結局、大したことではない (Not a big deal after all)
火山噴火は、エルニーニョつまり南方振動(ENSO)の変動性に影響するのだろうか? モデルは、大規模噴火に起因する硫酸塩微粒子が熱帯太平洋でエルニーニョ様の応答を引き起こすかもしれないことを示しているが、観測ではそのような挙動の証拠は示されてこなかった。 Dee たちは、中央熱帯太平洋の化石サンゴの酸素同位体の時系列を提示し、過去1000年間の大規模な火山噴火に対するENSOの応答を調査している。彼らは、噴火の翌年にエルニーニョ様の応答のかすかな傾向を見出したが、統計的に有意なものではなかった。これらの結果は、大規模な火山事象が過去1000年にわたってENSOの検出可能な応答を引き起こしておらず、それらの影響が自然変動の程度に比べて小さいことを示唆している。(Sk,nk,kh)