ストレスの影響 (Stress effects)
南大洋は大気中の二酸化炭素の主要な吸収源であり、これは南大洋の純一次生産によって介在される。一次生産性は、今度は光と鉄の利用可能性における季節的変化に影響される。Ryan-Keogたちは、南大洋の植物プランクトンによる放射照度一単位当たりの非光化学作用による消光量の25年にわたる記録を示し、これを利用して鉄分による制約を推定した。彼らは、1996年から2021年の間に鉄分による制約が増加し、結果として純一次生産量が減少したことを見出した。これらの結果は、気候変動への影響を持つ、南大洋炭素循環の現在進行中の重大変化の証拠である。(Uc,KU,nk,kh)
- 純一次生産:一定期間内(通常1年間)における総一次生産(植物の光合成による炭素吸収量)から呼吸による炭素放出量を差し引いたもの。