AbstractClub - 英文技術専門誌の論文・記事の和文要約


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Science March 22, 2002, Vol.295


超磁性体粒子浮遊液でDNAを切断する(Self-Assembled Magnetic Matrices for DNA Separation Chips)

常磁性体粒子の浮遊液に磁界を与えるとその粒子は規則正しく配列した柱状に整列する 。この柱の間隔は1μから100μの精度に調整できる。この手法によると、大規模な DNAを短時間で切断したり、細胞、タンパク質その他の微小な粒子の切断など幅広い応 用が可能である。従来、数千塩基対以下のDNA分析には成功していた電気泳動法もそれ 以上のものに対しては12時間から24時間かかっていたが、本方式では10万塩基対程度の DNAに対しても30分以内で切断が可能となる。(Na)
Self-Assembled Magnetic Matrices for DNA Separation Chips
   Patrick S. Doyle, Jérôme Bibette, Aurélien Bancaud, and Jean-Louis Viovy
p. 2237.

正しく年輪を重ねる(Ringing True)

年輪の幅の計測により、年々に増大しつつある季節の温度変動について確かな記録を得ら れる。しかし数世紀にわたる記録としては信頼できないと懸念されてきた。この懸念は 、ある木々は年齢とともに年輪がだんだん細くなる傾向があるという事実から生じており 、この影響は寒冷化の傾向と区別することが難しい。Esperたち(p.2250;Briffaと Osbornによる展望記事参照)は、もし正しい分析手法を用いるならば、数百年レベルの気 候変動を長期年輪年代測定法から取り出せることを示した。北半球の温帯全般に分布した 場所から得られた過去1200年間の年輪記録は、数十年レベルとか、より長期的時間スケ ールの北半球の温度と関係があった。それは、他の年輪に基づく年代測定法では明らかな 特徴とならなかった、大規模な"中世温暖期"(Medieval WarmPeriod)と、温帯での小氷河 期(Little Ice Age)に対する強力な証拠を示している。(TO)
PALEOCLIMATE:
Blowing Hot and Cold

   Keith R. Briffa and Timothy J. Osborn
p. 2227-2228.
Low-Frequency Signals in Long Tree-Ring Chronologies for Reconstructing Past Temperature Variability
   Jan Esper, Edward R. Cook, and Fritz H. Schweingruber
p. 2250-2253.

銅塩の変化する色(The Changing Colors of Cuprates)

高温超伝導を示す銅塩において、電子をペアとして結びつける「のり」が何かを解決す ることは、およそ15年前のそれらの出現以来の一つの目的であった。Molegraaf たち (p.2239; Hirsch による展望記事を参照のこと) は、銅塩超伝導体である BSCCO の面 内の伝導率の鋭敏な光学的測定について報告いる。そして、高エネルギーから低エネル ギーへのスペクトルウェイトの転移は、温度が低下するにつれて発生し、試料は超伝導 状態になることを明らかにしている。従来の超伝導体では、対生成のメカニズムは、電 子-フォノン間の相互作用により媒介されたポテンシャルエネルギーの減少を伴うので あるが、これとは対照的に、銅塩の場合では「のり」は、運動エネルギーの減少から発 生しているように見える。(Wt)
SUPERCONDUCTIVITY:
The True Colors of Cuprates

   J. E. Hirsch
p. 2226-2227.
Superconductivity-Induced Transfer of In-Plane Spectral Weight in Bi2Sr2CaCu2O8+δ
   H. J. A. Molegraaf, C. Presura, D. van der Marel, P. H. Kes, and M. Li
p. 2239-2241.

置換反応における溶媒効果(Solvent Effects in Substitution Reactions)

数多くの一般的な有機反応はSN2タイプであり、求核試薬(例えばハロゲンイオン)は炭 素原子における他の求核基に置き換わって、四面体炭素の置換を行なう。他の3つの炭 素原子を囲む置換基は傘のように「逆転」しなければならず、嵩高い置換基はその反応を 阻害するだろうという事が議論されている。しかしながら、異なる反応熱や水溶媒和の 程度といった多くの拮抗する影響によって、その問題を直接調べる事が困難となってい る。Reganたち(p.2245;Farrarによる展望参照)は、アルキルクロルニトリルにおける塩 素イオンの同位体置換反応を調べた。その非常に速い反応は、イオンサイクロトロン共 鳴分光法で追跡された。気相において、三級ブチル置換分子に対するメチル置換分子と の障壁高さの差は2kcal/molより小さかった。モンテカロルシュミレーションと共にこ のような結果を、著者たちは溶液中で観察された「立体」効果の殆どが (5〜7kcal/molの障壁高さを持つ)、実際には溶媒和の差によって引き起こされていると 結論付けている。(KU)
CHEMICAL REACTIONS:
Steric and Solvent Effects in Ionic Reactions

   James M. Farrar
p. 2222-2223.
Steric Effects and Solvent Effects in Ionic Reactions
   Colleen K. Regan, Stephen L. Craig, and John I. Brauman
p. 2245-2247.

