競い合うシグナル・ペプチドが鍵を握る (Competing signal peptides hold the key)
花粉粒が花粉受容性の花の雌しべに着地すると、有性生殖に至る複雑な振る舞いが始まる。Liuたちは、一粒の適合花粉を色々な塵粒から区別するのを助ける初期段階の幾つかを明らかにしている。受粉がない通常では、柱頭の守衛役であるANJEA?FERONIA受容体キナーゼ複合体は、柱頭で産生された複数のシグナル伝達ペプチドを認識して柱頭の乳頭状突起で活性酸素種の産生を駆動している。受粉が起こると、花粉のPOLLEN COAT PROTEIN クラスBペプチドは、柱頭受容体キナーゼ複合体との結合を、それらの柱頭ペプチドと競い合う。その後の柱頭での活性酸素種産生の低下が、花粉の水和を可能にし、花粉発芽への扉を開けるのである。(MY,nk,kj,kh)
- 花粉発芽:受粉後の花粉が、胚珠に精細胞を送り込むための花粉管を形成すること。