受動的な遮断 (A passive turnoff)
受動的放射冷却技術は、赤外線の大気の窓を用いて、外の空間を熱のコールド・シンクにすることができる。ただし、この効果は、より温度の高い季節のエネルギー節約に役立つだけの効果である。Wangたち、および Tangたちは、タングステンを不純物添加した二酸化バナジウムの金属-絶縁体転移を用いて、 低温時の放射冷却を遮断することによってこの問題を回避する、窓ガラスと屋上塗装剤を作り出した。この転移は単に温度に依存するため、この効果も受動的に発生する。モデル・シミュレーションは、これらの材料が米国のほとんどの気候帯にわたって一年中エネルギー節約をもたらすであろうことを示唆している。(Sk,kj,kh)
- 大気の窓:大気の影響が小さく、光の透過率が高い波長域
- コールド・シンク:通常は放熱に用いられるヒート・シンクを、吸熱用として用いる場合にコールド・シンクとよぶ。(通常の放熱用はホット・シンクともよばれる。)