どのように微小管が組織化を胚で行うのか (How microtubules organize in embryos)
細胞分裂から形態形成に至るまでの細胞機能は微小管に依存しており、微小管形成中心は微小管の伸長に対する繋留部位として働く。中心体(微小管形成中心)はほとんどの動物細胞において微小管による細胞骨格を組織するが、この細胞小器官は哺乳動物の初期発達段階では存在していない。生細胞の画像化により、Zenkerr らは初期のマウス胚の細胞が、微小管によるしっかりとした架橋により連結されていて、細胞内での微小管の成長を方向付けることを発見した。この架橋から出ている微小管は、E-カドヘリンを含む主要タンパク質の細胞膜への輸送を誘導し、発生初期における細胞極性の制御に役立っている。(NA,MY,kh)
- 微小管:細胞中に存在する直径約25nmの管状の構造体。細胞形態の形態維持や変形、細胞小器官等の輸送のレール、などの役割を果たしている。
- 細胞極性:細胞膜や細胞内の成分が、細胞内に偏りをもって分布していること。細胞が正常に働くための必須の性質となる。