AbstractClub - 英文技術専門誌の論文・記事の和文要約 |
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Hakan Erdogmus (National Research Council Canada)
IEEE Software, Vol. 24, No. 4, pp.5-7, July/August 2007
エンタープライズソフトウェアが多くの問題をはらんでいることは,それを販売するベンダー,それを購入して運用する組織,利用者の,いずれの視点から見ても明らかだ.サービスとしてのソフトウェアは,製品ベースのエンタプライズソフトウェアをむしばむ病の一部に取り組むものではあるが,まだ注意が必要だ.
HM
Rebecca J. Wirfs-Brock (Wirfs-Brock Associates)
IEEE Software, Vol. 24, No. 4, pp.13-15, July/August 2007
認知のバイアスは存在する.それを見過ごすと設計者は怠惰になる.設計の議論における共通の認知バイアスについて知ることで,あなたのメッセージをより受け入れやすいものへと修正する価値がある時がいつかわかる.
HM
Panagiotis Louridas (Greek Research and Technology Network)
IEEE Software, Vol. 24, No. 4, pp.16-19, July/August 2007
ユーザインターフェイスを構築するためのドメイン依存の言語は,プログラマがインターフェイス要素を定義する明快な手段となる.マイクロソフトの Extensible Application Markup Language (XAML) は,これを目的とした XML ベースの言語である.しかし,XAML は宣言的アプローチを試したいプログラマにとっての唯一の選択肢ではなく,他にはオープンソースのものまで存在する.
HM
Diomidis Spinellis (Athens University of Economics and Business)
IEEE Software, Vol. 24, No. 4, pp.20-21, July/August 2007
ソースコードを実行形式に変換するために我々が使うツール群を見れば,プログラマが構築と保守(そこでは最大のソフトウェア開発工数を要する)の間に直面する抽象化レベルの正確な全貌が得られる.7000のアプリケーションプログラムのビルドからデータを収集した結果,ほとんどのCPUタイムは,C と C++ のコードを 1970年代,1980年代にルーツを持つツール群でコンパイルするのに費やされていることがわかった.生産性を大きく向上させるには,ドメイン特化言語,汎用宣言型言語,Executable UML などのより現代的な技術を採用することで,コードの抽象化レベルを上げなくてはならない.
HM
J.B. Rainsberger (Diaspar Software)
IEEE Software, Vol. 24, No. 4, pp.22-23, July/August 2007
たとえお客様が間違っていると思われるときであっても,ソフトウェアの性質を正しく捉えることに留意しなければならない.あらかじめ例を要求することで,お客様に大きな損害を与えてしまう前に,誤解にスポットライトを当てることができる.
HM
Grady Booch (IBM)
IEEE Software, Vol. 24, No. 4, pp.24-25, July/August 2007
実際,全てのよく構成された音楽,耳を喜ばせ心を動かす音楽は,多くのパターンに満ちている.著者は,音楽とソフトウェアのパターンを比較することで,パターンの目的と形式を明確にする.アーキテクチャパターンとデザインパターンは,その規則性と単純さによって,ソフトウェア集約的なシステムを理解しやすく,適用しやすいものにする.
HM
Barbara Norden (City University, London)
IEEE Software, Vol. 24, No. 4, pp.26-27, July/August 2007
映画脚本執筆におけるキーとなる特性を理解することで,要求分析者はドラマの脚本家から,よりよいシナリオを書く方法を学ぶことができる.
HM
Michael Kircher (Siemens AG), Markus Volter (independent consultant)
IEEE Software, Vol. 24, No. 4, pp.28-30, July/August 2007
パターンはソフトウェア開発本流の一部となった.開発プロセスの全てのフェイズ(少し例を挙げると,分析,文書化,設計,テスト,構成管理)において利用可能である.本特集は,ソフトウェアパターンの現状を文書化するだけでなく,パターンコミュニティを批判的に考察し,その業績について議論する.本稿は,ソフトウェアパターン特集の一部である.
HM
Frank Buschmann (Siemens), Kevlin Henney (Curbralan), Douglas C. Schmidt (Vanderbilt University)
IEEE Software, Vol. 24, No. 4, pp.31-37, July/August 2007
過去20年間,ソフトウェアパターンは,ソフトウェア分野における最も有名な研究に加えて,開発者のコンピュータシステム設計・実装手法に重要な影響を与えてきた.本稿は,ソフトウェアパターンの過去,現在,未来のトレンドについて議論する.これは,ソフトウェア開発者と管理者が,その分野がどこから来て,どこへ向かい,パターンについてもっと学ぶことがいかにプロジェクトに利益を与えるかを理解するのに役立つ.本稿は,ソフトウェアパターン特集の一部である.
