受容体設計原理の調査 (Exploring receptor design principles)
キメラ抗原受容体T細胞技術は、免疫系の細胞を注文受容体で修飾するもので、ガン治療に有効であることが証明されてきた。そのような 受容体中にコード化されうるさまざまな細胞応答を調査するため、また、それらの設計をより定量的かつ予測的にするため、Danielsたちは、そのような受容体に見出された13のシグナル伝達性モチーフの2400の可能な組み合わせのうちの約200を試験するとともに、機械学習を使って他の有効な組み合わせを予測した。著者たちはこれらの設計基準を用いて、シグナル伝達特性が改良されたヒトT細胞の受容体を作った。伝達特性のこの改良はマウス・モデルにおいて、より改善された腫瘍制御に寄与した。(MY,nk,kh)
- シグナル伝達性モチーフ:キメラ抗原受容体を構成する、①T細胞表面の抗原認識部位、②細胞膜貫通部位、③T細胞活性化をひき起こす細胞内部位のうちの③のこと。①により腫瘍細胞抗原が認識されると活性化され、③によりT細胞活性化のシグナル伝達が引き起こされる。モチーフにより機能が異なり、望ましい抗腫瘍機能発現のためにモチーフ組み合わせの取り組みが行われている。