細胞壁を弱くするシグナル伝達 (Signaling for a weakness in cell walls)
側根は、アブラナ科の小さな植物であるシロイヌナズナでは一定間隔で作られる。Wachsmanたちは今回、ペクチンと細胞内小胞輸送の両方を、側根形成を開始する振動シグナル伝達系の一部であると確認した。ペクチンのエステル化は、側根が新生する部位でのペクチンの機能を調整し、細胞壁の剛性と細胞間接着力を変える。側根原基は覆っている細胞層を貫く必要があるので、これらの部位での細胞接着の低下は側根の形成を助けるかもしれない。(MY,kh)
- ペクチン:植物の細胞壁などに存在し、細胞接着に関わる複合多糖類で、水酸基(-OH)やエステルにすることができるカルボキシル基(-COOH)を含んでいる。
- 原基:所定の器官になる予定ではあるが、まだ形態的・機能的に未分化な細胞の集団。