AbstractClub - 英文技術専門誌の論文・記事の和文要約 |
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Shin'ichi Satoh National Center for Science Information Systems Yuichi Nakamura University of Tsukuba Takeo Kanade Carnegie Mellon University
IEEE MultiMedia, Vol. 6, No. 1, January-March 1999
ニュース映像における顔と名前の関連付けシステムName-Itを開発した。このシステムは、映像からの情報を解析し、与えられた顔に対する考えられる名前候補を推定したり、名前によってニュース映像における顔の位置を求めることができる。この機能を完璧なものにするために、本システムは、映像から顔を順序的に抽出して類似度を評価し、字幕から名前を抽出し、映像のキャプションを認識するというように、マルチモーダルな映像解析手法をとっている。
Mark Ratcliffe, Tim Paul Davies, and Gillian Price University of Wales, Aberystwyth
IEEE MultiMedia, Vol. 6, No. 1, January-March 1999
NEAT(ネットワークを用いた専門的アドバイスおよび指導)プロジェクトは、学生がインターネットを通じて距離の離れた教務課のスタッフや、先生や、指導者らにコンタクトをとったりコミュニケーションをはかることのできるネットワークコンピュータシステムを開発し、評価を行った。本システムは、映像・音声・テキストベースのコミュニケーション、黒板機能、アプリケーション共有を容易にするパブリックドメインの技術を用いている。ここでは、本システムへの要求、本システムのアーキテクチャ、評価、利便性について論じる。
Fang Ju Wang University of Guelph Shaidah Jusoh University Utara Malaysia
IEEE MultiMedia, Vol. 6, No. 1, January-March 1999
ほとんどのWebベースの地理情報システムがスタンドアローンである。我々の手法は、複数のWebベースの地理情報システムを一つのシステムに統合し、より透明で効果的なアクセスを提供することを目的としている。ユーザはすべてのデータが一つのサイトから来るかのように、あらゆる参加サイトに蓄積されたデータにアクセスすることができる。我々の手法は、Corba (Common Object Request Broker Architecture,共通オブジェクト要求ブローカアーキテクチャ)およびJavaに基づいている。
Geoff Coulson Lancaster University
IEEE MultiMedia, Vol. 6, No. 1, January-March 1999
分散ミドルウェアアーキテクチャにおいてマルチメディアアプリケーションを支援することの利便性や可能性を実験によって検証する。しかし、マルチメディア対応のミドルウェアプラットフォームの大規模な展開は行われていない。本記事では、このようなプラットフォームの設計、および標準的なOS環境において性能・予測可能性・再設計の可能性を最大にするこのようなプラットフォームの試みについて述べる。
Hideyuki Nakanishi, Chikara Yoshida, Toshikazu Nishimura, and Toru Ishida Kyoto University
IEEE MultiMedia, Vol. 6, No. 2, April-June 1999
ネットワークコミュニティにおける気軽なコミュニケーションのためのミーティング環境であるFreeWalkは、すべての人が自由に出会ったり歩いたりすることのできる3D共通エリアを提供する。FreeWalkは参加者を3Dポリゴンピラミッドで表現し、そのポリゴンピラミッド上に参加者の生のビデオがマッピングされている。音量は、話者と聴者との距離に比例する。評価のために、FreeWalkにおけるコミュニケーションと、従来のデスクトップ型ビデオ会議システムや直接顔を会わせるミーティングとの比較を行った。
Jun Ohya, Jun Kurumisawa, and Ryohei Nakatsu ATR Media Integration and Communications Research Laboratories Kazuyuki Ebihara Victor Company of Japan Shoichiro Iwasawa Seikei University David Harwood and Thanarat Horprasert University of Maryland
IEEE MultiMedia, Vol. 6, No. 2, April-June 1999
仮想変形システムは、人が仮想シーンにおいて自分の体をあらゆる形に変形することができるものである。この変形を実現するために、コンピュータビジョンシステムは表情および体の姿勢を推定し、実時間でコンピュータグラフィクスにより生成する。開発順に、仮想歌舞伎システム、ネットワーク映画館、「踊りませんか?」という三つのシステムを紹介する。
Ashwin Ram, Richard Catrambone, Mark J. Guzdial, Colleen M. Kehoe, D. Scott McCrickard, and John T. Stasko Georgia Institute of Technology
