日本への旧石器時代の航海 (Paleolithic seafaring to Japan)
約3万5000年前、ホモ・サピエンスが、台湾の海岸からは見えない日本の琉球列島に出現した。横断には、高度な航海技術と、強い流れの黒潮を航行するための適切な船を必要としたであろう。どんな船が用いられたのかについての考古学的証拠がないため、今回、共同する2つの研究チームが、この横断の実行可能性を評価するための実験的手法を報告している。Kaifuたちは研磨した石斧で丸木舟を製作し、Changたちは計算機シミュレーションを用いて、適切な出航場所と典型的な海流の変動性を特定した。45時間に及ぶこの横断は、この丸木舟が航行に堪え得ることを示し、海流とそれが作り出す複雑な潮流と戦うには、高度な航法と漕ぎの技術が必要であったことを示唆した。(Sk,nk,kh)