ケシのゲノムがアヘンの進化を明らかにする (Poppy genome reveals evolution of opiates)
アヘン・ケシは新石器時代以来、鎮痛剤の供給源であった。その結果生じる中毒の危険が、今日多くの人々を脅かしている。Gueたちは今回、アヘン・ケシの概略ゲノムを発表している。これは、11の染色体中に組み込まれた27.2億塩基を含み、5万以上のタンパク質コード遺伝子を予測するものである。特に複雑な遺伝子群は、アルカロイド薬剤であるノスカピンとモルフィナンを産生する代謝経路中の多くの重要な酵素を含んでいる。(MY)
- ノスカピン:延髄の咳中枢を抑制することにより、咳の発生が抑制される薬剤で、中毒性はない
- モルフィナン:種々のオピオイド系薬剤を作る上での基礎となる化学骨格。