IEEE MultiMedia, Vol. 6, No. 2, April-June 1999
マルチメディアシステムにおいては、設計者は典型的に内容と表現とを結び付ける。新しいマークアップ言語であるPML(順序的マークアップ言語)は、内容と表現とを切り離すものである。PMLにより、ユーザは物理的なメディアの基礎となる(?) 知識構造を記述したり、認識力のあるメディアの役割を用いて、メディア同士の関係を記述したりすることができる。本手法は、知識表現と切り離した形で知識記述を行うことを可能にすることにより、基本となるシステム設計や、与えられた状況に適切な表現を決定することのできる動的マルチメディアシステムを促進するものである。
Chaomei Chen, Linda Thomas, Janet Cole, and Chiladda Chennawasin Brunel University
IEEE MultiMedia, Vol. 6, No. 2, April-June 1999
StarWalker仮想空間においては、ユーザは共有意味空間を探検し、同時に空間を訪れた人々と共同作業を行うことができる。StarWalkerは、マルチユーザ仮想環境の開発における、空間モデル・意味構造・社会的ナビゲーションメタファを統一する潜在能力を立証することを目指すものである。
Nicolas Roussel Universit;_Paris-Sud
IEEE MultiMedia, Vol. 6, No. 2, April-June 1999
Mediascapeは、Webベースのメディア空間、すなわち、オーディオ、ビデオ、および分散されたグループを支援する計算環境を提供する。Webの標準やプロトコルを用いることにより、Mediascapeは、統合可能性・柔軟性・プライバシーという三つの重要な設計のための原則を取り入れたソフトウェア基盤の創造のサポートを行う。ビデオサーバは、ディジタルビデオコミュニケーションを操作する。このWebベースの環境は、従来のメディア空間よりも多くの利益をユーザや開発者に与えるものである。
Michitaka Hirose, Tetsuro Ogi, and Toshio Yamada University of Tokyo
IEEE Multimedia, Vol. 6, No. 3, July-September 1999
没入型のプロジェクタディスプレイCabinは、部屋サイズの大きさを持った、 コンピュータ・グラフィクスおよびビデオ画像の双方を表示することのできる 5つのスクリーンのシステムである。広帯域ネットワークを介して数個のCabin をつなぐことにより、Cabinetシステムが生成される。Cabinetは、仮想世界を 共有するための新しいキーテクノロジーであるビデオアバター(擬人化ビデオ 画像)を取り入れている。ビデオアバターを用いて、離れた複数のユーザ間の 位置情報を表現する能力について評価実験を行った。
Michalis Vazirgiannis Athens University of Economics and Business, Greece Ioannis Kostalas and Timos Sellis National Technical University of Athens, Greece
IEEE Multimedia, Vol. 6, No. 3, July-September 1999
オーサリングの方法論および一組のチェックツールにより、マルチメディアシナリオの著者はアプリケーションの空間的/時間的特徴を記述したりアプリケー ションの実行の前にそのアプリケーションを確認することができる。チェック ツールには、アニメーションツール、空間的/時間的レイアウト、および実行 テーブルが含まれる。
Carlo Colombo, Alberto Del Bimbo, and Pietro Pala University of Florence, Italy
IEEE Multimedia, Vol. 6, No. 3, July-September 1999
複合的な(compositional)手法により、自動的に抽出することができ、視覚的 な情報検索システムで用いることのできる記述(representation)レベルが高まっ ている。知覚的なレベルにおける視覚的な情報は、ルールの集合にしたがって まとめられる。このルールは、特有の文脈(コンテクスト)を反映し、知覚的な 語を、より高く、より人間に近い、意味レベルで画像の内容(コンテンツ)を表 現するフレーズへと変換するものである。
Dimitri Konstantas University of Geneva Yann Orlarey and Olivier Carbonel Grame, National Center for Music Creation, France Simon Gibbs GMD, German National Research Center for Information Technology
IEEE Multimedia, Vol. 6, No. 3, July-September 1999
没入型の遠隔地会議環境における分散型のリハーサル演奏のためのATM(非同期 伝送モード)ベースの環境を開発した。本記事では、そのリハーサルの装置、 構成、およびスタジオのセットアップについて述べる。この環境の実現につい て示し、組織した分散型リハーサル実験によって得られた結果を述べる。
