ある奇妙な生き物を再考するー今1度 (Rethinking an oddity—again)
カンブリア爆発は、多様な新しい体形を進化が「実験」した時代として知られており、それらの現生の類縁は、多くの場合、特定が非常に困難である。この困難さは、それらの特異な形態だけでなく、化石の年代によっても生じており、それが重要な形質の特定を困難にすることがある。典型的な謎めいた例は、棘に覆われた細長い袋状の生物である、シシャニア(Shishania)である。近年の判定はこの属を初期の軟体動物と位置付けしてきたが、Yangたちは、この解釈に異議を唱える新たな標本について述べおり、この生物を海綿状のチャンセロリス類(chancelloriid)にまで遡らせている。(Sk,kh,nk)
- チャンセロリス類:カンブリア紀に生息していた絶滅した海洋動物のグループで、管状の体とロリカと呼ばれる摂食器官の存在を特徴とし、現代の海綿動物やその他の濾過摂食生物の初期の親戚であると考えられている。