キチンは代謝の健全に役立つか? (Does chitin help metabolic health?)
キチン(β-1,4-ポリ-N-アセチルグルコサミン)は、2型(アレルギー性)免疫応答を引き起こしうる、節足動物や菌類に極めて多くみられる天然多糖である。Kimたちは、キチンの大量摂取が胃の膨満、下流の神経ペプチドの放出、および房状細胞および2型自然リンパ球による2型サイトカインの産生をマウスで引き起こすことを報告している。このことは次に、胃腸管の再構築と主細胞による酸性哺乳類キチナーゼの生成を起こすが、これがキチンの消化に必要である。食事療法用のキチンを追加すると、高脂肪食を与えられたマウスの代謝測定値を改善したが、これはおそらく活性化された主細胞がリパーゼを含む他の消化酵素を産生したためである。したがって、キチンに対するこの哺乳類の適応性は肥満などの代謝性疾患についての可能性のある治療標的として役立つかもしれない。(hE,kj,nk,kh)
- 主細胞:胃腺を構成する3種の細胞(主細胞、壁細胞、副細胞)の1つでペプチノーゲン、胃リパーゼなどを分泌する。