AbstractClub - 英文技術専門誌の論文・記事の和文要約


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IEEE Multimedia (IEEE) Vol.9, No.1


Eコマース向けのWebデータ統合
Web Data Integration for E-Commerce Applications

Wilhelm Hasselbring

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 1, January-March 2002

Keywords: multimedia, E-Commerce, yo-yo approach

Eコマースでは、様々な基幹システムをサポートする場合が多く、それら異種のシステムを統合してWebデータを構築することは困難である。これら異種の情報システムを統合し、フレキシビリティ、スケーラビリティ、ユーザビリティを持つEコマースシステムを構築するためにはシステム的な開発が要求される。伝統的にはボトムアップ方式で開発されていた。本稿ではボトムアップ方式の問題点を議論し、いくつかの問題を解決出来るトップダウンアプローチ方式を提案している。理想的なトップダウンアプローチへの暫定段階としての両方式を組み合わせ両者のメリットをいかすヨーヨー(のような)アプローチについても議論している。


空間上のオブジェクトクラスタリングとバッファリング
Spatial Object Clustering and Buffering

Fangju Wang, Yunli Sun

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 1, January-March 2002

Keywords: multimedia, GIS

地理情報システム(GIS: Geographic information systems)の研究者たちはORACLE8やInformixのUniversal Serverなどのオブジェクトリレーショナルデータベース管理システムの基礎となる標準であるSQL Multimedia (SQL/MM)標準に強い興味を持ち始めた。SQL/MMはモデリング能力と機能性が高い、又、GIS業界で益々重要となる互換性も大幅に改善する。GISの性能はクラスタリングとバッファサイズ方式により大きく影響を受ける。著者等は異なるクラスタリングとバッファサイズ方式について実データを用いて実験し、アプリケーションにより適する方式が異なることを報告している。


Web Eスピーク: WebベースのEサービスを促進する
Web E-Speak: Facilitating Web-Based E-Services

Wooyoung Kim, Sven Graupner, Akhil Sahai, Dmitry Lenkov, Chetan Chudasama, Samuel Whedbee, Yuhua Luo, Bharati Desai, Howard Mullings, Pui Wong

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 1, January-March 2002

Keywords: multimedia, e-service, E-Speak

インターネットの発展で、世の中には無数のeサービスが存在している。従来は、これら無数のeサービスに対して、ユーザーが個別にアクセスする必要があった。将来のeサービスでは、インテリジェントなeサービス自身が他のeサービスを発見し、インターネットを介して安全に相互運用することが可能となるだろう。HPのオープンで分散型のソフトウエアプラットフォームであるEスピークでは、eサービス自体が宣伝し、他のeサービスを発見し、ユーザーはそのeサービスに対して安全にアクセス出来る。EスピークのWebゲートウエイであるWeb Eスピークはダイナミックなアドホックのディスカバリー、セキュアな相互援用、グローバルなアクセス性などの要求を考慮に入れて開発されたWebベースのeサービスである。EスピークはHPのパーベイシブコンピューティングの一つの成果である。Eスピークは数社により実践されており、http://www.e-speak.hp.comでそれらのケーススタディを見ることが出来る。


NetMedia: 分散環境におけるストリーミングマルチメディアフレームワーク
NetMedia: Streaming Multimedia Presentations in Distributed Environments

Aidong Zhang, Yuqing Song, Markus Mielke

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 1, January-March 2002

Keywords: multimedia, NetMedia

著者等は、クライアントサーバー型の分散マルチメディアアプリケーションのミドルウエアであるNetMediaのデザイン面と実装面について報告している。NetMediaでは、クライアントは複数のサーバーにアクセスし、クライアント向けにカストマイズされたマルチメディア情報を検索することが出来る。個々のサーバーは同時に複数のクライアントをサポートできる。インターネットのようなベストエフォート型のネットワークでは、データ転送速度、遅延量などが大きく変化する。NetMediaはこれらの変化するデータ転送条件に対応し転送速度をアダプティブに修正するなどサーバー、クライアントの両端でダイナミックなアダプティブQoSを実現する頑健なソフトウエアシステムを提供する。


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IEEE Multimedia (IEEE) Vol.9, No.2


キーワードと映像コンテンツを組み合わせた画像検索
Unifying Keywords and Visual Contents in Image Retrieval