Frank Nack GMD-IPSI Adam T. Lindsay Starlab
IEEE Multimedia, Vol. 6, No. 3, July-September 1999
AV(オーディオ・ビジュアル)情報は、ある程度の翻訳ができなくてはならなず、 その翻訳結果は、デバイスやコンピュータのプログラムを通したり、デバイス やコンピュータのプログラムによってアクセスすることが可能である。MPEG-7 の目的は、これらの操作上の要求を記述するための標準を作成することである。 MPEG-7のこれまでの発展の経緯、機能性、利用可能性の概要を述べる。MPEG-7 の役割を示し、完全に新しいアプリケーションと同様に改良されたバージョン の現存するアプリケーションの例に基づいたMPEG-7技術を用いるためのアイディ アの概略を述べる。
Antonio Franchi, Eyal Trachtman, Louis Christodoulides, and Jay Sengupta Inmarsat
IEEE MultiMedia, Vol. 6, No. 4, October-December 1999
現在の、及び、次世代のインマルサット衛星が提供するサービスでは、携帯端末に対し、より高速のデータ転送速度を可能とする。インマルサットの次世代衛星通信システムは小型の携帯端末向けに完全なインタラクティブマルチメディア通信機能を提供する計画である。
Matthias Holzbock and Christian Senninger German Aerospace Center (DLR)
IEEE MultiMedia, Vol. 6, No. 4, October-December 1999
高速伝送サービスの提供を目指した国際プロジェクトが計画されている。ここでは、その予備実験として衛星Kバンドによる航空機との通信性能計測とK/Kaバンドによる高速衛星通信サービスを利用した航空マルチメディアサービス実験が行れた。
Mauro Marinelli and Riccardo Giubilei Alenia Aerospazio
IEEE MultiMedia, Vol. 6, No. 4, October-December 1999
著者等は、次世代衛星システム用に設計された大容量、オンボードのプロセシングペイロードにつき記述する。このプロセサはモバイルと固定ユーザー向けで各々は数Kbpsから2Mbpsデータレイトで合計9Gbps程度の広帯域マルチメディアサービスを提供する。この再生式ペイロードはEuroSkyWay通信システムの主要なコンポーネントである。
Francesco Delli Priscoli University of Rome
IEEE MultiMedia, Vol. 6, No. 4, October-December 1999
ヨーロッパ連合で今後作られるモバイルシステム標準のいくつかのアプローチを統合する汎用モバイルテレコミュニケーションシステム向けのアーキテクチャの提案が行われている。このアーキテクチャはサテライトネットワークと地上ネットワークの両方に対応ができ、既存のシステムからのスムーズな移行が可能である。
Antonio Iera University of Reggio Calabria Antonella Molinaro University of Messina Salvatore Marano University of Calabria Miriam Petrone Alenia Aerospazio
IEEE MultiMedia, Vol. 6, No. 4, October-December 1999
サテライトネットワークで行われるマルチメディアトラフィックを扱う手段について報告する。これにより可変速度の通信源の統計的多重化によりATMの特徴を衛星環境に拡張出来る。その効率についてはEuroSkyWayと呼ばれるマルチメディアサテライトプラットフォームを用いて衛星搭載Kaバンド機器と搭載コンピュータで評価した。
Nicola Blefari-Melazzi and Gianluca Reali University of Perugia, Italy
IEEE MultiMedia, Vol. 6, No. 4, October-December 1999
ダイナミックバンド幅アロケーション機能(DBAC: Dynamic Bandwidth Allocation Capabilities)を持つサテライトネットワークは伝統的な交換機システムにより構成されている。搭載DBAC機器により、接続を解除、再接続することなしに、各々の接続容量をダイナミックに変更することが可能である。DBACサテライトシステムの性能の分析で単純な交換機システム方式に比べて大幅なトータル利用率の向上が図られたことが分かった。
Frank Nack GMD-IPSI Adam T. Lindsay Starlab
IEEE MultiMedia, Vol. 6, No. 4, October-December 1999
AV情報には何らかのレベルの付加情報添付を可能にするべきである。その付加情報はAV情報に添付して送られたり、端末機器またはソフトウエアによりアクセスされる。MPEG-7はこれらの要求仕様を記述する標準策定を目的としている。本稿はMPEG-7の概念、用語、要求仕様を説明している。マルチメディアコンテンツ記述に関する他のアプローチがMPEG-7標準の開発に対し与える影響についても記述している。最後に標準化のスケジュールについて概説している。