専用パーソナルアシスタントエージェントと協調し、アンビエントインテリジェンスの問題を取り扱う。サーバーサイドの個々のエージェントは異なる傷害が専門であり、彼らの観点は相容れない場合がある。彼らは共同で、議論システムベースの分散意思決定プロセスに参加して、複数の問題を持つユーザーに対して矛盾のない最良の解決策を提供する。本稿はコンピュータ議論システム技術の特別号の一部である。(Na)


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