何が起きても当然 (Expect the unexpected)
収斂進化においては,類似する環境条件が類似する適応形質の集合を作り出す。類似する収斂が,そのような形態変化を生む分子的基盤中に存在するのだろうか? Natarajanたちは,ヘモグロビンと酸素の結合親和力の類似性の傾向を確認するために、異なる高度に適応した50種を越える鳥を調査した。(Bridghamによる展望記事参照)。ヘモグロビンと酸素の結合親和力の増大は高山種で起きていたが,ヘモグロビン変化の根底となる分子の変化はまちまちだった。従って,適応による表現型の変化が予測可能である場合でさえ,これらの変化への分子的な経路についてはそうではないかもしれない。(MY,KU,kj,nk,kh)