HM
Neil B. Harrison (Utah Valley State College), Paris Avgeriou (University of Groningen), Uwe Zdun (Vienna University of Technology)
IEEE Software, Vol. 24, No. 4, pp.38-45, July/August 2007
あらゆるソフトウェア設計において,開発者は意思決定と決定のコードへの具現化に関わる.ソフトウェアアーキテクチャ構築においてなされた決定は特に重要である.なぜなら,それはシステムワイドな,特に品質特性に対する影響を持つからだ.しかし,アーキテクトはその決定をうまく文書化できないことが多い.そのためアーキテクチャの侵害,つまり開発後期になされる決定が最初のアーキテクチャ上の決定と衝突し,重大なシステム崩壊を引き起こすのだ.アーキテクトがその決定を効果的に文書化するための,様々な手法やツールの研究が行われている.しかし,そのような文書化は依然として難しく,我々はしばしばキーとなるアーキテクチャ上の決定を失うのである.アーキテクチャパターンは,この知識を捉え再生する重要な手段となりうる.それは簡単に使え,論理的根拠と帰結,そして関連する決定についての豊富な情報を提供する.本稿は,ソフトウェアパターン特集の一部である.
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Linda Rising (independent consultant)
IEEE Software, Vol. 24, No. 4, pp.46-51, July/August 2007
パターンの発掘と文書化に関するこの珍しい報告は,あるパターン群を記述した際の教訓を述べている.幾度となく,パターンにまつわる話は,一連のパターンに関する作者の専門知識と創作,そしてその専門領域へのパターンの適用について報告している.Linda Rising と Mary Lynn Manns がパターンを紹介するために収集する仕事をしていた時,彼女らは自らの経験を足場に,他者の成功へと目を向けた.そして新しいパターンを発見し,それに関する例,逸話,既知の使用を知った.彼女らの著書 "Fearless Change: Patterns for Introducing New Ideas"(恐れを知らない変化:新しい考えを導入するためのパターン)が出版された後,Rising は農業の革新のためのパターンハンドブックを製作した.この経験により,Rising は自身の著述についてより広く深い理解を得たのだ.本稿は,ソフトウェアパターン特集の一部である.
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Munawar Hafiz, Paul Adamczyk, Ralph E. Johnson (University of Illinois)
IEEE Software, Vol. 24, No. 4, pp.52-60, July/August 2007
あらゆる帝国は,急速な拡大の時代の後に,統合の時間を必要とする.さもなくば,分裂の危険にさらされる.ソフトウェアパターンの拡大は巨大な集合体を生み出し,いまや体系化が必要となっている.本稿は,セキュリティ分野におけるソフトウェアパターンの部分集合を統合,体系化した初期の成果について記す.このプロセスを経て得られた教訓は,他の分野のパターンを体系化しようとする方にも助けとなるだろう.本稿は,ソフトウェアパターン特集の一部である.
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Dragos Manolescu, Wojtek Kozaczynski, Ade Miller, Jason Hogg (Microsoft)
IEEE Software, Vol. 24, No. 4, pp.61-67, July/August 2007
マイクロソフトのパターン実践グループ(patterns & practices group)が実施した調査は,パターン専門家コミュニティと,日常業務にパターンを活用しようと試みるソフトウェア実務者の間に,大きなギャップが存在することを指摘する.このギャップが広がると,2つのコミュニティの間には不可逆の分裂が起き,パターンはその潜在能力を発揮できなくなるだろう.著者らがパッケージ開発指導にパターンを用いた経験と,パターンを使用する実務者からの入力から,本稿はギャップの主たる原因を分析し,一般のパターン使用者,及び特にパターンコミュニティに向けて,ある一連のアクションを奨励する.このギャップを橋渡しすることで,実務者のパターン理解と,パターン専門家コミュニティが思い描くとおりにパターンを活用する能力が,劇的に向上するだろう.本稿は,ソフトウェアパターン特集の一部である.
HM
Peter Sommerlad (IFS Institute for Software, HSR Rapperswil), James Noble (Victoria University of Wellington)
IEEE Software, Vol. 24, No. 4, pp.68-71, July/August 2007
『ソフトウェア設計にとってデザインパターンは悪だ』(Peter Sommerlad)
デザインパターンはいとも簡単にシステム設計に不必要な複雑さを持ち込み,あまりにしばしば訓練も経験もないままに適用される.
『優れた設計者はみなパターンを使う』(James Noble)
パターンは,ソフトウェア設計とプログラミングの芸術と科学にとってきわめて重要であり,苦労の末実践と経験の中に根付いた.
このコーナーは,ソフトウェアパターン特集の一部である.
