インフルエンザ・ワクチンの効力を精査する(Investigating flu vaccine effectiveness)
季節性インフルエンザ・ワクチンは何十年もの間推奨されてきたが、ヒトの抗原特異的リンパ球に焦点を当てた研究はわずかである。Koutsakosたちは、インフルエンザ・ワクチン接種を受けた人たちの長期的な抽出標本を調査して、どんな応答が防護免疫を生み出すのかを特定した。ワクチン接種は、循環性記憶濾胞性ヘルパーT細胞、抗体分泌細胞、および記憶B細胞を誘発することができたが、他の型のリンパ球に影響しないようであった。ワクチン接種の時点でインフルエンザに対して存在している抗体は、このようなワクチン接種応答を弱めた。著者たちは、インフルエンザ記憶B細胞のためのさまざまな組織を調べたあげく、彼らは記憶B細胞を循環系外でそれを見つけた。この細胞を標的にしてより優れた免疫応答を引き出すことは、インフルエンザ・ワクチンの効果を改善するかもしれない。(MY,KU,ok,nk,kj,kh)
- 縦断的調査:同一検体を継続的に追跡調査すること。同一検体の時間経過による変化を調べることができる。
- 記憶濾胞性ヘルパーT細胞:B 細胞の成熟と活性化、および抗体産生を制御する濾胞性ヘルパーT細胞が、長期にわたって抗体を記憶する免疫細胞となったもの。記憶免疫応答の際に、記憶B細胞と相互作用することで効率の良い抗体産生応答を誘導する。