急速にとける雪玉 (A fast-melting snowball)
Marinoan「全球凍結」氷河期はこの惑星の殆どを覆いしつくした。 大気中に十分な二酸化炭素が蓄積して太陽の熱を捉え、ようやく表層は溶けた。 融解は急速に行われたに違いないが、どの程度の急速さであったかは推測の域を出ていなかった。 Myrow たちは南オーストラリアの Elatina層群の潮汐堆積シルト岩に保存されていた漣痕(リップルマーク)を分析し、海水面は融解期の間ほぼ年 30cm、今日の上昇率の約100倍の驚異的な速度で上昇していたに違いないことを究明した。(Uc,kh)