ウランを探す希ガス(Uranium-Seekinng Nobel Gases)

氷状希ガスは「不活性」と考えられており、高度に活性な分子をトラップしたり単離す るさいにしばしば用いられている。ここでも又、希ガスが予期しない反応を示している 。直線状のCUO化合物を作るためにウラン原子とCOとの反応の「挿入」生成物の研究に おいて、Liたち(p.2242)はその振動スペクトルがネオン中のCUOスペクトルに比較して 、アルゴン(Ar)のような重くてより反応性の高い希ガス中では大きく異なることを見い 出した。理論計算ではArはCUOに結合して、一重項状態から三重項状態へと基底状態が 変わり、そして多数のAr原子が単一のCUOに結合している可能性を示唆している。(KU)
Noble Gas-Actinide Compounds: Complexation of the CUO Molecule by Ar, Kr, and Xe Atoms in Noble Gas Matrices
   Jun Li, Bruce E. Bursten, Binyong Liang, and Lester Andrews
p. 2242-2245.

最後の波(The Last Wave)

音波が不均一な媒体中を伝播する時、その波は多数回散乱され、コーダと呼ばれるその 波の信号の末尾に小さな波の列を生成することがある。Snieder たち (p.2253) は、地 震学者がある媒質中の変化を時間の関数として探知しうるコーダ波干渉計を開発し、そ れを実験的に検証した。この手法は、火山のモニターに用いうる。火山では、破断の成 長や伝播と同様、マグマの動きが、地震干渉計で測定可能な時間スケールで媒質特性を 変化させる。(Wt)
Coda Wave Interferometry for Estimating Nonlinear Behavior in Seismic Velocity
   Roel Snieder, Alexandre Grêt, Huub Douma, and John Scales
p. 2253-2255.

減衰の終りがない(No End to Decay)

タンパク質合成に必要な情報は、メッセンジャーRNA(mRNA)に含まれているが、mRNAは リボゾームという巨大分子の機械によって解読される。mRNA中の終止コドンは、アミノ 酸の追加をいつ止めるかをリボゾームに伝えるが、未熟終止コドン(PTCs)は短くなった タンパク質を生じることになり、そのタンパク質は細胞の健康に有害である場合が多い (Maquatによる展望記事参照)。PTCを扱う品質管理機構は、「ナンセンス仲介減衰 」(NMD, nonsense-mediated decay)と呼ばれる。Frischmeyerたち(p 2258)は、終止コ ドンが全くないmRNAが分解される「終止なしの減衰」(NSD, nonstop decay) という現 象を記述している。van Hoofたち(p 2262)は、これがエキソソーム(exosome)によって 行われている証拠を提供している。エキソソームは、RNA分解酵素からなる細胞質の複 合体であり、異常なmRNAの末端で立ち往生したリボゾームに補充される。(An)
Exosome-Mediated Recognition and Degradation of mRNAs Lacking a Termination Codon
   Ambro van Hoof, Pamela A. Frischmeyer, Harry C. Dietz, and Roy Parker
p. 2262-2264.
An mRNA Surveillance Mechanism That Eliminates Transcripts Lacking Termination Codons
   Pamela A. Frischmeyer, Ambro van Hoof, Kathryn O'Donnell, Anthony L. Guerrerio, Roy Parker, and Harry C. Dietz
p. 2258-2261.

アミロイドを測定する(Taking the Measure of Amyloid)

アルツハイマー病(AD)の主要な特徴のひとつは、脳組織へのアミロイドβ(Aβ)ペプチ ドの沈着である。アミロイドのプラークは、認知障害が認められるようになる数年前か ら現れるようである。脳におけるアミロイドのプラークの負担を測定する方法は、重要 な生物マーカーになり、ニューロン損失前の治療介入を可能にするかもしれない。ADの マウスモデルを利用するDeMattosたち(p 2264)は、マウスにAβ抗体を投与すると、脳 から血漿へのAβ流出を起こしたが、この流出は海馬と皮質におけるアミロイドのプラ ークの負担に相関した。ヒト型化単クローン抗体を開発すると、前臨床および臨床状態 のAD患者の脳におけるアミロイド負担を測定できる診断テストができるかもしれない 。(An)
Brain to Plasma Amyloid-β Efflux: a Measure of Brain Amyloid Burden in a Mouse Model of Alzheimer's Disease
   Ronald B. DeMattos, Kelly R. Bales, David J. Cummins, Steven M. Paul, and David M. Holtzman
p. 2264-2267.

