花の性の決定 (Floral sex determination)
メロンでは、花は最初、両性的に発達するが、さらなる成長が心皮または雄しべのいずれかの発達を停止させ、成熟した花は雄花または雌花に絞り込まれる。雌花だけがメロンの実をつける。Zhangたちは、両性の初期の花を雄花または雌花のいずれかに変化させるのに関与する遺伝子を特定した。ジンク・フィンガー転写因子WIP1が心皮の発達を妨げ、雄花の発達が進むのを可能にする。逆に、おそらくオーキシンのシグナル伝達により支援された、ホルモンであるエチレンの産生に関与する酵素の発現は、雌花の発達を支援および促進している。(Sk,kh)
- ジンク・フィンガー:その特徴的な折り畳み(fold)形状の安定化に亜鉛イオンを必要とする、多様なドメイン(タンパク質の小さな領域)の総称。これを含むタンパク質は多岐にわたるが、そのほとんどがDNAやRNAなどに結合する性質を有する。
- 心皮:のちに種子になる胚珠を内包するめしべの構成要素であり、成長して果実の果皮になる。
- オーキシン:主に植物の成長(伸長成長)を促す作用を持つ植物ホルモンの一群。