化石の葉序 (Fossil leaf arrangements)
植物の地上部分は茎の周りに器官(葉や花)を配置しており、この配置が植物の構造を決定している。ほとんどの既存の植物種では、器官はその前の器官から137.5°の角度で出現する。これが器官の間断ない螺旋をもたらし、その時計回りおよび反時計回りの螺旋の数はフィボナッチ数列での順列数を形成している。Turnerたちは、ライニー・チャートの化石から初期の小葉植物の葉序を再構成し、その結果としてフィボナッチ型の様式が現生の陸上植物にとって先祖伝来のものではないことを示唆する、代替の葉序を発見した。著者らはまた、小葉植物の葉が新たに進化したのではなく、生殖体構造の変化に由来するという仮説の裏付けを見出した。この研究は、多様な初期の植物がどのようにして今日見られる植物の形態に進化したかについての洞察を提供している。(Sk,kj,nk,kh)
- ・ライニー・チャート:スコットランドのライニー付近のデボン紀前期の地層であり、当時の陸上生物の遺骸が堆積した土(泥炭)が短期間に珪化したことにより、当時の陸上生態系がそのまま保存されている。
- ほとんどの既存の植物種では、器官はその前の器官から137.5°:この記述は現実植物の葉序を離れていて、太陽光有効利用の観点からのフィボナッチ数列によってモデル化された葉序に従っている。 次の "Fibonacci sequence" に関する解説記事から https://www.projectrhea.org/rhea/index.php/MA279Fall2018Topic1_Leaves
- 小葉植物:ほとんどの現存植物が多数の葉脈を含む大葉を持つのに対して、一部のものは葉脈が高々1本の小葉を持つ。