ジャガイモ病原菌への抵抗力 (Potato pathogen resistance)
卵菌属のジャガイモ疫病菌(Phytophthora infestans)は、ジャガイモの収穫に大打撃を与えるが、最も有名なのは1800年代半ばのアイルランド大飢饉である。Torres Ascurraたちは、南北アメリカ大陸各地から得られた野生ジャガイモの多様体を調べ、PERUと呼ばれるパターン認識受容体を同定したが、この受容体がジャガイモ疫病菌ペプチドを認識することになる。PERUがジャガイモ疫病菌に由来するタンパク質断片に結合すると、ジャガイモ植物は免疫応答を開始することができる。著者たちは、野生のアンデス地方ジャガイモ近縁種に由来するPERUのさまざまな対立遺伝子が、ジャガイモ疫病菌ペプチドに対してさまざまな感受性を有していることを立証した。彼らの研究は、ジャガイモ疫病菌への免疫に関する機構的な洞察を提供し、そのため、制御するのが困難であった病気への作物の復元力を向上する道を開くものである。(MY,kh)