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Jorg Rech, Eric Ras, Bjorn Decker (Fraunhofer IESE)
IEEE Software, Vol. 24, No. 4, pp.72-79, July/August 2007
研究者たちは,開発中のソフトウェア技術者を支援する幅広い技法について研究し,生み出してきた.本稿は,ドイツで実施された 135 の協力者の調査結果を報告する.調査は,ソフトウェア開発行為における知的支援の使用状況と要求を明らかにするために行われた.そして,核となるソフトウェア開発フェイズにおいて,でしゃばらず,迅速に実行でき,即応的な支援に対する,強い要望と賛同があることがわかった.それは手近で問題を解決する助けとなる.更に,ソフトウェア開発の業務環境における,将来に向けたいくつかの取り組みが示される.
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Maria Ester Lagos, Rosa Alarcon, Miguel Nussbaum, Francisca Capponi (Pontificia Universidad Catolica de Chile)
IEEE Software, Vol. 24, No. 4, pp.80-89, July/August 2007
共同学習アプリケーションを設計する際に最も難しいのは,学習者と教師の間の適切な対話を理解し,その力学を考慮したソフトウェアを構築することである.ある研究者らは,特定の学習タスクのための再利用可能コンポーネントを定義することで,この課題に取り組んでいる.ここでの問題は次の通り.開発者が特定のソリューションを押し付ける.コンポーネントを要求の変化に適応させるのに大きな工数を要する.開発者は適切なグループ力学を特定する専門能力に欠けているかも知れない.その結果,開発されたソフトウェアは予想外の使い方をされるかも知れない.対話モデルに基づくアプローチを用いることで,設計者と教育の専門家は,学習行為における対話を定義できる.次に,再利用可能な一連の対話コンポーネントを定義できる.結果として得られた柔軟なモデルは,柔軟なアーキテクチャの基礎となり,そのアーキテクチャによって,様々な教育用ソフトウェア製品を作成し,拡張し,再利用し,組み立てることができる.
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Paul G. Bassett (Cutter Consortium)
IEEE Software, Vol. 24, No. 4, pp.90-99, July/August 2007
フレームとは原型(archetype)である.つまり,そこから全ての同種のものが作られるモデルである.フレーム技術(FT)を使うと,機械適応性のあるフレームから,あらゆる情報構造(例えば,プログラム)を統合することができる.著者は,FT とオブジェクト指向クラスを対比する.各情報構造をユニークな属性に基づいて正準的に定義することによって,コードレベルの冗長性が引き起こす複雑さをフレームは回避している.フレームはまた,先のカスタマイズを破壊することなく,ドメイン依存言語プログラムを改造する方法の解を与える.本稿は,FT の有効性に関する証拠,ソフトウェアのライフサイクルに与える影響,フレーム設計の構成要素,簡単な始め方について述べる.
HM
Greg Goth, Dave Dorenbos, Virginia Dorenbos
IEEE Software, Vol. 24, No. 4, pp.100-105, July/August 2007
最初のニュース『セマンティックウェブは,静かにソフトウェア工学に革命を起こすだろうか?』は,セマンティックウェブ技術を活用することでソフトウェア開発を改善する試みについて考察する.第2のニュース『サービスソフトウェアの可能な未来』は,The New Software Industry: Forces at Play, Business in Motion(新ソフトウェア産業:登場する力,進行するビジネス)の会議報告である.
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Diomidis Spinellis (Athens University of Economics and Business), Naseem Mariam (Aricent Chennai), Caroline Pepa (Tybrin)
IEEE Software, Vol. 24, No. 4, pp.107-109, July/August 2007
Hubert F. Hofmann, Deborah K. Yedlin, John W. Mishler, Susan Kushner 著."CMMI for Outsourcing: Guidelines for Software, Systems, and IT Acquisition" (アウトソーシングのための CMMI:ソフトウェア,システム,IT 習得のガイドライン)
Pete Goodliffe 著."Code Craft: The Practice of Writing Excellent Code" (コード技術:優れたコードを書く実践)
John C. Munson 著."Software Specification and Design: An Engineering Approach" (ソフトウェア仕様と設計:工学的アプローチ)
HM
Dror G. Feitelson (Hebrew University of Jerusalem)
IEEE Software, Vol. 24, No. 4, pp.112, 111, July/August 2007
アシモフのロボット工学三原則は,ロボットが主たる人間に仕えることを強制する.少し言い換えることで,同様の原則がソフトウェアにも非常に関係が深いことがわかる.このソフトウェア原則は,ソフトウェア開発者が心に留めておかなければならないたくさんの必要事項とトレードオフを含んでいる.それはまた,概してばらばらなやり方で扱われる問題が,実は強く関連していることを示している.
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