 死んだあとも、活かされる(Dead, But Not Forsaken)

死んだ生物の遺骸から採取したDNAは、死んでからの年数に依存して、系統発生から法 医学まで、様々な研究のために使用することができる(Pennisiによるニュース記事を 参照)。古代のDNAを単離しそして配列解析する技術により、進化の速度を評価し、そ して先史時代の集団遺伝学的構造のマップを作製することができるようになっているが 、しかしこれまでのところ、統計的に意味のある期間にわたる十分なサイズのサンプル がないため、そのような研究はできなかった。北極および南極から氷漬けの半化石の遺 骸を発掘することは、複雑性および詳細さを新しいレベルで再構成するための扉を開き つつある。Barnesたち(p. 2267)は、アラスカおよびシベリアのヒグマの凍結した遺 骸から採取した配列を使用して、更新世の気候が変動することと関連した集団遺伝学的 構造のパターンを調べている。Lambertたち(p. 2270)は、南極大陸にいるアデリーペ ンギンの骨から採取したミトコンドリアDNAを配列解析し、進化の速度は、より伝統的 な系統発生解析から推測される速度と比較して、少なくとも2倍速いことが示される 。(NF)
Rates of Evolution in Ancient DNA from Adélie Penguins
   D. M. Lambert, P. A. Ritchie, C. D. Millar, B. Holland, A. J. Drummond, and C. Baroni
p. 2270-2273.
Dynamics of Pleistocene Population Extinctions in Beringian Brown Bears
   I. Barnes, P. Matheus, B. Shapiro, D. Jensen, and A. Cooper
p. 2267-2270.
EVOLUTIONARY BIOLOGY:
Ancient DNA Untangles Evolutionary Paths

   Elizabeth Pennisi
p. 2197.

動物の食事(How Animals Eat)

動物および植物において、個体の大きさと個体群密度の間には逆相関の関係があるが 、この相関における首尾一貫したパターンは、資源の量および形態における変動などの 、生態学的因子により隠されている。CarboneとGittleman(p. 2273;Marquetによる展 望記事を参照)は、肉食性哺乳動物の種内および種間における大きさ/密度相関の変動 を研究し、そして裏に潜む規則を示している。その規則とは、すなわち、体重または個 体群密度とは関係なく、所定の質量(10,000 kg)の被食者が所定の質量(90 kg)の捕 食者を扶養するというものである。彼らは、肉食哺乳動物量に対する、単位被食者生産 性あたりの肉食哺乳動物数スケールがほぼ-0.75(註)であるというスケールの法則性 により、個体の大きさの3桁以上にわたる個体群密度を予測することができることを示 している。(NF)
註:種iの最大個体数サイズをNmax-iで表すとき、 Nmaxij=a×(Rj/Mbib で表せる。ここにMbibは種iの個体数j(体重は一定と見なす )の代謝率であり、b≒0.75(代表値)である。aは定数で、Rjは個体数jが 利用することが可能な食物資源である。
ECOLOGY:
Of Predators, Prey, and Power Laws

   Pablo A. Marquet
p. 2229-2230.
A Common Rule for the Scaling of Carnivore Density
   Chris Carbone and John L. Gittleman
p. 2273-2276.

シナプス前にカルシウムの流入(Presynaptic Calcium Influx)

神経伝達物質の放出はシナプス前の電位に依存したカルシウムチャンネルを通過するカ ルシウムの流入によって開始される。シナプス前カルシウム電流を変調することでシナ プスの効力をノイズなどに影響されず安定に変化させることができる。Tsujimoto たち は(p. 2276) Heldシナプスの杯(calyx)の巨大神経末端におけるP/Q型カルシウム電流が 活性に依存して促進されることを調べ、カルシウム電流の上方制御はカルシウム結合タ ンパク質のNCS-1によって仲介されていることを見つけた。このNCS-1はショウジョウバ エの frequeninタンパク質と相同体である。(Ej,hE)
Neuronal Calcium Sensor 1 and Activity-Dependent Facilitation of P/Q-Type Calcium Currents at Presynaptic Nerve Terminals
   Tetsuhiro Tsujimoto, Andreas Jeromin, Naoto Saitoh, John C. Roder, and Tomoyuki Takahashi
p. 2276-2279.

絶対的成功と相対的成功(Absolute Versus Relative Success)

最近の活気の無いアメリカの株式市場にもかかわらず、個人や組織のいくらかは平均値 より損失額が少なく、相対的な成功を収めたと主張している。Gehring と Willoughby (p. 2279; およびMillerによるニュース記事参照)は、真の損失と相対的損失を区別す ることができる脳神経での処理による現象を見つけたと報告している。ギャンブルを使 った試験では、被験者がまず大きな賭けか小さな賭けかを選び、その後、賭けた人にあ らゆる賭け金の額から生じるもうけと損失の結論が知らされる。前側帯状領域近傍の内 側前面皮質からのシグナルは、事象が提示された200〜300ミリ秒後に生じるが、この脳 電位は、大きな損失が避けられたような最適の結果の場合であっても全損失額と相関が ある。更に、この電位の大きさは、損失をこうむった最近の苦い経験によって、増加す る。(Ej,hE)
NEUROSCIENCE:
The Good, the Bad, and the Anterior Cingulate

   Greg Miller
p. 2193-2194.
The Medial Frontal Cortex and the Rapid Processing of Monetary Gains and Losses
   William J. Gehring and Adrian R. Willoughby
p. 2279-2282.

