太古の隕石における最近の流動体の流れ (Recent fluid flow in ancient meteorites)
炭素質コンドライト隕石は、外部太陽系を周回する母天体から砕けた断片で、それの形成以来ほとんど変化していないと考えられている。これらの隕石には、数十億年前に失われたか完全に凍結してしまったと考えらていた液体の水との反応を示す証拠が含まれている。Turnerたちは、いくつかの炭素質コンドライト中のウランとトリウムの同位体を調べ、ウラン・イオンが流動体の流れによって輸送されたことをうかがわせる非平衡分布を発見した。この特徴は放射性同位元素の半減期数回分の後に消えるので、隕石は過去百万年以内に液体にさらされたに違いない。著者たちは、母天体から隕石を放出した衝撃の期間中に氷が溶けた可能性があることを示唆している。(Wt,kh)