日の光を見る (Seeing the light)
発芽する時、胚性幹茎はほどけて光の方向に成長するように伸長する。青色光受容体の1種であるフォトトロピンは光勾配を検知し、こうして成長方向の決定を可能にする。Nawkarたちは、輸送タンパク質ABCG5の変異が発芽時の光屈性欠陥をもたらすことを見出した(Whitewoodsによる展望記事参照)。著者たちは、胚軸を構成する細胞間の空隙が減少し、その結果、胚軸組織を通過する際の光拡散が妨げられることを見出した。細胞間の空隙は、水生植物においては気体交換を助け、浮遊性を促進するものとして知られてきた。ここでの研究は、光勾配を作るという空隙のさらなる機能的役割を実証しており、また、それらがどのように形成されるのかについての洞察も提供している。(MY,kj,kh)
- 光屈性:植物が光の刺激に対し、一定の方向に屈曲して成長する性質。
- 胚軸:幼芽の子葉と幼根をつなぐ植物の器官。例えばもやしの大部分を占めている部分。