Xiang Sean Zhou, Thomas S. Huang

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 2, April-June 2002

Keywords: multimedia, image retrieval

著者等は、画像検索にキーワードと映像コンテンツ(色、形状、動きなどの特徴)の両方を用いた。彼等はキーワードの類似性と低次元の映像コンテンツ情報の両方をシームレスに関連付けた画像検索の仕組みを開発した。通常の文書検索では統計的手法を用い単語の発生頻度や共起の頻度から自動的に類似語辞書を作成するが、一般的に画像に付与されたキーワードは短く簡潔であり、類似な単語の発生は起こらない。本稿は、ユーザーの過去の検索を通して学習された類似語マトリックスアルゴリズムを用いた。さらに本手法の妥当性を示す実験についても報告している。


スケール空間上で画像特徴追跡をビデオインデックス記述に応用する
Tracking Scale-Space Blobs for Video Description

R?mi M?gret, Jean-Michel Jolion

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 2, April-June 2002

Keywords: multimedia, video description, feature tracking

大規模なマルチメディアデータベースから、ある画像やビデオをそのコンテンツにより検索したいという要求は高い。著者等は、低次元のビデオの動きを特徴付ける方法について研究している。彼等の長期的なゴールはビデオから動きを自動的に特徴付けし、オペレータによるインデックス付け作業を支援することである。著者等は、単純な画像特徴追跡を用いた低次元の動き抽出の仕組みを提案している。彼等の追跡する特徴はオブジェクト自体ではなく、個々のToken(興味のある点、輪郭、blob)に対応している。従い、空間的な分割でなく、時間的な構造に対してプライオリティを与える。


マルチメディア文書に意味的インデックスを付与する
Semantic Indexing of Multimedia Documents

Riccardo Leonardi, Pierangelo Migliorati

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 2, April-June 2002

Keywords: multimedia, semantic indexing, multimedia document

リッチで新しい情報源にアクセスし、広範囲に活用するためにはマルチメディア文書に対する効率的なナビゲーションを可能とする必要がある。従い、必要な文書を検索出来るようなインデックスを効率的に付与する技術は重要となり、オーディオやビデオコンテンツに意味的なインデックス付けを自動的に行うことは重要な課題である。著者等はオーディオビジュアル文書に意味付きのインデックスを付加するためのボトムアップとトップダウンの2つのアプローチを提案している。最初のアプローチはMPEG圧縮されたビットストリームから抽出された低次元の動的指標のみを用いるものであり、サッカーのビデオから重要なシーンを抽出するために応用した。多くの研究者が意味的なイベントの検出にスポーツビデオを使っている、ある場合には選手とボールの位置情報を入力情報として用いており、そのために複雑で正確な追跡システムが要求される。著者等のアプローチではMPEG-2ビットストリームに関連付けられている動き情報のみを用いている。2番目のボトムアップアプローチでは、あるシーンと関連するオーディオとビデオ記述子を統合し、シーンやイベントといったより高次の意味的な部分を抽出するものである。本アプローチはHidden Markov Modelにより意味付けインデックスを行う画期的なものである。


スポーツビデオに意味的注釈を付与する
Semantic Annotation of Sports Videos

J?rgen Assfalg, Marco Bertini, Carlo Colombo, Alberto Del Bimbo

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 2, April-June 2002

Keywords: multimedia, semantic annotation, sports video

ますます増加するデジタル技術を活用したビデオ情報により、それらを検索可能とするために自動的に注釈を付与する要求は高まっている。従い、コンテンツ自身によるビデオへの自動注釈付けと検索技術の研究は現在活発に行われている。しかしながら、注釈の自動化は実際のアプリケーションへの依存度が高く、汎用のアプローチでは難しい。多くの研究者はスポーツビデオに注目しているが、殆どはある特定のスポーツに特化している。著者等は、複数のスポーツビデオやスポーツ以外のコンテンツにも応用可能な意味的に注釈を付与出来るアプローチを提案している。


オープンで相互互換性を持つGISのミドルウエアアーキテクチャ
A Middleware Architecture for Open and Interoperable GISs

