根の非対称機構を探し出す (Rooting out the mechanism of asymmetry)
植物の根は設計図に応答して成長するのではなく、むしろ土壌中の貴重な資源に向かって成長する。Orosa-Puenteたちは、新しい側根が、何故乾いた側よりも湿った側の根で出てくるのかを示している(Giehlとvon Wirenによる展望記事参照)。転写因子ARF7は根全体にわたって見出されるが、根の乾いた側では翻訳後修飾を受け、その結果、その機能を抑圧する。乾いた側のARF7は依然として機能的であり、そのため新しい側根をもたらすシグナル伝達連鎖を開始できる。(MY,nk,kh)
- 転写因子:DNA上の転写制御する領域に特異的に結合し、DNAの遺伝情報をRNAに転写する過程を促進、あるいは抑制するタンパク質。
- AFR7:側根形成を促進する遺伝子の転写を活性化するタンパク質。