多能な胚神経堤細胞 (Versatile embryonic neural crest cells)
神経堤細胞は、発生する脊椎動物胚を通してあちこちと動き回り、下顎や末梢神経といった組織を構築する。Simoes-Costaたちはニワトリ胚を調べることで、神経堤細胞の全てが同様というわけではないことを示している。僅かな数の転写制御因子の発現が、体幹部神経堤細胞と異なる頭蓋神経堤細胞に分化させている。これらの因子の幾つかの異所性発現が、体幹部神経堤細胞に頭蓋神経堤細胞として機能するように分化させた。このように、胚神経堤細胞は、定まってはいるが順応性のある下位の専門組織に分化する。(KU,kj,kh)