Steven H. Wong, Steven L. Swartz, Dilip Sarkar

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 2, April-June 2002

Keywords: multimedia, GIS

地球に関する地理的情報のデータセットの量と数は増加している。しかしながら、データフォーマットやプラットフォーム間の互換性の無さにより、それらのデータを共有したり統合することは困難である。著者等は情報共有と統合のモデルを提案し、そのモデルを用いてオープンでコンポーネントベースの相互互換性のあるシステムアーキテクチャの開発を行うことを提案している。


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IEEE Multimedia (IEEE) Vol.9, No.3


IEEE Multimediaをデジタルコンテンツ化する実験
Experiments in Digital Content

Forouzan Golshani

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 3, July-Septemer 2002

Keywords: multimedia, digital content, CD-ROM

非常に興味の高い文章を読んだ後には、その文章に記述されたアイディアが実際に動いている場面を見たい、と熱望する。IEEE MultiMediaはそのような要望を最も強く持つ出版物である、と考えている。もし、その文章が全ての感性の発揮に関するものである場合(すなわちマルチメディア)、なぜそのようなコンテンツを紙媒体だけに閉じ込める必要があるのだろうか。我々IEEE Multimediaに関係するものとして、読者の様々な経験の幅を拡大したいと希望しており、印刷された文章をマルチメディア的に表現する方法を検討中である。最終的には、Webベースが適しているとは考えるが、各印刷版の号に対して、デモやその他の補足材料を含めたCD-ROM版を作りたい、と希望している。現在CD-ROM版発行プロジェクトが進行中である。(Na)


Webサーバーをモニタする多様な手段
Multimodal Monitoring of Web Servers

Maria Barra, Tania Cillo, Antonio De Santis, Umberto Ferraro Petrillo, Alberto Negro, Vittorio Scarano

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 3, July-Septemer 2002

Keywords: multimedia, MMM, web monitoring

人気のあるサーバーには、ユーザーからの膨大なリクエストが集まる。通常は、その膨大なログファイルをオフラインで分析し問題を解析したり、サーバーの改善に役立てている。著者等は、Webサーバーの品質を高めるためには、サーバーの状態をリアルタイムにモニターすることが非常に重要であると考えて、MMM(multimodal monitering system)と名付けた、Webサーバーの状況を多様な形態でリアルタイムにモニタ出来るシステムを開発した。著者等は、Webmasterは、そのディスプレイ上に非常に多くのサーバーパラメータをコントロールするためのウインドーを広げているため、通常のディスプレイを使用する表現方法でなく、バックグラウンドミュージック等を利用したマルチモーダルな(多様な)方式を検討した。以下のURLで音声ファイルのサンプルを視聴することが出来る(Na)


ビデオコンテンツに対するインデックス付けと検索のアプリケーション
Applications of Video-Content Analysis and Retrieval

Nevenka Dimitrova, Hong-Jiang Zhang, Behzad Shahraray, Ibrahim Sezan, Thomas Huang, Avideh Zakhor

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 3, July-Septemer 2002

Keywords: multimedia, video-content analysis,

マルチメディアデータの管理には単純に多くのデータを保管して、ネットワーク経由でホームやオフィスに配信する以上のものが要求される。大量のビデオコンテンツに対して人手でインデックスデータを付与することは非常に時間とコストがかかり実現は殆ど不可能といえる。たとえインデックス付けが出来たとしても、その多くは主観的で不正確で、且つ不完全でしかない。この課題に対し様々な分野の研究者が独自のアルゴリズムやシステムを持ち込んで研究を行っており、更にMPEG-7の標準化も行われた。このように活発な研究が行われている一方、大きく目立ったアプリケーションはあまり見当たらない。著者等はビデオコンテンツ解析と検索応用の技術について調査を行っている。更にいくつかの事例についても報告している。(Na)


Corbaのマルチメディア機能拡張
A Multimedia Enhanced Distributed Object Event Service

Desmond Chambers, Gerard Lyons, Jim Duggan

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 3, July-Septemer 2002

Keywords: multimedia, Corba,

著者等は標準的なCorba(Common Object Request Broaker Architecture)イベントサービス(CES)に対してマルチメディアデータへの対応、サービス品質(QoS)の定義、セキュリティメカニズムとマルチキャスト機能を追加した拡張版について記述している。新しいサービス仕様はフレキシブルであり、高効率で広範囲に応用可能である。マルチメディアコンテンツと標準的なイベントベースのメッセージングサービスとを統合するための有用なフレームワークを提供する。(Na)


