量子ランダム性を制御する (Controlling quantum randomness)
量子力学系において状態は揺らぐものである。このような揺らぎはフォトニクスにおいて真の乱数列生成に利用することができる。ランダムな揺らぎは、確率論的コンピューティングにおいても利用できるが、しかしこれは確率分布の制御可能性を必要とする。Roques-Carmesたちは、光学パラメトリック増幅器からの2状態の位相出力を“ビット”として用いることで、系に投入されたわずかなバイアス場に応答してこのビット確率が変化することを示した。著者たちは、バイアス場の減衰程度を変えることで、完全にランダムな状態選択と決定論的な状態選択の間の連続空間を横断することができた。この手法は、真空揺らぎをフォトニクスにおける確率論的コンピューティング用の制御可能なランダム性の源として用いる可能性を提供する。(NK,kj,kh)