食い違いの修正 (Mismatch fix)
哺乳類の多くの種は、季節ごとに毛色が変化し、茶色がかった夏毛から白っぽい冬毛へと、環境に合わせて適応してきている。しかし、気候変動はすでに積雪の範囲や時期に影響を及ぼし始めており、多くの個体や個体群にとって1年のある時期は、従来の環境とは食い違ってきている。Ferreiraたちは、シロウサギの集団間でのこのような毛色の変化とそれらの多様性の根底にある遺伝学的特性を調べた。その結果、3つの特定の遺伝子における多様性の様式が毛色の変化を引き起こしており、それらは集団間で異っていた。モデルに基づく研究が、これらの遺伝子間と集団間での累代的な多様性(standing variation)が、積雪量の減少とこの種の被毛の褐色化への迅速な適応を可能にするかもしれないことを示唆している。(Uc,MY,nk,kh)