Webベースの協調学習環境実験
A Web-Based Collaboration Teaching Environment

Kevin Curran

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 3, July-Septemer 2002

Keywords: multimedia, collaborative teaching environment

本稿は、北アイルランドのUlster大学で最近実験を開始したBinary Meetingと呼ぶ、Webベースの協調学習環境について報告している。コンピュータプログラム実習授業で、ファイル転送、email、ディスカッションフォーラム、Webcam(インターネットカメラ)などの機能を使い、学生同士の情報交換や講師への質問などを行える。最近Binary Meetingsという会社名で独立し、教育以外の用途向けの協調環境を提供している。コンピュータ自動翻訳機能とインタラクティブなホワイトボード機能の追加を行っている。遠隔ミーティング開催のアレンジ、参加者への通知、リマインドを行うミーティングマネージャも開発した。会議結果は将来参照するために保存される。(Na)


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IEEE Multimedia (IEEE) Vol.9, No.4


マルチメディアツールと芸術的なコンテンツ作成
From Multimedia Tools to Artistic Content

Forouzan Golshani

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 4, October-December 2002

Keywords: multimedia, artistic content

かって19世紀にはピアノが家庭や学校、その他公共の場所における活動の中心的な存在だった。作曲家はピアノの特性を十分理解し、一方ピアノ製作者も作曲家の意図を十分理解していた。一方、21世紀にはコンピュータが活動の中心的な存在になった。問題は、コンピュータを自由に駆使して、コンピュータ以前には不可能だったような新しい経験を味合わせてくれる偉大な芸術家を何人もいだくことが出来るかどうかである。そのような芸術家がデジタルな新しい創作活動を行う上で、既存のツールやテクニックは十分なのだろうか。デジタル時代の芸術家の多くは社会全般において美的で感動的な創作を行えれる状態にはない、と考える人は多い。(Na)


海賊行為から愛国者へ: デジタル媒体の公正な利用
From Pirates to Patriots: Fair Use for Digital Media

Marc Davis

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 4, October-December 2002

Keywords: multimedia, fair use for digital media, digital media copyright

ここ数年間で開発されたデジタル技術、法律や政策などは、過去200年以上の個人の権利、新聞社や学会などの権利に関する常識を覆す。1998年に米国議会を通過したデジタルミレニアム著作権法などの著作権法は、単にデジタル媒体の著作権の保護技術や対抗手段を分析するだけのレポートを発行することを希望するコンピュータサイエンティストの活動も危うくしている。(Na)


ユーザーニーズを満足するデジタルフォトデータベース技術
Meeting Human Needs with New Digital Imaging Technologies

Ben Shneiderman

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 4, October-December 2002

Keywords: multimedia, photofinder

成功を収める技術はユーザーの経験を豊かにする活動や関連性を支援することでユーザーニーズと調和する。ユーザーはセキュリティ感、熟達間、達成感を与える情報通信技術を最も賞賛する。そのような技術はユーザーをリラックスさせ、楽しませ、探究心を起させる。研究者はユーザーが何を要求しているかをより深く理解することで、ユーザーがより有益で満足できる製品を開発できる。コンピュータ関連新技術は革新的であると同時に、ユーザーの満足度を高め、参加意識を高め、有意な達成感を与えるよう努力しなければならない。著者は、そのようなアプローチで開発している、友人、隣人、同僚、サークル、市民サービスなどで写真をシェアするデジタルフォトデータベースのPhotoFinderプロジェクトについて報告している。PhotoFinderプロジェクトのURLは、 http://www.cs.umd.edu/hcil/photolib/。(Na)


ストリーミングメディア技術は利益を生むか
Will Streaming Media Yield a Profit?

Tammi Titsworth

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 4, October-December 2002

Keywords: multimedia, streaming media, market

最近ストリーミングメディア関連技術では目覚しい革新や進歩が起きている。ストリーミング技術は、ネットの速度が遅いことや、技術のコストが高いこと、コンテンツの面白みが十分でないことなどでユーザーを引き付けられず普及していなかった。しかしながら、その状況は変化するだろう。著者はマイクロソフトやリアルネットワークスなどが提供するストリーミングメディアサービスについて概説している。(Na)


