素子ベースの周波数コム (Chip-based frequency combs)
広範囲の波長帯にわたり正確な間隔の周波数を有する光源である光周波数コムを、誘電体微小共振器において実現することは、撮像および測距から正確な時間計測および計測学に至る幅広い応用に影響を与えてきた。Xiangたちは、レーザー励起系とコム発生微小共振器からなる全体系をシリコン集積素子に組み込めることを実証している。この技術革新は、現在の半導体集積回路の製造方法に適合しているため、コヒーレント通信、光インターコネクト、および低雑音マイクロ波生成に大きな影響を与えることになるだろう。(Wt,MY,nk,kh)
- コヒーレント通信:光搬送波の強度に情報を載せる従来の方式に対し、周波数あるいは位相の変調を利用する通信方式。伝送容量や伝送距離の拡大が達成できる。
- 光インターコネクト:半導体集積回路間や複数のCPU基板間など、ごく短い距離での光によるデータ伝送。