熱帯森林の温度感受性 (Thermal sensitivity of tropical trees)
気候変動モデルにおける重大な不確実性は、熱帯森林の温度感受性と、この値がどのように炭素流動量に影響を与えうるかという点である。Sullivan たちは、地球規模に分布している永久森林調査地区で炭素の貯留量と流動量を測定した。気候勾配および生物地理勾配にわたる地区調査のこの統合は、森林の温度感受性が高い日中気温によって支配されていることを示している。この極端な条件は成長速度を抑圧して、樹木を高温乾燥条件によって枯死させることにより、その生態系に炭素が在留する時間を短くする。気温の影響は32°C以上で悪化し、より激しい規模の気候変動は、熱帯森林の炭素貯留がより多く失われる危険性をもたらす。それでもやはり森林の炭素貯留は中程度の気候変動下では、開拓・伐採・火災のような直接的打撃から保護されるならば、より高い水準を維持しそうである。(Uc,MY,kh,kj)