WebQEMでWebアプリケーションの品質を測定する
Measuring Web Application Quality with WebQEM

Luis Olsina, Gustavo Rossi

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 4, October-December 2002

Keywords: multimedia, webqem, web application quality

本稿はWebサイトとWebアプリケーションの品質を数値的に評価するWebQEMについて記述している。品質指標を定義して測定することはWeb製品を理解し、改良するために有益である。本手法にもとづくツールを用いたe-commerceのケーススタディで製品の品質に影響を与える様々な属性を系統だって評価する様子を明らかにしている。(Na)


分散マルチメディア会議システムのデータ管理
Managing Data in Distributed Multimedia Conferencing Applications

Luis Olsina, Gustavo Rossi

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 4, October-December 2002

Keywords: multimedia, distributed multimedia conferencing

複数のユーザーをつなぐパケットベースのマルチメディア会議システムでは複数の発信ノードとターゲットノード間でパケットが複雑に伝送されるので、パケットの順序やストリームの相互関係を保つことが非常に難しい。本稿では、複数の送信者と受信者を持つ、分散でインタラクティブなデジタルマルチメディアにおける、複数のデータストリームの協調と同期化手法について記述している。ここでは、経路選定とメッセージの再送信を用いて遅延を減らし、必要な協調と同期化を達成するEnsembles Coordination Program (ECP)について概説する。(Na)


Webユーザビリティのラピッド設計とテスト手法
Rapid Application Design and Testing of Web Usability

Shirley Ann Becker, Anthony Berkemeyer

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 4, October-December 2002

Keywords: multimedia, rapid application design, web usability

ラピッドアプリケーション開発とテスト(RAD-t: rapid application design and testing)プロセスはユーザビリティを犠牲にすることなくWebアプリケーションの開発期間の大幅な短縮が可能となる。著者等は彼等が開発したGUIベースのツールセットをHTML拡張版と共に用いることでWeb仕様検討と設計活動の着手時点におけるユーザビリティテストを行うことが出来ることを示している。(Na)


Webアプリケーションの設計プロセス
Design Process for Web Applications

Lorna Uden

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 4, October-December 2002

Keywords: multimedia, web application design

Webアプリケーション設計にソフトウエア工学の原理を応用することで品質の向上が期待出来る。Webによる小売アプリケーション開発のケーススタディでは、オブジェクト指向のインターフェイス設計手法にもとづく設計モデルと認知科学によりユーザビリティの改善を行い、ユーザーニーズを満足することが可能となる。(Na)


将来のマルチメディアシステムにおける現実感のある表示技術
Creating Realistic Scenes in Future Multimedia Systems

Tsuneo Ikedo

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 4, October-December 2002

Keywords: multimedia, realistic scene creation

マルチメディア環境ではより現実感を高くする要求を満足するために、常に高性能なシステムを必要とする。超大規模集積技術の進歩で、最終的には、そのような作像ニーズを満足するリアルタイムの画像表示技術が可能となるだろう。本稿では、ハードウエアのみで実現できる技術について記述している。(Na)


アクティブ3D建築: Webベースの土木工学プラットフォーム
The Active3D-Build: A Web-Based Civil Engineering Platform

Christophe Cruz, Christophe Nicolle, Marc Neveu

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 4, October-December 2002

Keywords: multimedia, active3d, web-based civil engineering platform

建物の設計、分析と保守を行うコンピュータプログラムでは、同一のチームであっても、データを直接交換することが出来ないことが一般的である。それゆえ建物というものは設計に長時間かかり、建築や運用の費用が高くなる。情報の共有化が建物の設計、建築や運用に情報技術を応用する出発点である。(Na)


PCとTVの融合: ついに実現したか。
PC and TV Convergence: Is it Finally Here?

Ramesh Jain

IEEE MultiMedia, Vol. 9, No. 4, October-December 2002

Keywords: multimedia, pc and tv convergencde

PCとTVの融合については放送、コンピュータ、双方向性など、様々な観点から議論されている。一つの議論は、ユーザーが見る画面の種類についてである。過去10年間でPCとTVの両面で画面は変化している、明らかに、PCモニターとTV画面はユーザーのニーズを満足する様々なサイズと形状で提供されている。両者の画質も改善された。今日では高画質の平面モニターは当たり前になり、高解像度TVも普及し始めている。飛行中にノートパソコンとDVDで映画を鑑賞している人を見かけることも多くなった。これがいわゆるPCとTVの融合というものだろうか。(Na)


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