弱磁場は遠くまで続く(A Little Magnetism Goes a Long Way)

通常、核磁気共鳴(NMR)による研究では強い磁場で局所的磁場環境を作り原子共鳴を分 離する。このような原子核周囲の電子状態の違いによる共鳴周波数ずれは、化学シフト として知られている。McDermott たち (p. 2247; Serviceによるニュース記事も参照) が述べるところによると、NMRのラインは印加磁場に比例するため、非常に弱い磁場で は非常に高いS/Nが達成でき、化学シフトではなくスカラー、即ちJカップリングが存在 する共有結合の種類を同定するのに利用できる。彼らはSQUID (超伝導量子干渉)検出器 によるマイクロテスラの磁場中の分子のデータを示した。このような手法は、強磁場の 印加が非現実的であったり、使えなかったりするような試料には有用であろう。 (Ej,hE)
CHEMISTRY:
Whisper of Magnetism Tells Molecules Apart

   Robert F. Service
p. 2195.
FORENSIC SCIENCE:
Judge Reverses Decision on Fingerprint Evidence

   Adrian Cho
p. 2195-2197.
Liquid-State NMR and Scalar Couplings in Microtesla Magnetic Fields
   Robert McDermott, Andreas H. Trabesinger, Michael Mück, Erwin L. Hahn, Alexander Pines, and John Clarke
p. 2247-2249.

生き延びるために闘う(Fighting for Breath)

結核は、世界的懸念を引き起こしている再び増え始めている病気であるが、放線菌に対 する免疫反応をよりよく理解することによってワクチン接種の改良が可能になるかもし れない。結核感染したマカクザル・モデルを用いて、Shenたちは、特定のγδT細胞の集 団が、現在結核のワクチンとして利用されている非病原性放線菌BCG(Bacille Calmette-Guerin)に活発に反応する、ということを観察した(p. 2255)。このγδT細胞 は、ヒトと霊長類の双方において優勢である特異的な受容体鎖組合せ(Vγ2Vδ2+)を発 現した。それに引き続いて起きるBCGへの再感染は、記憶T細胞の拡張によって特徴づけ られるより強い反応を誘発することがあった。同様の効果はBCGワクチン接種したマカ クザルにおいて、結核菌に感染した後に現れ、これはマカクザルが生き延びるかどうか と相関していた。これは、このγδT細胞が結核に対する保護性免疫を仲介するのを助 けている可能性を示唆している。(KF)
Adaptive Immune Response of Vγ2Vδ2+ T Cells During Mycobacterial Infections
   Yun Shen, Dejiang Zhou, Liyou Qiu, Xioamin Lai, Meredith Simon, Ling Shen, Zhongchen Kou, Qifan Wang, Liming Jiang, Jim Estep, Robert Hunt, Michelle Clagett, Prabhat K. Sehgal, Yunyaun Li, Xuejun Zeng, Craig T. Morita, Michael B. Brenner, Norman L. Letvin, and Zheng W. Chen
p. 2255-2258.

グリアによって促進されるニューロンの可塑性(Neuronal Plasticity Promoted by Glia)

別名炎症誘発性サイトカインとして知られる腫瘍壊死因子-α(TNF-α)は、神経系にお いて頻繁にとどまることなく活動している、ということが明らかになった。Beattieた ちは、培養された海馬のニューロンと海馬脳の切片を調べ、TNF-αがシナプスの細胞表 面上にある神経伝達物質受容体の発現を促進していることを明らかにした(p. 2282)。TNF-αは連続的に必要とされていて、このことは、TNF-αがシナプスの受容体 レベルを急速に調整するのに寄与している可能性があることを示唆するものである 。TNF-αは、それと密接に関連したグリア細胞によって供給されていて、このことはま た、従来むしろ受動的に助けとなっているパートナーと考えられてきたグリア細胞が 、ニューロンの機能において舞台裏での重要な関係者であることをわれわれに思い起こ させるものである。(KF)
Control of Synaptic Strength by Glial TNFα
   Eric C. Beattie, David Stellwagen, Wade Morishita, Jacqueline C. Bresnahan, Byeong Keun Ha, Mark Von Zastrow, Michael S. Beattie, and Robert C. Malenka
p. 2282-2285.

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