ウイルス駆動性がんにおける非ウイルス性抗原の標的化 (Targeting nonviral antigens in viral-driven cancer)
養子細胞移植は、患者自身のT細胞を利用してがんを破壊する。 この戦略は、ヒト・パピローマウイルス(HPV)によって引き起こされる上皮腫瘍をうまく治療することができるが、何故に一部の患者だけが応答するかは不明である。 Stevanoviたちは、 完全な退縮を示した HPV+子宮頸がんに関連する抗腫瘍T細胞応答を調べた。 予想外なことに、反応性T細胞はウイルス関連抗原に対処するようには指示されてなく、むしろ免疫系に以前は認識されていなかったがん生殖系列抗原または新抗原に対処するように指示されていた。 これらの知見は、ウイルス性抗原に対するT細胞応答が、HPV駆動性がんにおける治療効果の原因であるという広く信じられている考え方に反している。(KU,nk,kh)